たぶんギャグ漫画、考えようによってはギャグ漫画

たぶんギャグ漫画、考えようによってはギャグ漫画

更新:2021.12.15

みなさん、こんにちは。 徐々に春めいてきましたね。 新しい季節はいつも笑顔で迎えたいですよね。 というわけで、「たぶんギャグ漫画&考えようによってはギャグ漫画」たちを今回は紹介したいと思います。

ふくろうずのヴォーカル・キーボード。内田万里(Vo, Key)、石井竜太(Gt)、安西卓丸(Ba, Vo)で2007年にふくろうず結成。2011年6月、メジャーデビュー・アルバム『砂漠の流刑地』をリリース。2015 年1月から放送されたドラマ『ワカコ酒 Season2』のオープニングテーマにミニアルバム『ベイビーインブルー』収録曲「いま何時?」が使用され、メンバーもカメオ出演して話題に。 同月には恵比寿LIQUIDROOMにてツアーファイナルが大成功。2016年4月には東京・クラブeXにて、ワンマンライブ「ふくろうずの360 ゚ライブ ~死角の無いやつら~」を開催。同じく4月に大阪・Music Club JANUSにて自主企画「プリティーツーマン~春はあげぽよ、YO!YO!白くなりゆく!?~」で、ねごとと共演し会場を盛り上げた。 7月13日にリリースされた最新アルバム『だって、あたしたちエバーグリーン』は、2014年6月リリースの『マジックモーメント』以来となる作品。2017年1月からは3カ月連続企画ライブ、6月には東京・大阪で「さらば!プラネタ銀河ツアー」を開催した。9月6日には結成10周年の集大成となるニューアルバム『びゅーてぃふる』をリリース。12月24日、結成10周年を記念したライブ「ごめんね、ありがとライブ」をもって解散を発表した。 オフィシャルホームページ http://www.fukurouzu.com/
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ちょっとひねくれた視点を持ちつつも前向きに生きる為には「ギャグ」がいつだって必要なんです。たぶん。

サラリーマン経験ゼロでも面白く読める

著者
["福本 伸行", "橋本 智広", "三好 智樹"]
出版日
2015-12-04
大人気マンガ『カイジ』では敵役であった利根川幸雄が、“悪の組織の中間管理職”として上司と部下との板挟みにあったりしながら超もがき苦しむ様子を可笑しくも切なく描いた作品です。たぶんギャグ漫画です。

サラリーマン経験ゼロのわたしでさえこんなに面白く読めるのだから、サラリーマンのみなさんは、かなり面白く読めるんじゃないでしょうか。でも中間管理職のあなたには涙無くして読めないかもしれません。

そして、このマンガの最大の見所。
それは、「カイジ」の原作者である福本信行は完全ノータッチという点なのです。
絵も描いてなければ話も書いていません。
ええ!? 絵が一緒じゃん!?と思いますよね。
でも別人が描いているのです。ざわざわ。

この感動は、1代で終わると思っていた大好きなラーメン屋の親父の味をほぼ完璧に再現できる弟子が存在する! しかもタダの再現だけではなくオリジナルのトッピングも付けてきた!って感じの感動に似ています。
違うか。
違うし、わかりにくいか。

魔夜峰央のキレキレっぷりを十二分に楽しめる

著者
魔夜 峰央
出版日
インドのお金持ちの家の一人息子として生まれた美少年ラシャーヌ。彼の悪魔的思考、並外れた行動力、驚異の惚れっぽさによって日常はめちゃくちゃ。周囲の人は巻き込まれて更にめちゃくちゃ。そしてラストでは必ずラシャーヌはこっぴどく失恋します。たぶんギャグ漫画です。

作者の魔夜峰央の作品だと『パタリロ』のほうが有名ですが、個人的にはラシャーヌのほうがほんの少しだけ好きです。本当に僅差ですが!

魔夜峰央のシュールっぷり、ハイブロウっぷり、ナンセンスっぷり、キレキレっぷりを十二分に楽しめる素晴らしい作品だと思います。
ただ、シュール過ぎて時に笑えないことも。
そんなところも大好きです。

読み手次第では最高のギャグマンガ

著者
["久住 昌之", "谷口 ジロー"]
出版日
ドラマが大大大人気なのであらすじは今更説明不要だと思いますので思い切って割愛します。
グルメマンガです。そして、見ようによってはギャグ漫画です。

ドラマ化したりすると、「原作のほうがいい」とか言い出してイチャモンつけるヤツって何処にでも必ずいますよね。
そうです。
それが今回のわたしなんです、トホホ。

だって、原作のハードボイルドな五郎ちゃんが好きなんです。
昔、女優と付き合ってたこととかビミョーに匂わせてくる五郎ちゃんが大好きなんです。

マンガではそんなハードボイルド五郎がプラっと入ったお店で注文ミスったり、時には大して美味しくないお店に入っちゃったり、店員の態度が気に食わなくてビミョーにもめたり等々。
カッコつけてる分だけシュールに映るシーン盛りだくさんで、読み手次第では最高のギャグマンガになっちゃうこの作品が大大大好きなんです。

でも、ドラマ面白いですよね。
紹介されたお店、とても行きたくなります。
未だにドラマの「ほんわか平成おじさん」五郎には慣れませんが。
そのうち慣れるでしょう。

あまりに突き抜けてる作品

著者
美内 すずえ
出版日
1976-04-20
一見どこにでもいるような平凡な少女、北島マヤ。演劇へのアツーい情熱と天才的な演技の才能を武器に、次々あらわれるライバルをボコボコに&無理難題をふっかけてくる大人たちを蹴散らして、夢の“紅天女”を演じるべく大リーグ養成ギブスみたいのを時に装着しながらも頑張りまくるマンガです。
考えようによってはギャグ漫画です。

あまりに突き抜けてる作品というのは、凄すぎて笑ってしまうということがあると思います。
この作品は完全にそうですね。

あと文庫版の最後に掲載されてる「解説」みたいなものが実は面白いです。
特に、蜷川幸雄の回がオススメです。
良かったら、読んでみてくださいね。

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    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。

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