2016年より週刊少年ジャンプにて連載開始されたサスペンス漫画『約束のネバーランド』略して「約ネバ」。優しい絵の表紙からは想像もつかないようなダークな展開に賛否両論が巻き起こっています!そんな本作が、実写映画化が決定しました!2020年12月18日に公開予定の映画では、12歳から16歳の設定になり、話題を呼んでいますが、どんな作品になるのでしょうか。
舞台は2045年のとある孤児院。38人の孤児たちとママは楽しく過ごしていました。
この孤児院にはいくつかルールがあります。毎日テストを受けること、施設の外に出てはいけないこと、12歳になるまでに里親を手配されて巣立っていくことなど。
11歳の主人公エマは施設の最年長として、下の子たちの面倒を見ています。ある日、年下のコニーが里親に引き取られることになりました。コニーを見送ったエマは、コニーが忘れ物をしていることに気がつきます。
エマは、同じく11歳のノーマンとともにコニーの後を追いかけて施設の門にたどり着きますが、そこにあったのはコニーの死体で……。
- 著者
- 出水 ぽすか
- 出版日
- 2016-12-02
第1話の最後で、エマたちは鬼に食べられるために育てられてきたことが明かされます。
テストを受けさせられていたのは、頭のいい子どもは脳が発達し、価値が高くなるから。施設の外に出てはいけないのは、食料として管理するため。里親を手配されて巣立っていくというのは嘘で、実際は鬼の食料として出荷されていたのでした。
もうすぐ12歳になるエマとノーマンは、脱走することを決意。タイムリミットが2ヵ月後に近づいているエマとノーマン、そしてレイを加えた3人で、脱走の準備をしていくことになります。
メインの3人のキャラクターはいずれもテスト(IQテストのようなもの)で常に満点を取る天才たち。
抜群の運動神経と驚異的学習能力を持つ主人公エマ、天才3人の中でもダントツの頭脳を持つノーマン、ノーマンと互角に渡り合うことが唯一できる存在で、博識なレイ。彼らは11歳とは思えない頭脳で、着々と準備をすすめていきます。
今後も、メインの3人のキャラクターの魅力と頭脳が物語を牽引していくことに期待の持てる1巻です。
実写映画化されることが発表された本作は、キャストとビジュアルも同時に公開されました。エマ役を演じるのは女優・浜辺美波、レイ役は城桧吏、ノーマン役は板垣李光人。若手実力派俳優が名を連ねます。
2020年12月18日の公開に先駆け、特報映像が公開されているのでまずはこちらをご覧ください。
詳細な情報が気になる方は、映画『約束のネバーランド』公式サイトもあわせてご覧ください。
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脱走の準備を進めるエマ、ノーマン、レイの3人でしたが、ノーマンが子供達の中に内通者がいると言いだし……という2巻。
この内通者の正体を探っていくのが2巻のメインになります。正体は2巻で明かされるため、続きを待たされるストレスを感じることなく読めるでしょう。
- 著者
- 出水 ぽすか
- 出版日
- 2017-02-03
世界観や設定、キャラクターの紹介に重点が置かれていた1巻に比して、2巻ではミステリー的な面白さや脱走ものとしての面白さがよりピックアップされています。
名作映画『大脱走』に代表されるチームで脱走を試みる作品は、個性的なチームメンバーがそれぞれの特技を生かし脱走するというのが王道です。それで言うと本作『約束のネバーランド』は、1巻ではメインの3人の中で正直レイの存在感が薄いと言わざるをえないところがありました。レイファンのみなさま、ご安心ください。2巻はレイを中心に展開されます。
2巻では、メインの3人の思想や関係がより明確になります。全員で脱走をするべきと主張する理想主義者のエマ、限られた人数で脱走するべきと主張するリアリストのレイ、ふたりの間に立ち、レイの正論を認めつつエマの理想に憧れるノーマン。
ノーマンは脱獄を①脱獄、②逃走、③自立の3段階に分けて説明します。仮に脱獄、逃走したとしても、外の世界で自立ができなければ、脱獄成功とは言えないのです。
多くの方が予想しているとは思いますが、脱獄自体は成功するでしょう。そして、脱獄エピソードは最高に盛り上がるでしょう。しかしおそらく『約束のネバーランド』の本当の山場は脱獄後の自立になるのではないか、そんなことを予感させられる2巻です。
エマ、ノーマン、レイの3人は、ドンとギルダを仲間に引き入れ、脱走の準備を進めていましたが、シスター・クローネに計画を見破られてしまい……。
- 著者
- 出水 ぽすか
- 出版日
- 2017-04-04
ママの補佐としてやってきたシスター・クローネに、エマたち3人は協力を持ちかけられます。エマたち3人が脱走に成功すれば、ママは失墜し、自身がママの座につくことができるとクローネは話します。
それは半分本音で半分は嘘。クローネにとって最上の展開は、エマたちが脱走の準備をしている証拠をつかむこと。それをもってママを失墜させ、同時に自身の評価も上げるというのが狙いです。次善の策としてあるのが、エマたちを脱走させることになります。
ノーマンはその目論みを見破り、クローネもノーマンが見破ったことを悟ります。両者は見せかけの協力体制を築き、エマたちはクローネからセキュリティや外に関する情報を聞き出していくのです。
キャラクター紹介的な1巻、脱走ものとしての2巻を経て、3巻では頭脳戦が展開されていきます。過去のジャンプ作品でいうのであれば、『DEATH NOTE』的な面白さでしょうか。
続く4巻では、いよいよ脱走決行に移るでしょう。脱走完了まではいかないかもしれませんが、少なくとも脱走当日までは物語が進むだろうと思われます。
1巻~3巻にかけて張られた多くの伏線が、4巻5巻で次々に回収されていくことを期待しながら、次巻の発売を待ちたいと思います。
『約束のネバーランド』については<『約束のネバーランド』最新展開までの伏線をすべて考察!【ネタバレ注意】>でも紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。