「Are you ready?」レコーディング期間中に読んでいた本
約1年ぶりとなるニューシングルに胸を躍らせながら、2016年の暮れより制作スタート。3カ月にわたってレコーディングに励んで参りました。
……と、そーんな日々を送っている中でも、わたくしの読書タイムは年中無休!ってことで今回は「Are you ready?」リリース記念と致しまして、制作期間中に読んでいた本を、その時の思い出と共にズバババッと紹介していきまーす!

切なくも心温まる、感動の家族小説

著者
今邑 彩
出版日
2009-03-19
今邑彩さんの長編ミステリー!
切なくも心温まる、感動の家族小説です。私がここ最近読んだ本の中でも特に面白かった作品。イチオシです!

主人公は、日向家の次男・優太。中学生である彼は、運動も勉強も大の苦手。おまけに身長も低くてニキビだらけという、自他ともに認める落ちこぼれ少年。
そんな彼の1コ上の兄・桐人は、優太とはまるで対照的な存在。勉強はトップクラス、スポーツ万能で背も高く、顔立ちだって文句なし。
父を事故でなくした彼らは、画家の母・沙羅と3人で暮らしています。

ある日のこと。優太は、大好きなぬいぐるみ「ユータン」の中に謎の手紙が隠されていることに気づきます。そこには、優太の実の父を名乗る男からのメッセージが。
自分の出自に関して疑問をもった優太は、その秘密を暴こうと行動を起こすのですが、なんとも衝撃的な事実が判明し……。

いやはや、すこぶる切ない物語です。家族の大切さが身にしみて感じられます。
ちなみに私が今作を読み始めたのは「Are you ready?」の制作初日を迎える直前でした。
今から遡ること4カ月……。
「ジングルベールッ♪ジングルベールッ♪鈴がぁー鳴るぅーっ♪」と陽気なサウンドが街中に響き渡っている頃、リア充どもの群れをかき分けて向かった先は、都内の某レコーディングスタジオ。
「よろしくお願いしまーす!」と元気よく入室したとき、背負っていたベースケースの中に入っていたのが今作でございます。
制作の合間を縫ってちょこちょこ読み進めていたのですが、予想を超える感動の展開に思わず涙がポロポロポロ。こりゃグッときます。ぜひご堪能あれ!

日々の生活をスマートにさせるための秘訣

著者
ジェニファー・L・スコット
出版日
2014-10-23
うん。買っちゃった。タイトルに惹かれて思わず買っちゃった。凄く気になっちゃったんですもの。
レコーディングスタジオへ向かう途中、たまたま立ち寄った本屋さんにて発見。「最近この本よく見かけるよなぁ……」とブツブツ言いながら手に取るも、一旦買わずに保留。
「もしまた見つけた時に買えばいいさ」と自分に言い聞かせ、後ろ髪を引かれながらも出発。
すると、なんということでしょう。到着した駅の本屋さんにも置いてあるではありませんか。
「も……もしかしてこの本、私を呼んでいるのか……!?」なーんて都合のいい解釈をし、迷うことなく購入。
こうして人はお金を消費していくのです。(ドヤ顔)

早速読んでみると、これがまた面白い!
日々の生活をスマートにさせるための秘訣がたくさん書かれています。
なんでもこの本は、フランス貴族の家にホームステイしていた筆者が、その家を取り仕切るマダム・シックやパリの街から学んだことを元に執筆したのだそう。
タイトルだけ見るとファッションに関する本にも思えますが、食事や礼儀、日々の暮らし方など幅広い内容が取り扱われています。
女性が読むことを前提として書かれていますが、男性が読んでも十分ためになる内容。私も目から鱗状態でした。ポロポロポロ。

今作を読むことは、自分の生活スタイルを見つめ直すいいきっかけにもなると思います。
皆さんの中で、どうしても間食がやめられない、無駄遣いをしてしまう、断捨離が苦手という方はいらっしゃいますか? 「ギクッ!」と思ったそこのあなた!
ぜひ一度本書を読んでみてください。考え方がガラッと変わります。
すべてを真似せずとも、できることから一つずつ取り入れていくだけでいいんです。
きっと日々の暮らしが楽しくなってきますぞ!

百鬼夜行シリーズの第3弾

著者
京極 夏彦
出版日
2000-09-05
京極夏彦さんの人気作「百鬼夜行シリーズ」(またの名を京極堂シリーズ)の第3弾!
いくつもの謎めいた事件が複雑に絡み合っていくボリューミーな小説。
夫を4度殺した女、海に漂う金色のドクロ、山中での集団殺人事件など、一見何の関わりも無さそうに見えるこれらの事件が、後々思わぬ形でつながっていきます。

熱烈ファンの多いこのシリーズは、通常の文庫版で1000ページ以上に及ぶこともあり、めちゃめちゃ分厚いことでも有名。
その厚さゆえ「レンガ本」「サイコロ本」という呼び名すらついてしまうほど。
手に持って読むのも一苦労です。その代わり、読み終わった時の達成感は相当なもの。それほどの分厚さを誇ります。ふむふむ。

私も前々から「いつ読もうかなぁ!」と心待ちにしていました。
そして読み始めたのが、レコーディング2日目。
初日にベース録りを終え、残す出番はコーラス録りのみとなった私は「うっはー! ついに読んじゃおっかなー!」と高ぶる気持ちを抑えながら、スタジオにひっそりと持参。
奮闘中のメンバーを横目に「うししっ!」とバッグから取り出したところ、隣に座っていた大輝(Dr)が「分厚っ!」の一言。
さらに、ギター録りの合間にやってきたJun(Gt)が「それ分厚いねぇ」の一言。
と思ったら発声練習を終えて戻ってきたTSUBASA(Vo)が「これ分厚くね?」の一言。
うほっ! みんな同じ意見! お見事! いやはやどうもありがとうございます。
現場にいたメンバー・スタッフ含め、満場一致で「分厚い」の称号をゲットした今作。
この読み応え、たまりませんぞ!

この記事が含まれる特集

  • 本と音楽

    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る