○○○が主人公!? 人間以外の視点で書かれた小説
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○○○が主人公!? 人間以外の視点で書かれた小説

更新:2020.12.2 作成:2015.11.6

どうも、わちゅ~さんです。私は、非現実的なモノが大好きです。 「うわっ!! 人形が喋ったぁあぁあぁぁあっ!!!」とか、「うおっ!!! あんた魔法だせんのかい!!!」のように、現実離れした世界観に魅力を感じます。夢を見たいお年頃のようですね。てへっ。

わちゅ~@Thinking Dogsプロフィール画像
バンド「Thinking Dogs」 B
わちゅ~@Thinking Dogs
茨城県水戸市出身。 Vo.TSUBASA、Ba.わちゅ〜、Gt.Jun、Dr.大輝によるロックバンド、Thinking Dogsで活動中。2014年6月からバンドを始動させ、 同年夏に行われた大型野外ロックフェスティバル「イナズマロック フェス 2014」連動型のオーディション「イナズマゲート 2014」へ出場し、準グランプリを獲得。メンバーチェンジを経てThinking Dogsと改名し、2015年6月にシングル「世界は終わらない」でメジャーデビューを果たす。2016年2月にはテレビ東京系アニメーション『NARUTO -ナルト- 疾風伝』エンディングテーマ曲でもある3rdシングル「そんな君、こんな僕」をリリース。2018年9月26日には映画「あの頃、君を追いかけた」主題歌でもある7thシングル「言えなかったこと」をリリースした。 公式ホームページ http://www.thinkingdogs.jp/ 公式ツイッター https://twitter.com/wachu_TD 公式インスタグラム https://instagram.com/wachustagram
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どうも、わちゅ~さんです。私は、非現実的なモノが大好きです。
「うわっ!! 人形が喋ったぁあぁあぁぁあっ!!!」とか、「うおっ!!! あんた魔法だせんのかい!!!」のように、現実離れした世界観に魅力を感じます。夢を見たいお年頃のようですね。てへっ。

今回ご紹介する5冊は、動物や人形といった人間以外が主人公として登場する作品です。決してメルヘンチックなお話というわけではなく、作品自体は推理小説だったり恋愛小説だったりと様々。

人間以外が主人公といえど、現実世界と同様に言葉を発することもありません。言い換えれば、ファンタジックな視点で書かれた現代小説です。作品そのものはフィクションですが、現実世界の物語を人間以外の視点で読み進めていくという斬新さが癖になります。皆さんにも気に入って頂ければ幸いです。

パーフェクト・ブルー

著者
宮部 みゆき
出版日
もはや説明不要の著名作家、宮部みゆきさんの記念すべき長編デビュー作! 1989年に刊行され、今もなお色あせることのない作品でございます。宮部みゆきさんは、私の最も好きな作家さんです。文庫化されている作品は、すべて読破しました。中でも今作は、すごーく宮部みゆきさんらしい作品だと私は思います。

主人公は、元警察犬のマサ。現在は第一線から引退し、とある探偵事務所のペットとして暮らしています。そんなマサの視点で、物語は進んでいきます。犬目線ではありますが、三人称のような感覚で書かれているので読みやすい作品です。

物語は、高校野球界のスター、諸岡克彦が全身にガソリンをかけられ焼死するというショッキングな事件から始まります。しかーし! 読み進めると、あら不思議。シリアスな物語が始まるのかと思いきや、そんな重苦しさを感じさせない展開が待っています。社会性のある重いテーマが、犬視点のコミカルな語り口によって見事に中和され、非常に読みやすくなっています。これぞ宮部みゆきマジック! 恐れ入った!!

この作品の見どころは、やはり主人公のマサにあります。警察犬ならではの鋭い観察力、推理力は見物です! しかし、犬であるため言葉を発することができません。なので、鳴き声や行動でどうにか伝えようと試行錯誤します。このストレートに伝えられないもどかしさが、より一層物語を面白くしています。他にも、事件の展開のドキドキ感や個性的な登場人物など、見どころ満載です。

この作品には続編があり「心とろかすような」という短編集が出版されています。もちろん主人公はマサで、他の登場人物や世界観もそのまま。今作を気に入った方は、ぜひそちらも手に取ってみてください。マサシリーズ、非常に見応えがあります。さらなる続編が出ないかなぁと、密かに期待しております。

……ん? そういえば、この作品の主人公は犬。私のバンド名は「Thinking Dogs」。あらま、「犬」つながりですわね。前回の記事に引き続き、奇遇ですこと。やっぱり私って犬に縁があるんですね。ははは。

長い長い殺人

著者
宮部 みゆき
出版日
2011-07-12
宮部みゆきさん2連続! ひゅーっ!! 本当は、今回ご紹介する5冊とも異なる著者の作品にしようと思っていたのですが、これをハズすわけにはいかない。だってこの作品、主人公が財布なんですもの。財布ですよ財布!! 登場する様々な人物の財布視点で物語が進んでいきます。斬新すぎるやないかっ!!! 過去に例を見ぬ設定でございます。

今作は、殺人事件を取り扱ったミステリー。主人公の財布たちが、物語の魅力をさらに引き立てています。財布の視点なんて想像したこともなかったため、切り口がすべて新鮮! 例えば、バッグやポケットにしまわれてしまえば、会話は聞こえど顔は見えず。人に声をかけようにも財布だから喋れない。

いやはや、確かに財布の身になってみればそうだよなぁと納得してしまいます。一見不利に思えるこの設定を巧みに利用し、事件の謎をさらに深めてくれます。点と点が次第に繋がっていき、事件の真相に迫っていく様は圧巻の一言!

宮部みゆきさんの作品は、非常に読みやすいモノばかりです。ストーリーの面白さ、登場人物の個性、想像しやすい描写、どれをとってもピカイチ! 今回の2冊以外にも、ご紹介したい作品が多数あります。もう宮部みゆきさん特集でも組んじゃおうかしら!!! それほど面白い作品だらけで、新作が出るのをいつも心待ちにしております。

十字屋敷のピエロ

著者
東野 圭吾
出版日
1992-02-04
こちらも説明不要の著名作家、東野圭吾さんの初期の作品。この頃から既に、非凡なる才能がうかがえます。東野圭吾さん、読んでいて毎度思うのですが、あのトリックネタの数々は一体どこから生まれてくるのでしょうか。不思議でしょうがない。だってどの作品も面白いんですもの!!

物語は、とある屋敷で起きる殺人事件。推理小説好きには堪らない一冊だと思います。一風変わった屋敷が舞台となり、使用人のいる金持ち一族や怪しい人形師が登場するなど、古き良きミステリーの香りがぷんぷん漂っています。設定自体にドキドキした方もきっと多いはず!

今作の主人公は二人。一人目はなんと、ピエロの人形です。ピエロの視点で事件現場が描かれています。二人目は、竹宮水穂という女性。彼女を中心に物語が進行し、合間合間にピエロの視点が盛り込まれてきます。この二人の視点によって独特な立体感が生まれ、ストーリーが浮かび上がってくるように感じます。

興味をそそるプロローグから余韻に浸れるエピローグまで、読んでいて飽きることのない作品。今作の肝である「黒幕は誰か」に関しても、最後の最後まで楽しませてくれます。自信をもっておすすめできる一冊です。

実は、この本にはちょっとした小ネタがあります。すべての謎がわかった後、改めて表紙を見るとビックリします。恐らく大半の方がこの言葉を口にするでしょう。「ネタバレやん!!!!」
読者心をくすぐる小ネタですわね。ふふふ。

セカンド・ラブ

著者
乾 くるみ
出版日
2012-05-10
推理作家、乾くるみさんの作品。今作は、先日映画化され話題にもなった『イニシエーション・ラブ』の第二弾としても有名です。

この作品は恋愛物なので、どなたでも読みやすい一冊だと思います。詳細につきましては、ネタバレに直結してしまうため書けません。が、一言感想を述べるとするならば「そういうオチだったんかぁーいっ!!」です。あまり深読みせず、気軽に読んで頂きたいです。

ちなみに、既に読んだ方からすれば「バカたれ! ここに載せるバカ何処にいる!」って言われてしまうと思います。「はーい! ここにいまーす!(無表情)」

……仰る通り、今回の記事でご紹介すること自体がナンセンス。理由は言えましぇーーーん。一度読んで頂ければ、恐らくその意味がわかると思います。うふふ。

今作にも、実は小ネタが一つ。登場する二人の人物の名前には、とある仕掛けが施されています。果たして気付く方はいらっしゃるでしょうか。ヒントは、二人の名前がアナグラm#☆ぷ◆×ぐ&ぁえ★。……おっと危ない。母国語が出てしまいました。ぜひ一読を。

雪のひとひら

著者
ポール ギャリコ
出版日
2008-11-27
すごーく深い本です。主人公は雪。なんて斬新なんですこと! 恐らく、大半の方が雪の気持ちになって物事を考えたことなんてないでしょう。しかーし!! 自分が雪になったつもりで読んでみると、意外にも共感できちゃうと思います。

主人公「雪のひとひら」は、ただの無生物ではありません。人間と同じ感情を持っています。五感だってあります。その感性が、読者に刺激を与えてくれます。そして、雪が恋愛をします。家族にもなります。なんということでしょう(匠風)。読んでいる途中、主人公が雪だということを忘れてしまいます。もはや一人の女性です。雪に置き換えた、人生の物語が描かれています。

雪は、空から地上へと降り立ち、水へと形を変え、最後は蒸発して天に昇ります。これは、形は違えど人の命と似ています。生命が誕生し、それぞれの人生を歩み、最後は命尽きる。この作品には「自分の存在意義とは何か」という壮大なテーマが隠されています。

子供向けに思われやすい作品ですが、そんなことはありません。むしろ、大人が読むのに適していると私は思います。年齢を重ねれば重ねるほど、この本から受ける刺激も強くなります。そういった意味では、今回ご紹介する5冊の中でも少し異質な作品かもしれません。自分と向き合う際にピッタリな本だと思います。毎日がマンネリズムなルーティンワークと化し、飽き飽きしてしまっている方にぜひ読んで頂きたい一冊です。