二ノ宮知子のおすすめ漫画ランキングベスト5!『のだめカンタービレ』の作者

更新:2017.4.5 作成:2017.4.5

とにかく変だけど天才的なピアノの才能を持つのだめと、指揮者を目指すエリート音大生千秋の物語『のだめカンタービレ』はドラマ化され、大ヒットしました。独特の表現と切れ味の持ち主である二ノ宮知子のおすすめ漫画をランキングでご紹介します。

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目次

『のだめカンタービレ』を描いた人気漫画家、二ノ宮知子

二ノ宮知子(にのみやともこ)は、ドラマや映画、アニメがヒットし、一躍ブームを巻き起こした『のだめカンタービレ』の作者として知られています。独特の突き抜けたキャラクターと、緻密な調査の上で作られる物語が人気。1969年5月25日生まれで、実は「のだめ」に出演した上野樹里と同じ誕生日というミラクル。埼玉県秩父郡皆野村の出身で、2017年現在も埼玉県内に在住しています。

1989年「London ダウト・ボーイズ」で二ノ宮知子は漫画家デビュー。1991年より連載が開始された『トレンドの女王ミホ』がヒット。流行を追いかけているがゆえに極貧生活を送る女子短大生ミホが、流行を極め、玉の輿に乗るために奮闘する姿を描きました。当時のバブル期という世相も反映されていますが、極端に暴走しがちなキャラクターの姿は、デビュー当時から健在だった模様。

営業成績が爆発的に上昇するほどの実力を持ちながら、酒豪で常に賭けをしている美人社員丸山佳子とイケメンの佐野を描いた漫画『飲みに行こうぜ!!』や、自身や周囲の酔っ払いエピソードをコミカルに描いた『平成よっぱらい研究所』などを発表している通り、大のお酒好き。

二ノ宮知子は料理も得意で、料理の腕はプロ級ながら問題行動ばかり残す吉川和子が農家の嫁になるための奮闘記『GREEN〜農家のヨメになりたい〜』や自身のSNSなどでもその腕前を知ることができます。20代の後半でインディーズバンドのドラムをしていた戸田敦夫(通称POM)と結婚。男の子2人を子育てしている影響もあるのか、特撮ヒーローものにハマっているらしく、Twitterなどで感想をあげることも。時折練習や思い付きで『のだめカンタービレ』などの過去作品のおまけ漫画や描き下しを掲載することもあります。

5位:専業主夫と働く妻の姿が新しい?新感覚育児漫画『おにぎり通信』

世に漫画家の実録育児漫画は数多くありますが、大半は外に出て仕事をしている夫と、家で育児に奮闘しながら漫画を描く妻という構図です。出産後すぐに仕事をする、という女性も増えていますが、多くは夫に金銭面を任せ妻が家を守っているでしょう。

二ノ宮知子も20代後半で結婚しており、2人の男の子を出産しています。その育児の様子を描いた『おにぎり通信~ダメママ日記~』は、他の育児漫画とは全く違う、一風変わった作品。なぜなら、夫が育児を担当し、妻がバリバリ稼ぐという夫婦だったのです。

著者
二ノ宮 知子
出版日
2013-05-10

夫であるPOMに育児や家事を任せ、二ノ宮知子は漫画を描いて家計を支えるという関係が成り立っている家庭。子育てをしているのは夫なので、母よりも父に懐く子どもたちを、率直にかわいくない、と言ってしまう二ノ宮節が炸裂。二ノ宮知子自身の家庭貢献度の低さを自虐的にネタに、笑いを誘います。

育児をしながら仕事もしているよ、という読者も多いと思いますが、二ノ宮家は両者の役割がうまく機能している良い例といえるでしょう。息子たちのエピソードもかわいく、ほっこりと温かい気持ちに。こういう家族の姿もあるのだな、と世間の枠に収まらない姿に、肩の力を抜くことができる二ノ宮知子の1冊です。

4位:音大生ものじゃない!?ディープな世界、オーバークロックって?『87CLOCKERS』

音大生を主人公にした漫画がヒットした二ノ宮知子。『87CLOCKERS』が発表されたとき、また音楽ものか、と思った読者も多い事でしょう。ところがどっこい、音楽ものかと見せかけて、よりディープな世界に読者を誘う作品だったのです。

名門英孝音大の3年生である一ノ瀬奏は、ヴァイオリンを専攻。実力はあるものの、競争心は皆無で向上心もなく、コンクール出場を拒否し続けています。ある寒い雪の夜、裸足でアパートの外に立っていた美女、中村ハナに一目ぼれして人生が一転。彼女と付き合いたいがために、オーバークロックの世界へ飛び込んでいきます。

著者
二ノ宮 知子
出版日
2012-04-10

一般的にはかなりなじみの薄いオーバークロック。二ノ宮知子の本作で初めて触れたという読者も多いでしょう。オーバークロックは、主に自作のPCを用い、CPU(PC内でプログラムの演算や制御を行う電子回路のひとつ。演算ユニットの指揮者と称されることも)をより高い周波数で動かす行為のこと。早く動かせば動かすほど、安定性は失われていき、冷却が上手くいかないと発火することもあるのだとか。

音大生の奏が、まったく畑違いのオーバークロックの世界に飛び込んでいく設定なので、読者は知識がゼロの状態でも奏と一緒に学んでいくことができるため、置いていかれるということはありません。ハナが全力でサポートするオーバークロッカーのミケやキャバクラ嬢オーバークロッカージュリアなど、二ノ宮知子らしい濃いキャラクターが、賑やかに物語を盛り上げます。

夫のバンド仲間だったduck氏がハマっていると言ったことから、制作が始まった二ノ宮知子の本作。専門的な知識はduck氏が監修しているため、より本格的な知識を得ることも出来ます。ディープすぎる世界に、ドップリつかってもよし、物語を楽しんでもよし。1つの事に熱中する姿が眩しい作品です。

3位:宝石にまつわる謎を解く『七つ屋志のぶの宝石匣』

二ノ宮知子作品の魅力のひとつは、知識が無いところから始まっても、専門家すら唸らせるほどの情報力。それをただ並べるだけでなく、取捨選択して読者にわかりやすい形で届ける能力は随一。多くの専門家たちが登場しますが、それぞれに違った魅力を持っています。

『七つ屋志のぶの宝石匣』は、女子高生の倉田志のぶが主人公。剣道部に所属している志のぶですが、実はとても不思議な力の持ち主。宝石の「気」を感じることができ、盗品や贋物、いわくつきの品は一目で見分けることが可能。そのため、母の実家である質屋、倉田屋で宝石の鑑定を任されています。

著者
二ノ宮 知子
出版日
2014-11-13

そんなハイパー女子高生の志のぶですが、実はイケメンの婚約者がいます。北上顕定は、フランスの老舗高級ジュエリー店の日本支店で外商を務める人物。女性を押しのけて商店街のコンテストで優勝するほどの整った顔立ちをしています。名家の出身でもある顕定ですが、祖母の章子たっての希望で倉田屋に質入れされた存在。3年過ぎたら志のぶと婚約するという契約で倉田屋に来ました。

なぜ質入れ、という理由は本編で明かされますが、宝石の価値を知る専門家でもある顕定と、宝石の持つ物語を見極めることができる志のぶは良いコンビ。宝石に纏わる謎を解いていきますが、穏やかな気質の顕定を志のぶがリードしていく場面も。恋愛的な方面の進みはかなりゆっくりですが、お互いに尊重し合い、大切にしていることが伝わるので、穏やかな気分で見守ることができます。

顕定の祖母である章子や友人の久世鷹臣など、アクの強いキャラクターも登場。1話完結型の連作なので、読後感もスッキリとしています。女性なら興味を惹かれるであろう宝石の世界、女子高生とイケメン婚約者の活躍に注目したい二ノ宮知子の作品です。

2位:超エリートへの夢が一転!?『天才ファミリー・カンパニー』

優秀であるがゆえに、天から与えられたとしか思えない才能を持っている人のことを、天才と称することがあります。それぞれの分野に多くの天才が存在しますが、優秀であるがゆえに他者と分かり合えない部分もあることも事実。しかし、社会は多様な人間が存在して成り立っているのです。

『天才ファミリー・カンパニー』は、IQ170という優秀な頭脳を持ち、将来はアメリカの名門ハーバード大学の経済学部を目指している夏木勝幸が主人公。高校生の勝幸は、11歳の時に父を亡くしており、キャリアウーマンの母と生活をしていました。

著者
二ノ宮 知子
出版日
2008-06-24

しかし、母が突然世界を放浪する小説家、田中荘介と夫婦別姓で再婚。同じ年の春という義兄弟との生活が始まります。突然増えた家族のおかげで、夢へと邁進する穏やかな生活が一変。勝幸は様々な事件に遭遇し、多くの人々と関わっていくことになります。

本作は天才とその家族をテーマとしているため、多くの天才が登場しますが、勝幸は優秀な頭脳を持つ天才。株の売買をこなし、ラジオだけで英会話を習得するなど、その優秀さを随所で発揮しています。春はその生い立ちからか語学が堪能、計算能力に長けハッカーをしている水野唯香や、飛び級でハーバード大学を卒業したアメリア・ワイズマンなど、これでもかというくらい優秀な子どもたちが勝幸に関わってきます。

基本的には天才児たちの日常や家族との関わりの中に、様々な事件が巻き起こるドタバタコメディですが、それぞれの家族の描かれ方が印象的。特別扱いをするわけではなく、ごく普通の家族としての絆が、目に優しく映ります。

1位:クラシックブームの火付け役!二ノ宮知子の代表作『のだめカンタービレ』

ドラマやアニメなどのメディアミックスがきっかけでヒットする作品は数多くありますが、本作はその一つと言ってよいでしょう。世にクラシック音楽ブームを巻き起こしたラブコメディとして記憶している読者も多いはずです。

著者
二ノ宮 知子
出版日
2002-01-08

音大のピアノ科に在籍しながら指揮者を目指している千秋真一。幼少のころに体験した飛行機の胴体着陸がトラウマとなり、飛行機恐怖症に。船舶恐怖症でもあるために海外へ行くことも出来ず、悶々とした日々を送っていました。

教授や彼女とも喧嘩別れし、酒に酔って帰宅した千秋は、自宅に入る前に寝オチ。目が覚めると、どこからともなく美しいピアノソナタが。こうして千秋は、のだめの部屋のゴミ山の悪臭の中、楽しげに演奏をするピアノ科在籍の音大生、野田恵、通称のだめとの運命的な出会いを果たします。

ピアニストの父と資産家令嬢の母を持ち、超エリートであるはずなのに、コンプレックスを抱え過ぎているためにどこか残念な千秋。オレサマな性格ゆえに素直になれなかった部分が、自由人のだめに影響されていく姿に、ニヤニヤしつつもエールを送りたくなります。

のだめは本能で生きる天才であり変態ですが、彼女なりに壁にぶつかる場面も。しかし謎の解決方法で脱却したりする姿は、爆笑しながらも、やはり万人には理解できない天才であるという妙な納得感があります。

のだめや千秋以外にも、音楽に打ち込んでいる様々な人物が登場。世の中には多くの楽器が存在し、曲が存在するのだと改めて気付かされます。二ノ宮知子の友人が、ゴミ屋敷の中でピアノを弾いているという写真から生まれた物語なんだとか。クラシック音楽をかけながら楽しみたい1冊です。

二ノ宮知子作品は、1つのテーマや職業にこだわらない、多彩さが魅力です。独特のキャラクターと、調べ上げた確かな知識に裏付けされた物語をお楽しみください。