藍坊主のヴォーカルhozzyです。すっかり気温も下がり陰りも増えて、冬の存在感が強くなって参りました。電車やバスを駅で待つ時や、待ち合わせ時間に早めに着いてしまった時、風なんか吹こうものならじっとしているのが辛くなってきています。
読めば読むほど、文体がこちら側に乗り移りそうになってしまう恐るべき中毒性のある文章をいつも見せつけられる町田康さんの本。ミュージシャンだからこそなのか、文章も凄くリズミカルで文字にビートが宿っています(笑)。あと、文体がロックです。すごく絶妙な崩れ具合が憎い。読み始めるとあっという間に時間がすぎてしまいます。
- 著者
- 町田 康
- 出版日
- 2006-04-14
たぶん、生まれて始めて買ったエッセイだと思います。エッセイというのがどういうものなのかもわからないまま、中学生の自分にはとてもタイトルが輝いて見えて、すっと手を伸ばし、当時ミリオンを飛ばしていたCDと一緒にレジに持っていったのでした。辻さんの本もこれが始めて読んだ本。自分ももうギターとか弾いていた頃だったけど、この作家さんが有名なミュージシャンだと言うことも知らず、ただタイトルが気に入って手にした本でした。そしてこの本を読み始めてから、今も辻さんの本を読んでいます。文章の書き方が丁寧で優しくてすごく好き。
- 著者
- 辻 仁成
- 出版日
最後は、最強の短編集オムニバスです。12人の作家さんのおいしいところが詰まった作品。ひとつもハズレがなかったズルイくらいの短編集。編集部の方たちに感謝を。というのも、先日飛行機に乗ることがあって空港に行ったんですが、待ち時間が長くて暇だったので書店でブラブラ新作を物色していました。しかし、なかなか「これだ!」というのが決めきれず、迷って疲れ始めた頃、ふとオススメコーナーの一角に目をやったら「空港で読みたい本No1」みたいなポップとともに本作が山積みにされており、「もうこれでいいですー……」とレジに一冊持っていったのでした。でも空港の本屋さんのオススメは間違ってなかった! おかげで飛行機の中でとても快適な時間を過ごせました。
- 著者
- 出版日
- 2012-10-19
本と音楽
バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。