サスペンス漫画おすすめランキングベスト8!ハラハラドキドキのスリル!

更新:2021.12.15

毎日同じことの繰り返しで、刺激や非日常を感じたい方におすすめのサスペンス漫画。非日常のハラハラドキドキは日々のストレスを解消してくれ、読了後の爽快な気分も味わえます!今回はそんな極上のサスペンス漫画をランキング形式でご紹介します。

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8位:ネット上に現れたシンブンシの目的とは……

 

法律で罰せられない悪人に制裁を加える……そんな予告をネット上でくり返す謎の人物「シンブンシ」。

そしてさまざまな制裁を実行していく彼らは、やがて社会現象を巻き起こすカリスマ的存在になっていきました。

警視庁サイバー犯罪対策課の班長、吉野絵里香は、彼らを捕まえるべく調査を開始するのですが……。

 

著者
筒井 哲也
出版日
2012-04-10

 

ネット上に現れた「シンブンシ」。動画サイトで犯行予告をする際に、頭に新聞紙で作ったマスクを被っていたためそう呼ばれるようになりました。

法律で裁かれない悪人たちに自ら制裁を与える彼らは、行き場のない鬱憤を晴らす存在の象徴として世の中に受け入れられ、やがて社会現象を巻き起こすほどのカリスマ的な存在になっていきます。

そんな「シンブンシ」を捕まえようと動くのが、ネット犯罪に対抗するために作られた警視庁のサイバー犯罪対策課です。班長である吉野絵里香は、若干26歳で警部補になったエリート。容姿端麗で頭も切れる優秀な彼女ですが、その行動は大胆で、周囲の人間は振りまわされてしまうこともありました。

物語はそんな2つの組織の攻防を描いていますが、「シンブンシ」側の行動の背景がわかっていくにつれて、社会の闇があぶり出されていきます。隠されていた秘密がやけにリアルで、臨場感抜群。サスペンスとしてはもちろん、社会派漫画としても興味深く読めるはずです。

大人向けというよりは、大人だからこそ楽しめる作品。ぜひ一気読みをしてください。

 

7位:謎のウイルス感染で特異体質に

数年前に起きた大地震の後に、突如広がった謎のウイルス。一部地域の子供達の間で流行したこのウイルスによる影響で特異な能力を得てしまう子供たちを監禁しようとする、謎の組織から逃げるまりもと凛の2人の姉弟。果たして2人の運命は……⁈

著者
赤石 路代
出版日
2013-01-10

人に触れると、その人に好かれるという超能力を持つ・青羽まりもは9歳の女の子。そして弟の凛は感情が高まった時に他人に触ると、その相手を倒してしまうという能力を持っています。そんな2人は「グリーンエンジェルホーム」という、ウイルス感染した子供を集め、支配し監禁している政府組織に追われている身なのです。

そんな酷い組織に捕まりたくない2人が逃亡生活を続けている様子が描かれているのがこちらの作品。とても可愛らしい2人の表紙から、まさかこのようなスリリングなストーリーだとは思わなかったという方も多数。しかし、表紙を見てほんわかした話を期待した読者でも、読み始めると続きが読みたいと思わせてくれるような面白い展開に、間違いなく引き込まれてしまいますよ。

作品に登場する、感染した子供たちの特殊な能力や、闇に包まれた組織について、そしてなぜこのようなウイルスが蔓延するという事態になってしまったのか、などといった様々なテーマが、読んでいくうちに次第に紐解かれていく様子がとても面白い!ぜひ手にとってじっくり読んでみて下さい。

6位:彼女は悪魔かそれとも天使か?女子高生は臓器密売人!

『ギフト±』(ぎふとぷらすまいなす)の主人公、鈴原環も女子高生。ただし、一筋縄ではいかない経歴を持っています。誰とも交友関係を持たず、一見無為な日々を送っている環は、凶悪犯を生きたまま解体し、その臓器を必要としている人々に売る、臓器売買を生業としていました。

著者
ナガテ ユカ
出版日
2015-07-18

自身も臓器を移植されたらしき傷を持ち、人形のように淡々と人間を解体していく環。環が関わる事件を追う女警官の桜田や気鋭の記者廣瀬の存在により、事件の異常性を客観的に感じることができます。加えて臓器密売に関わる組織や、環が誕生した理由が複雑に絡み合い、環の存在がより謎めいたものに。

臓器を扱っているため少々グロイ描写が多めですが、設定や人間関係に謎が多く散りばめられており、フィクションとして楽しむことができます。しかし、扱っている題材ゆえか実際にありそう、という思わせる場面も多く、リアルに想像すると背筋がゾッとするのはいたし方ないところ。

人形のような環は、なぜ人間を解体し続けるのか。彼女の虚ろな瞳に吸い込まれていくうちに、物語の謎にも絡めとられていく。全方向逃げ場なし、人間の作り出す闇に囚われてしまいそうな作品です

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5位:殺人芸術家の狂気が襲うサスペンス

生きながらにして犬に食い殺されるという事件の担当をすることとなった警察官の沢村久志。この作品はそんな凄惨な事件から始まります。

この残忍な殺人事件はカエルのマスクを被りレインコートを着た異様な風貌の「カエル男」と呼ばれる殺人鬼の仕業なのですが、沢村が徐々に犯人のカエル男へと近づいていく中、家庭の不和や同僚の殺害など沢村の身の回りでは次々と異変が起き始めます。

著者
巴 亮介
出版日
2013-11-06

この作品は、人間の狂気、特にカエル男の人の心理を抉るような追い詰め方に背筋がゾクゾクしてしまいます。沢村の苦悩や葛藤、どんどん乱れていく日々の生活の中で、犯人を捕まえようとする鬼気迫る展開と、それをあざ笑うかのようなカエル男の残虐性がリアルに描写されています。

沢村は家庭を顧みずに仕事一筋で犯人を追うあまり、妻と息子に家出されてしまうのですが、その愛する家族にカエル男が襲いかかり拉致されてしまいます。その後どんどん追い詰められていく沢村の、憔悴していきながらもギラついた憎悪が見て取れる表情は、追い詰められた人間の強さを強烈に表現しています。

最も見所のあるシーンをご紹介します。沢村はすんでのところまでカエル男を追い詰めますが、返り討ちにあい、監禁されてしまいます。

監禁部屋には脱出してみろと言わんばかりの謎解きの装置・パスワード入力型の鍵のついた扉があります。その謎を解くことで部屋から出られるという仕組みになっているのですが、鍵を開けるためのパスワードをとく鍵はほぼ白紙に思われるパズルです。沢村は必死にパズルを解きますが、数日の時間を要してしまいます。

その間、カエル男が食事を送り込むのですが、これがクソまずいハンバーガーなのです。毒が入っているかもしれないと最初は警戒していた沢村ですが、空腹には勝てずハンバーガーを食べるようになります。犯人が用意した得体の知れないハンバーガーを食べて生き長らえるという状況も、沢村にとっては屈辱的なもの。ようやくパズルが完成した沢村が目にしたものは「eat」の3文字と子供と女性の絵で……。

本作品は多少のグロ描写がありますが、展開にスピード感があり、読む手が止まらなくなってしまいます。発刊数も全3巻と多くない量なので、サスペンス好きなら気軽に読める量となっています。是非人間の極限に追い詰められた姿を楽しんでみてください。

4位:幽霊塔とサスペンス、人間関係が絡み合う

舞台は昭和29年の神戸。今でいうニートの天野太一(タイチ)が、部屋代を払えずに大家のおばちゃんに下宿先から叩き出されてしまいます。カストリ雑誌やいかがわしい文学が好きなタイチは、街で謎の美青年・沢村鉄雄(テツオ)に共にお金持ちになろうと誘いを受け、2年前に殺人事件の舞台となった時計塔に隠された財宝の謎に迫ることとなっていきます。

著者
乃木坂 太郎
出版日
2011-11-30

その時計塔は100年以上動くことがありませんでしたが、2年前の昭和27年に一度だけ動きました。それは当時管理していた藤宮たつが養女・麗子に殺された夜のこと。そんな不穏な始まりで謎が謎を呼ぶミステリー作品かと思いきや、むしろ登場人物全員が何かしらの謎を隠し持っているのです。

この作品はそんなミステリーサスペンス要素もさることながら、タイチのキャラクターが魅力的。最初はダメニートだったタイチの成長には眼を見張るものがあります。

眉目秀麗な見た目とミステリアスな雰囲気で女性にモテモテ、金も何故か持っているという一見完璧なテツオと行動を共にするようになるタイチ。推理をするようになったり、命がけでテツオを守ろうとしたりとたくましくなっていく姿は、まるで雛鳥の巣立ちを見守る親鳥のような気分にすらなります。

そして完璧だと思われていたテツオにも幼少からの誰にも言えない悩みがあり、苦悩しているのをタイチの存在が支えとなっていく様は読んでいて胸が熱くなります。

物語が進むにつれ様々な謎を追って行く中で互いに助け合い、二人の結びつきは強固なものに変わっていきます。それがテツオの精神的な支えとなっていく様は、ただのサスペンスストーリーの枠を超え、謎と友情、複雑に絡み合う人間模様を描くエンターテイメントとなっています。

謎あり、笑いあり、バイオレンスと少しのお色気ありな物語が好きな方にはぜひ一読してほしい作品です。

3位:呪わしい境遇と不思議な口紅が織りなす極上サスペンス

伝説の女優とまで呼ばれるほど美しかった母、淵透世。しかし、その娘の累(かさね)はとても醜く生まれてしまいます。そのせいで小学校でもいじめにあってしまっていた累ですが、ある日転機が訪れます。
亡き母が累に残した口紅は他人と顔を入れ替えるという不思議な力を持っていたのです。それを知った累は、その口紅を使って自分の人生を変えようと行動し始めます。

著者
松浦 だるま
出版日
2013-10-23

この漫画は累が母の遺した不思議な口紅を使って、母のように女優になっていくというものです。しかし、そこはサスペンス。ただ女優へとなっていくサクセスストーリーで終わるはずがありません。

口紅の力を使い舞台に上がることで羨望の眼差しを向けられる喜びを知った累。その秘密を周囲にバレないように暗躍するシーンや、母の過去や秘密によって人生を狂わされた登場人物が、母と同じように口紅の力を使いのし上がっていく累に、恨みを抱き復讐しようと画策していたりとハラハラさせられるシーンなど、目が離せない場面ばかりです。

見所はやはり最初に口紅を使うシーンではないでしょうか。小学生の累が学校の劇でシンデレラをクラスでやることになるのですが、いじめっ子の押し付けで主役のシンデレラに抜擢されます。いじめっ子が醜い累を舞台上で笑い者にしようという魂胆なのは、累自身も気付いています。それでも主役を引き受け、自分をいじめているみんなを見返してやろうと、一人で練習に励みます。

そしていざ本番の日。最初は舞台に立ち大勢の人の前に自分の醜い姿を晒すことに足がすくんでしまう累ですが、亡き母の幻影がそんな累の後押しをし、伝説の女優・淵透世を彷彿とさせるほどの演技をして周囲を驚かせます。

しかし、いじめの主犯格であるクラス1の美人・西沢イチカが照明を暗転させ、自分がシンデレラとして途中から交代して舞台に出るから、累に役を降りるように言い寄ります。その時、舞台で脚光を浴びることに快感を感じ始めていた累は、自分の醜さを改めて思い知らされ、ついに口紅を使うことを決意し、西沢イチカに襲いかかるのです。

この時を境に累は口紅を封印し、高校生になるまで使わずに過ごしていくのですが、自分の醜さを突きつけられ逃げ場がなくなるほどに追い詰められた時、再び口紅を使用するようになり……。

この作品では累の精神状態と演劇がリンクするようなシーンが多く、彼女はその都度まさに闇堕ちと表現するほかないような精神的変貌を遂げていきます。芸能の世界には、のし上がるためには手段を選ばないということが現実にあるのかもしれないと、そんな夢想までさせられるリアルに引き込まれる物語です。

2位:タイムスリップをSFではなくサスペンスに昇華!

デビューはしているがパッとしない漫画家の主人公・藤沼悟28歳。彼は連載などはなく編集部へ持ち込みをしてもいい反応はもらえないという現状で、生活のためにピザの配達のアルバイトもしています。しかし悟には「再上映」と呼んでいる特殊な能力があります。それは自分の意思とは関係なく発動し、直後に起こる事故や事件などの悪いことの原因が取り除かれるまで、その直前にタイムスリップしてしまうというものです。

著者
三部 けい
出版日
2013-01-25

よくあるタイムスリップやタイムリープを題材にした作品とは一線を画す本作。ただのパッとしない漫画家の悟が「再上映」の能力を使い時間跳躍を繰り返しながら事件を解決すべく立ち向かうミステリ・サスペンスとなっています。

長時間(18年間)に及ぶ時間跳躍を繰り返すこの作品では、1度目の「再上映」で救えなかった友人を救うために2度目の「再上映」をした結果、別の悲劇が起こり、という蟻地獄のような終わりのない挑戦が繰り返されます。全ての悲劇を回避するために自身を顧みないような無茶な奮闘をする悟に胸が熱くなります。

特に悟の母親が誘拐殺人事件の犯人の正体に気付き、口封じのために殺されてしまった後に起こる1度目の長時間に及ぶ「再上映」から、物語は一気に加速していきます。なぜそんな長時間にも及ぶ「再上映」が起こったのか。その事実に悟が気付き、母親を救うためにそれまで悟がいた現在と、時間跳躍後の過去とを行き来しながら真犯人に立ち向かっていく様は必見です。

アニメ化やノベライズ、実写化など様々なマルチメディアがなされている本作ですが、原作である漫画にしか描かれていないエピソードも多くあるため、ぜひ原作でその良さを味わってみてください。

1位:今尚人気の衰えないサスペンス漫画の金字塔

ある日、死神が落とした「デスノート」を拾ってしまった秀才高校生・夜神月(ライト)が、名前を書かれた人間を死に至らせることができるという効力があるこのノートを使い、犯罪者を抹殺し理想の世界を作り上げようします。

著者
["大場 つぐみ", "小畑 健"]
出版日
2004-04-02

本作品は何と言ってもデスノートの使用にまつわる設定の緻密さと、それによって生まれる至高の頭脳戦がとても緻密に、目を離せないスピード感で展開されます。世界中の警察をも動かすことができる名探偵・Lに、連続殺人犯「キラ」となった月が他を圧倒する頭脳で罠を張り合い、探り合い、回避しあっていく様は息をすることを忘れてしまうほどの緊張感です。


映画やアニメ、ドラマとこの作品もマルチメディア化やスピンオフなど後をたたないほどの人気ぶりなので、実際に読んだことがない人でも名前くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

実際にベルギーで起こった猟奇殺人事件の犯人が「キラ」を名乗るデスノートファンであったり、中国でも模倣品が出回り、未成年の教育上よくないとして当局が模倣品の回収をしたりする事態になるなど、一種の社会現象とまでなったこの作品。原作である漫画を読まずして語れないものがあります。月やLの駆け引きは思考が文字で読める漫画だあるからこそ、より深い部分まで楽しめのではないでしょうか。

互いの思考が読者にはわかり、なおかつその内容を知らない月とLが表面上は友好関係を結びながらも、探りを入れていくという構成になっており、分かっていてもどんどん形勢が逆転し、結末が読めません。

サスペンスは文字が多いから漫画として読みにくい、疲れると敬遠してきた方もこの作品を読めば考えが改められるのではないでしょうか。苦もなくスラスラと先に読み進めてしまうほど没頭できる、『DEATH NOTE』をランキングの1位とさせていただきます。

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