唐々煙のおすすめ漫画作品5選!映画化作品『曇天に笑う』原作者

更新:2017.1.29

書店に足を運んだ際、一際目を引く表紙の本に出会ったことはないでしょうか。唐々煙はの漫画は、まさにそういった作品ばかり。今回はその画力とセンスでいわゆる「表紙買い」をしたという方も多い作者の、おすすめ作品をご紹介していきたいと思います。

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唐々煙が人気舞台を漫画化!演劇と漫画のコラボレーション!

 

原作:劇団☆新感線『SUSANOH〜魔性の剣』を、作者が漫画化した作品『TAKERU〜SUSANOH 魔性の剣より〜』のご紹介です。舞台を原作に、唐々煙独特の斬新な切り口で漫画化された珍しい作品です。

著者
["中島 かずき", "唐々煙"]
出版日
2006-01-10

 

古代日本を思わせる世界「大八州」の覇権を巡る戦争のなかで出会った「3人のタケル」を主人公とする、ジャパニーズファンタジー。人懐こく飄々とした雰囲気の「イズモノタケル」、豪快な大男「クモソノタケル」、無口で謎の多い美丈夫「オグナノタケル」など、その他にも個性豊かなキャラクターが数多く登場します。

舞台作品から漫画へと媒体を変え、唐々煙のセンス溢れるキャラクターデザインで見た目も一新された本作。漫画で表現されることにより、舞台では掘り下げることができなかった登場人物達の抱える感情や、彼らの内面がより、鮮明に描かれています。

原作になった『SUSANOH〜魔性の剣』は、劇団☆新感線のDVDに収録されています。漫画作品としてはオグナノタケルにスポットを当てた外伝『oguna(takeru-SUSANOH 魔性の剣より-外伝)』も発売されているので、本編作品の他、多方面に楽しみたいという方におすすめです。

人間と人形、命の在り方を描く異色ファンタジー!

 

顔には一文字の傷跡、血のごとく赤い髪、腰には黒刀を携えた殺人用心棒「赤狗」として人々に怖れられる主人公「卍(まんじ)」。しかし、当の本人は世間の評価など気にもかけず、ただ退屈な日々を過ごす荒くれ者です。その通り名と、彼の粗暴な振る舞いゆえに人々は「赤狗」である卍を恐れます。

著者
唐々煙
出版日
2008-04-10

 

そんな卍の前に現れた、不思議な少年・カル。世界に放たれた殺人人形「TOY」を破壊することを目的にした組織「CARDS」や、殺人人形の生産を続ける「AAA(スリーエー)」。退屈な日常を過ごしていた卍は、世界の命運を左右する闘争に巻き込まれていくことになります。

唐々煙作品には多く当てはまることですが、本作『Replica- レプリカ-』でも読者の目を引き付ける、個性的なキャラクターデザインが冴えわたります。和装で刀を扱う主人公、洋装と銃などの近代兵器。「おもちゃ」と評される殺人人形のデザインには可愛らしさを感じますが、どれもが違和感なく、作品の世界観に溶け込んでいます。

頭が悪く粗暴で、無茶ばかりという人間離れした主人公と、理性的で感情や痛みを持ち、人間より人間らしい機械人形。相反する彼らの対照的な関係、絆には心を打たれることでしょう。熱い展開の中にも少し切なさを感じるバトル・ファンタジー好きにはたまらない作品です。

「死」を描く。孤独とは何かを知る7日間

 

黒髪に眼鏡の仏頂面、独特の価値観を持つことから周囲に距離を置かれ、1人孤立する・三田村。彼の仕事は死後の世界、死んだ魂が輪廻するために集う「シェオール」で死者を教える学園の教師です。

命あるものが生きる「こちら側の世界」を体験しにきた生徒・清水つるの引率として現世に降り立ちますが、監視していた彼女に隙を突かれ、逃げられてしまいます。

著者
唐々煙
出版日
2010-02-10

 

つるの捜索中、自分が死んだことに気付いていない霊魂・鬼瓦と出会い「7日間でつるを連れ戻せば生き返る方法を教えてやる」という条件を突き付け、半ば強制的に仲間として協力を得ることになります。

死後の世界テーマに扱った作品ですが、ホラー要素は感じられず「どのように今を生きるか」ということを考えさせられる作品です。「死」というシリアスな題材の中にこそ感じられる「生」の大切さ。癖が強く厄介で、しかしどこか憎めない、愛着の湧くキャラクターには物語を読み進めるほどに、心を惹かれていくでしょう。

孤独を抱えつつも自らの「寂しさ」という感情にすら気が付かない男・三田村が他者と関わることにより徐々に変化していく姿は必見です。人間の心の成長、命の大切さ、登場人物たちとともに涙を流し、世界に浸りたい。『カウントダウン7days』は、そんな方におすすめの作品です。

唐々煙の代表作!愛され、愛し、そして笑う

 

作者の代表作『曇天に笑う』。2014年にはアニメ化、2018年には実写映画化となった人気作品です。

重罪人を収監するため、琵琶湖に浮かぶ巨木に建てられた監獄。絶対脱獄不可能と謳われる「獄門処」へ罪人を運ぶ船の渡しとして生計を立てる一族・曇(くもう)家三兄弟の絆と、彼らを取り巻く人々の思惑、世界を危機に陥れる「オロチの器」を巡る葛藤が交錯する和風ファンタジーです。

著者
唐々煙
出版日
2011-03-15

 

「監獄への橋渡し」という家業とは裏腹に、曇三兄弟の関係は明るくコミカルに描かれています。長兄・天火は弟たちの親代わりとして家を支え、次兄・空丸、末弟・宙太郎は兄に憧れ日々切磋琢磨する日々。全体的にシリアスな物語のなか、彼ら兄弟が過ごす何気ない日常に、キャラクター達への愛着が深まります。

本作には時代を超え引き継がれる因縁「オロチの器」を巡る外伝や、本編の300年前の物語を描く別作品『煉獄に笑う』など、『曇天に笑う』の時代だけに収まらない、壮大なストーリー、世界設定も特徴の1つです。

「笑え!」(『曇天に笑う』より抜粋)

兄・天火の言葉が、絶望的な出来事や、幾多の障害を乗り越えて、心に残ります。作者による愛に溢れるキャラクター、厳しくも優しい世界観、作り込まれたストーリーの深さを感じる作品です。

唐々煙が描く近未来。本物の花が咲かない世界に咲き誇るのは……?

 

時代は満暦252年。地上の植物が絶滅した近未来。科学の発達により植物が不要になった未来文明で、人間を苗床に大輪の花を咲かせる、正体不明の病気「死神の花(シニガミ)」が蔓延しています。本作品はそんな奇病との戦いを描いた、近未来医療アクションファンタジーです。

著者
唐々煙
出版日
2014-02-07

 

主人公・宗馬は「死神の花」の根絶のため戦う「極楽苑」のドクターの1人。周りからは頼りないトラブルメーカーと評価される彼ですが、患者を救いたいという意思は誰よりも強く、自らの命も顧みない姿には鬼気迫るものを感じます。

本来の「花」という植物が失われた近未来の世界で、唐々煙の繊細な画風で描かれる「死神の花」には、グロテスクさのなかにも不思議な美しさを感じることでしょう。普段は空回りしている主人公が背負っている、隠された過去。「死神の花」と戦う個性豊かなドクター達。テンポのいいアクションや、時にコミカルな登場人物たちのやり取りは、読み進めるほどに読者を引き込みます。

妖しい魅力で人気を博した本作『シニガミ×ドクター』。植物が絶滅した世界で咲く「花」を巡る物語。人を「救う」ために戦うドクター達の生きざまを堪能できる名作です。

いかがでしたでしょうか。唐々煙の読み手を引き付けるストーリー、圧倒的なセンスで描かれるキャラクター、シリアスななかにも親近感を感じるコメディ要素。そして繊細で見るものを引き付けるイラストは表紙から漫画本編まで丸ごと楽しめるかと思います。貴方も唐々煙作品の美しく独特な世界観に魅了されてみませんか。

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