人は誰でも“理想”があるでしょう。高い理想を追い続ける人もいれば、理想は理想として考えて、現状に満足している人もきっといると思います。
私はどちらかと言うと前者です。理想を追い続ける理由は、「自分のことを出来るだけ好きでいたいから」です。
それは自己満足だって? そう考えればそうかもしれませんね。だけど、それだけではありません。自分を愛せたら、同じように周りの人のことも愛せると思うし、優しさだって芽生えるはず! それもとても自然に!
今回は、そんな優しい気持ちを芽生えさせてくれるような本をご紹介します。 あなたが思う理想とは少し違うかもしれないけど、世界中に思いやりのある人が増えたらいいなと、私は常々思うのです。そんな私の理想を込めて。
ゆきのあさ
タイトルに惹かれて手に取りました。表紙も、中のページも、眩しいくらい真っ白な本です。白い紙にはいろんな足跡が型押しされています。その足跡を辿って、隠れて眠っている動物を探すのです。それだけと言えば、それだけ。けれど、私はとても気に入りました。朝、目が覚めて、窓の外が一面真っ白になっているのを見たときの気持ち。足跡をつける楽しみ、辿る楽しみ。どんな動物が歩いたのかな? どこへ行ったのかな? そんなわくわくを、この本は表現してくれています。
雪が降ると、大人の頭の中に真っ先に浮かぶのは「電車が遅れる!」「飛行機が飛ばない!」とうい心配事かもしれません。もちろん気持ちはわかりますが、そんなときこそ、季節の喜びをじっくり感じられるようになれたら、とても理想的ではないでしょうか。
冬はすごく寒い!だからこそ、人々の温かさがどんな季節よりも詰まっていると、私は思います。
喰う寝るふたり住むふたり
交際10年、同棲8年目のカップルの物語。全5巻と手に取りやすい長さですが、とても読み応えのある漫画です。これは、ただ2人のストーリーを追って行くだけではなくて、ひとつの出来事が男と女、それぞれの視点で“2度”描かれています。同じ場面でも、考え方や気にするポイントがそれぞれ違っていて、大変興味深いです。
2人の付き合いが長いからこそ、周りに急かされて現状に焦るようなこともありません。恋愛漫画としては珍しく、カップルの安定した生活を覗くことができます。こんな穏やかな関係が理想です! ただ、怖いのはマンネリ化……。2人の結末はいかに!