金高堂本店「鳥・動物フェア」/本屋遊泳~ブックリウムに会いに行こう~【第53回】

更新:2026.6.2

「書店オリジナルのフェア」の取材を通してお伝えしている本屋遊泳。 今回は金高堂本店さんの「鳥・動物フェア」について、店長の亥角理絵さんにお話しを伺いました。

ホンシェルジュ編集部です。編集部公式で全力で本を紹介したり、イベントレポートをしたり、インタビューをしたり。
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きっかけは1冊の本。「もっと魅力を伝えたい!」から始まった「鳥・動物フェア」

高知城やひろめ市場といった、歴史と活気あふれる文化エリアに位置する帯屋町商店街。その路面店として、地域の人々や観光客、インバウンドのお客様をあたたかく迎え入れているのが「金高堂本店」です。

そんな金高堂本店で、いま熱い注目を集めているのが「鳥・動物フェア」。今回のフェアの出発点となったのは、『僕には鳥の言葉がわかる』(小学館)という一冊の書籍でした。

「この本の素晴らしさを、もっと多くのお客様に届けたい、もっと売ろう!」という亥角店長の強い想いから企画がスタート。実は店長ご自身も、この本を読んでから「鳥のさえずり」に深い興味を持つようになり、その個人的なワクワク感も、フェアの原動力になっています。

ひとつのジャンルを深く掘り下げることで、店舗独自の個性が光る、見応えのあるフェアが誕生しました。

フェアは2026年6月末まで開催予定です。

専門書から児童書まで!知的好奇心をそそる圧巻の「面出し」

フェア棚の前に立つと、まずその圧倒的なバリエーションに驚かされます。

「鳥や動物のことであれば、ジャンルの垣根を越えて幅広く集めました」と亥角店長が語る通り、棚には以下のような多彩な本がずらりと並びます。

• 美しいビジュアルに目を奪われる芸術書・写真集

• 大人から子どもまで楽しめる絵本・児童書・コミック

• 知的好奇心を刺激する専門書・文芸書

• ペット好きの心をくすぐる実用書やエッセイ

• 日常に寄り添う手帳

本フェア最大の魅力は、通りがかった人の足を思わず止めさせる「知的好奇心をさそう展開」にあります。

普段、本棚に背表紙だけが見える状態で差されている(棚差し)本を、表紙を丸ごと見せる面出し(面陳)にすることで、お客様への認知度は劇的にアップ。写真からもわかるように、色鮮やかな表紙が飛び込んでくるディスプレイは、ペット好きの方だけでなく、多くの人々に「鳥や動物の本って、こんなにたくさん、面白いものがあるんだ!」という新鮮な発見を与えています。

特に児童書や絵本の面出しには、「お店に来てくれた子どもたちに、とにかく喜んでもらいたい!本を通じてワクワクしてほしい」という亥角店長の優しい眼差しと想いが込められています。

この工夫が功を奏し、女性客や親子連れを中心に大人気となっています。

高知の街の知的好奇心をくすぐる場所、金高堂本店が目指す「楽しさ」

金高堂本店が何よりも大切にしているのは、「スタッフとお客さまのコミュニケーション」です。

店内には手厚くスタッフが配置されており、アットホームで誰もが気軽に声をかけられる環境が整っています。実は同店、街の案内から探している本のご相談まで、日々多くの問い合わせが寄せられる「街の頼れるコンシェルジュ」のような店舗でもあります。その一つ一つの問い合わせにスタッフが丁寧に応える活気ある空気感こそが、お店の大きな魅力です。

また、すぐ裏手にある図書館とは、互いに助け合いながら街の文化的拠点を共につくりあげる大切なパートナー。日頃から意見交換を重ねて、本を愛する人々が集う「待ち合わせ場所」や「カルチャーの発信地」として、地域に深く根ざしています。ただ本を売るだけでなく、「入ってきたお客様に楽しんでもらうこと」、長年の常連客から初めて訪れる方まで「知的好奇心をくすぐる店舗であること」を追求し続けています。

デジタルでは味わえない「偶然の本との出会い」と、ぬくもりあるおもてなし。高知を訪れた際は、ぜひ金高堂本店で、あなたの知的好奇心を刺激する一冊を探してみてはいかがでしょうか。

▼金高堂本店
〒780-0841 高知県高知市帯屋町2丁目2−9

ホームページ:https://kinkohdo.co.jp/
X: https://x.com/kinkodo_kochi

店長の亥角理絵さんからのメッセージ

本屋って、本当に楽しいところなんです。たとえ10年前に出版された本であっても、それを初めて手にするお客様にとっては、まぎれもない『新刊』なんですよね。

これからも、お客様の知的好奇心を心地よくゆさぶるような、ワクワクする楽しい空間を作っていきたいと思っています。

おすすめ本①『僕には鳥の言葉がわかる』

僕には鳥の言葉がわかる

2025/01/23
鈴木俊貴
小学館

シジュウカラが単語や文法を使い「会話」していることを世界で初めて解明した、若き研究者のノンフィクション。森にこもり、鳥の言葉を突き止めた情熱と、驚きの生態がユーモラスに描かれます。

おすすめ本②『ある星の汽車』

ある星の汽車

2025/10/05
森洋子
福音館書店

人間の親子や様々な動物を乗せた汽車が走る。しかし、謎の数字が書かれた駅に着くたび、ドードーやリョコウバトらが次々と降り、車内は寂しくなっていく。彼らが「絶滅した動物たち」だと気づかされる創作絵本。

おすすめ本③『ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ』

ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ

2024/03/27
アシュリー・ウォード 著 / 夏目 大 訳
ダイヤモンド社

世界を旅する動物行動学の教授が、生き物たちの驚きの生態をユーモア交えて明かす書。自爆するアリや葬儀を行うゾウなど、人間そっくりな「社会性」に焦点を当て、弱肉強食の固定観念を覆す知的発見に満ちた一冊。

おすすめ本④『あおいことり』

あおいことり

2025/09/30
たてのひろし 作 / なかの真実 絵
世界文化社

貧しい兄妹チルチルとミチルが、病気の女の子のために「幸せの青い鳥」を探しに不思議な国々を旅する物語。様々な経験を経て目覚めた二人は、本当の幸せは遠くではなく、自分たちのすぐ身近にあると気づきます。

おすすめ本⑤『ことり』

ことり

2016/01/07
小川洋子
朝日新聞出版

「小鳥の言葉」を話す兄と、彼の言葉を理解し寄り添い続けた弟の生涯を描く物語。兄の死後も、弟は小鳥の世話をしながら静かに世界を愛し、孤独で美しい足跡を残していく。他者とのささやかな繋がりの尊さを描いた名作。


取材にご協力いただいた、金高堂本店の亥角理絵さん、ありがとうございました!

ホンシェルジュでは、フェアを紹介させていただける全国の書店様を募集しております。ご興味をお持ちいただけた書店様は、問い合わせからぜひご相談ください。

次回もお楽しみに!

 

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本屋を訪れる楽しみの1つが、その本屋さんオリジナルのフェア。ホンシェルジュでは「書店オリジナルのフェア」を「ブックリウム(本で満たされた空間)」と命名し、取材を通してその魅力をお伝えしていきます。

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