歌詞を書くことを生業の一つとしていますが、詩を書くことも物心ついたときから好きです。わたしにとって、ブログは散文詩のような存在。したがってわたしの日々は全てネタです。お前もポエムにしてやろうか!!!!
哀しみや切なさは、暗くて甘い匂いがする。一度沈むと浮き上がることは容易ではないが、その代わりにすべてを諦めさせてくれるような淡い期待を抱かせる。その暗い甘さを嗅ぎ分けて中原中也の詩集に手を伸ばしたのは、何かと傷つきたがりの十代前半の頃だった。
- 著者
- ["中原 中也", "吉田 ヒロオ"]
- 出版日
- 2000-03-29
恋に落ちる瞬間、それはほとんど事故とも取れる瞬間なのではないだろうか。駅に、ファミレスに、海に、スクランブル交差点に、もんじゃ焼き屋さんに、高速道路に、給水塔に、冷凍庫に。人が恋に落ちる可能性は、危険性は、そこかしこに潜んでいる。
- 著者
- 穂村 弘
- 出版日
近年で勢いのある詩人といえば最果タヒさんだろう。彼女の詩は、とても今っぽい。口語を勿体振らずに使うところも、“死”や“愛”や“孤独”のようなストレートな言葉をためらわずに使うところも。誰かにLINEで伝えることなんてできない、Twitterの鍵アカにすらつぶやけない、胸の中で押し殺した本音をもぎ取り眼前に突き出すような詩を彼女は書く。
- 著者
- 最果 タヒ
- 出版日
- 2016-04-22
「“もう一度探し出したぞ――何を?”と訊かれたら“永遠を”と答えられる人になりなさい」と幼い頃母に言われたことがある。早熟の詩人アルチュール・ランボーの詩の一萹からの引用である。今まで誰かにそんな問いをされたことはないし、これから先もされることはないだろうと思う。しかし、“知っている”ということはそれだけで豊かだ。“それは、太陽と番った海だ”と続くこの詩を思い出すたび、心の透徹を実感する。
本と音楽
バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。