おすすめバレーボール漫画5選!『ハイキュー‼』だけでは終わらせない

更新:2017.4.4

男子バレーボールを題材にし、バレーボール人気の火付け役となった『ハイキュー‼』。漫画的なだけではなく、現実のプレイを参考にしたリアルさも人気です。こちらではバレーボール漫画をもっと読みたい!という方のためにおすすめ漫画5作品をご紹介します。

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主人公はコートの外!?頭脳戦を駆使した新感覚バレーボール漫画!

スポーツ漫画と言うと、主人公はその競技をプレイする人物が大半です。しかし、実際には選手以外にも多くの人物が競技に関わっており、選手のプレイに大きな影響を与えていきます。

渡辺ツルヤ原作、西崎泰正が作画を担当する『神様のバレー』は、バレーボールに欠かせない存在、アナリストにスポットを当てた異色の作品。選手をサポートする存在と言えば、監督やコーチ、マネージャーが一般的でしょう。

アナリストはチームや選手のデータ、試合を分析し、攻撃や守備の方法を監督やコーチにアドバイスをし、味方を勝利に導くチームの頭脳。バレーボールだけではなく、サッカーや野球などでも採用されています。

著者
["西崎 泰正", "渡辺 ツルヤ"]
出版日
2013-06-15

本作の主人公、阿月総一は凄腕のアナリスト。主に実業団でその鋭い観察眼を披露し「嫌がらせの天才」と呼ばれる存在となりました。しかし、日々携帯ゲームに興じ、退屈な様子を見せる阿月に、バレーボールチームを運営する日村化成の会長は、万年1回戦負けの弱小チームを全国優勝させたら、全日本の監督の座を用意すると確約。かくして阿月は周囲の協力を得ながら、幸大学園中学のコーチに就任することに。

とりあえず気合と根性さえあればなんとかなる、という旧体育会系的考えのチームを改革していく阿月。詳細にデータを分析し、導かれた作戦を駆使して勝利を重ねていく姿に、スポーツマンガらしい清々しさはありません。しかし、確かな裏付けのある緻密な作戦の上にある勝利は、読者に少し変わった爽快感をもたらします。

阿月はとてもオレサマ主人公であるせいかハラハラする場面もありますが、その理論や行動に納得できてつい唸ってしまうことも。少し違ったバレーボールの世界が見える本作、思わずニヤリとしてしまう作戦も満載です。

選手の心理もリアルに描写!バレーに打ち込む高校生の王道青春ストーリー

TVや雑誌のインタビューでスポーツ選手がインタビューを受ける姿をよく見かけますが、それが本心なのか、メディア用の答えなのかはわかりません。選手はその一瞬に全霊をかけていますが、集中している時ほど無になるもの。実際は後から考えるとこんな感じ、というのが近いのかもしれません。

粂田晃宏(くめたあきひろ)『不沈アタッカー』は、高校の男子バレー部が舞台の作品。これぞスポーツ漫画、という王道の青春ストーリーが魅力ですが、他の作品との違いは、ズバリバレーボールのリアルな描写です。

著者
粂田 晃宏
出版日
2013-05-02

作画は、ある程度資料に頼って表現することは可能ですが、選手の心理の動きは、実際に取材などを行い、想像するしかありません。しかし、本作の作者、粂田晃宏は高校時代にバレーボール強豪校に在籍。大学生の時は実業団チームからスカウトを受けるほどの実力を持っていたという、異色経歴の持ち主です。

選手としてトップレベルの戦いをしてきたからか、試合の時に漫画的な表現はありません。コート上で選手が何を考えているのかも、細かく描写されており、勢いのある青春ストーリーを、一歩後ろから支えるような落ち着きを見せます。

主人公の海野有気が、「怪物」と称される憧れの2つ上の先輩、真木英至とバレーボールがしたいがために、真木を追いかけて高校に入学した、という設定もどことなくリアル。バレーボールに青春をかける、高校生男子の熱を感じてください。

小柄な少年が弱小バレー部へ!スポ根なのに爽やかすぎる!

バレーボールの選手と言えば、女子は170㎝以上、男子も180㎝以上は当たり前のようで、中には200㎝という高身長の選手も存在するのだとか。バレーボールのネットは、男子が2.43m、女子が2.24mと、高さはかなりのもので、やはり身長があれば有利な競技と言えるでしょう。

女子でも男子でも低身長の選手はいますが、活躍できるのはごく一部。身長というハンデを覆すのは、なかなか難しいようです。満田拓也『健太やります!』は、低身長でズバ抜けた身体能力は特にない主人公が、弱小バレーボール部で成長していく姿を描いた作品。

著者
満田 拓也
出版日

井口健太は164㎝という低身長男子。バレーボールが大好きでしたが、身長のこともあってか、試合で活躍したことはありません。高校生になり、私立坂見台学園のバレー部に入部しますが、部員はわずか6名。即レギュラーとなった健太でしたが、試合に勝つために部員たちと特訓に励むことに。

背の小さな選手となると、セッターになるのかな、と思いきや、健太にセッターの才能はありません。スパイクを読み、身体を張ってボールを受けるレシーバーとして活躍します。小柄な健太ですが、粘り強く、根性のある性格。どんなボールでも食らいついていく姿は熱く、手に汗握ります。

恵まれた体格と運動神経を持つエース前田隆彦や、バレー部のキャプテン稲葉など、チームの人間関係も見どころのひとつ。誰か一人でも欠けてはいけない状況の中、互いに影響しあいながら成長する姿が印象的です。

最後にはアッと驚く展開も待ち受けている本作は、バレーボールという競技を通し、部員達の成長や、人間関係を描いていく物語。熱血スポ根展開ですが、汗臭さのない爽やかさが魅力です。

究極のピンチヒッター!トラウマ持ち主人公がチームを救う!?

バレーボールは、ネットを挟んで6対6でボールを打ち合う競技。ポジションによって動きに制限があり、手がネットを越える、またはネットに触れると相手に点が入るといったルールも存在します。選手の交代は、1セット6回まで。その中に、ピンチをひっくり返す究極の切り札が投入されることもあるのです。

荒達哉『ハリガネサービス』は、高校の男子バレー部を舞台にした物語。主人公の下平鉋(しもだいらかんな)は、とある技術に特化しています。それはサーブ。サーブをしなければ試合は始まらず、その1球で相手コートをかき乱すことも出来る、試合の展開を担う重要なポイントにもなるのです。

著者
荒 達哉
出版日
2014-09-08

中学生最後の大会前にアキレス腱を断裂させてしまい、バレーボール部のレギュラーになれなかった下平鉋は、諦めることができず、ひたすらサーブの練習に明け暮れます。そして狙って100%インできるというコントロール能力を身に着けた鉋は、ピンチサーバーとして試合に登場。その実力を見たバレーボール部監督の山縣に、練習を見に来ないかと誘われたことがきっかけで、都立豊瀬高校に入学します。

豊瀬高校には間白譲治(ましらじょうじ)、松方一颯(まつかたいぶき)、金田進という、中学校都道府県対抗戦で、東京選抜に選ばれたほどのプレイヤーが入部してきました。しかし3人は実際の試合には出られなかった、いわば補欠。3人は東京選抜でレギュラーを独占したメンバーが入学した、駿天堂高校に勝つことを目標に掲げ、練習に励んでいきます。

鉋のサーブの精度は高く、わざとネットに引っ掛けてから相手コートに落とすことも出来るなど、派手さはないものの安定感は抜群。完治しているものの、怪我をした時のトラウマのせいで、試合にフル出場できないというジレンマを抱えているというところもポイント。

強いチームを見ていると安心感はありますが、やはり少し欠点がある、弱小チームがのし上がっていく姿を見る爽快感は抜群。劣等感を抱いて豊瀬高校に入学した3人と、トラウマを抱えた鉋は、どう強くなっていくのか。部員たちとの人間関係も絡めた、随所に熱を感じる作品です。

バレーボールは人間の縮図?生きる希望を失った狂犬がチームで息を吹き返す!

人間関係はことさら気を遣うものです。表面上のやり取りだけでは人の内面は見えず、かといって踏み込みすぎるのは、相手に煙たがられる要因にもなります。波風を立てず、当たり障りなく笑っていれば、心は平穏でいられますが、それが本当に良い事なのかは誰にもわかりません。

日本橋ヨヲコ『少女ファイト』は、とにかく不器用な少女、大石練(おおいしねり)を主人公に、高校の女子バレー部を描く物語です。練には高校でバレーボールをしている姉がいましたが、交通事故で死亡。大好きな姉の影響でバレーボールをはじめた練は、姉を失ったことを忘れるため、狂気的なプレイを続けます。

著者
日本橋 ヨヲコ
出版日
2006-07-21

それが原因で小学校時代のチームメイトに裏切られ、自分自身をコントロールしきれずに中学校を自主休学せざるを得なくなった練。生きるのが辛いと姉の墓で泣いていたところ、姉のかつてのチームメイトだった陣内笛子が監督を務める黒曜谷高校へと誘われます。しかし、そこは姉がかつて在籍し、姉が死んだ原因となった高校でした。

憎悪を胸に黒曜谷高校の女子バレー部に入部した練でしたが、友人となる小田切学をはじめとしたチームメイトと関わるうちに、自分に関わる人々や自分自身と向き合うことに。精神的に成長していく姿を見せますが、課題はメンタルと指摘される場面もあり、一筋縄ではいかないところにリアリティがあります。

加えて女子が主人公だからなのか、恋愛模様が描かれているというのもポイントのひとつ。選手だった経験がありながらも、目に病を抱え、サポートに徹する式島滋の、練への思わせぶりな行動と嫉妬心に、もだもだ感が募ります。

自身もバレーボール経験のある作者の日本橋ヨヲコは、バレーボールという競技を、他人に気を遣う競技であり、人生の縮図と感じたのだとか。人と関わり合う競技だからこそ、そこに濃密な物語が生まれます。人間の葛藤と成長がこれでもか、と詰め込まれた物語には、それぞれが抱える問題が渦を巻いている状態。どんな時でも跳躍し続ける少女たちの姿が、ことさら目に眩しく感じる作品です。

ひとつの作品にハマると、同じジャンルのものを探したくなるのが漫画好き。漫画をきっかけに実際に参加したり、見に行ったりする、なんて楽しみ方も出来るのが、スポーツ漫画の醍醐味でもあります。バレーボールはシンプルだからこそ、奥の深い競技。多くの作品に触れることで、バレーボールの様々な面に触れることができますよ。

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