新しい人工衛星GOES-Rはより高い解像度の画像をもたらし、今までより頻繁に天候パターンを更新します。これにより、天気予報や警報が改善され、ハリケーンや暴風に先立って住民が避難するための時間を長くすることができるとされています。
テレビの気象予報士や宇宙計画の研究者などを含む数千人が、打ち上げを見ようとフロリダ州のケープ=カナベラルにやってきました。
NBCの気象予報士アル・ローカーは「もっと多くの詳しいデータを、もっと頻繁に、しかも高い解像度で得ることができるようになるということで、ワクワクしています」と話していました。竜巻の追跡に関しては「住民にあと10分、15分、20分と余裕が生まれれば、救える命は多くなるでしょう」と話します。
NASAの科学任務部門副担当のトマス・ズルブシェンは「GOES-Rの打ち上げは、もっと時期を得た正確な情報を提供するための大きな進歩です」と言います。
この人工衛星は110億ドル(89億ポンド)かけたプログラムの一貫として造られました。アメリカにおけるハリケーンや竜巻、洪水、火山灰雲、山火事や雷雨を監視するために役立てられる予定です。アメリカ海洋大気庁(NOAA)のために、NASAによって打ち上げられたこの人工衛星本体は10億ポンドと見積もられています。
NASA地球科学部門の副代表サンドラ・カウフマンは、この人工衛星は「大飛躍」であるとし、「気象予報に革命を起こすだろう」と語ります。
気象予報を大きく改善することに加えて、この人工衛星の情報は、パイロットが悪天候を避けるために役立てられたり、ロケット工学者が発射を見送るべき時を知るために役立てられたりする予定です。また、この人工衛星は、遭難信号を受け取る国際遭難救助衛星システムの一部になります。
10億ドルの人工衛星は2週間以内に指定された赤道の22,300マイル上空に達し、一連のチェックを受けた後、1年以内に運行可能になります。
これは2010年以来初めて打ち上げられる人工衛星で、以前の人工衛星を凌駕するものになります。現在は30分毎に送られている西半球全体の画像を15分毎に送信し、合衆国大陸部の画像および特定の地域の画像を5分毎に更新します。
この人工衛星の先進探査写真機が科学者に地球の起床や海、自然環境の画像を送るのに対して、雷雲図のマッパーは最大の脅威である暴風に特化することになる、とNASAはある声明の中で言っています。
アメリカ空軍第45気象観測中隊の気象予報士トッド・マックナマラは「雷情報が得られるようになるのは、白黒テレビから高精細度テレビシステムに変わるくらいすごいことです」と基地で語りました。
Photo:C)The Independent / Zeta Image
Text:(C)The Independent / Zeta Image
- 著者
- NEC「人工衛星」プロジェクトチーム
- 出版日
- 著者
- 中西 貴之
- 出版日
- 2010-11-18
- 著者
- 宮崎 康行
- 出版日
- 2011-11-25