人間とは、女性とは……。迷宮を彷徨う中で思わず手に取り出会った本から、とても魅力的な女性が描かれている5冊を今回ご紹介いたします。
古代アテナイの喜劇詩人、風刺詩人として知られているアリストパネース著の戯曲。男達が男達のやり方で争っている国を舞台に、女達が女達のやり方で平和を実現していきます……。
- 著者
- アリストパネス
- 出版日
- 1975-06-16
本を開くとまず並ぶのは、この本の作者であり、画家でもある上村松園さんの描いた美人画です。結婚した女性が眉を剃り落とす青眉の風習、嫉妬の女の美しさ、色々に結われた日本髪……。
- 著者
- 上村 松園
- 出版日
まず題名に惹かれちゃいますね。「観客のいないスカートの下の劇場で、女だけの世界が成立する」(本文より)。
- 著者
- 上野 千鶴子
- 出版日
どの人も他人のではない一人分の考えを持つことができるのだと思う。父から夫から、人形として愛されてきた女ノラが家を出る。日常生活の虚偽に侵されていたのはノラだけではなくて、むしろその夫ヘルメルこそでした。
- 著者
- イプセン
- 出版日
- 1996-05-16
最後の貴婦人である母のスウプの呑み方がとても素敵に描写され、物語が始まります。没落していく人々が描かれた太宰治さんの代表作として有名ですが、ここでは娘かず子の恋に注目……。
- 著者
- 太宰 治
- 出版日
- 1988-05-16