島田ゆかのおすすめ絵本5選!「バムとケロ」シリーズが人気

更新:2021.12.1

子どもにも大人にも愛されるキャラクターが織りなす、可愛らしくそして笑える物語。読み終わった後には必ず笑顔になってしまいます。絵の所々に子どもの気持ちを惹きつける仕掛けもたくさん用意されていて、何度読んでもワクワクする作品が目白押しです。

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子どもの「楽しい」を形にする作家島田ゆか

島田ゆかは、カナダのオリオン州在住の絵本作家です。東京デザイン専門学校グラフィックデザイン科を卒業後、パッケージデザインなどを経て、フリーに。

「バムとケロ」シリーズや「ガラゴ」シリーズが大人気作となり、子どもにも大人にも愛される作品を生み出している作家です。物語のストーリーはもちろんのこと、ページのひとつひとつに描かれた子ども心をくすぐる仕掛けによって、物語の楽しさが広がっています。

島田ゆかの代表作、「バムとケロ」シリーズ初めの作品

『バムとケロのにちようび』は「バムとケロ」がこの世に誕生した初めの物語です。 

ある日曜日の朝のこと、バムが目を覚ますと外は雨。バムは本を読む前にケロちゃんが汚した部屋の掃除を始めます。掃除を終えたバムの元には、なんと泥だらけに汚れたケロちゃんが……。バムはまた、ケロちゃんと部屋を綺麗にします。その後は手作りおやつの時間。たくさんのドーナツに2人は大満足です。

それからやっと本を読む時、読むのは屋根裏にあるおじいさんが大切にしていた本。だけど表紙が見えません。なんと虫やネズミがたくさんいて見えなかったのです。びっくりしたバムとケロは本を置いたまま慌てて屋根裏から逃げ出します。

素敵なアイデアで本を手に入れたバムとケロは、無事に本を読むことができるのでしょうか。

著者
島田 ゆか
出版日

「バムとケロ」の雨の日の1日を描いたほのぼのとする1冊です。

泥だらけのケロちゃんや、虫に驚いて逃げ出す2人。おやつのドーナツは「こんなにたくさん?」と思わず言ってしまいたくなるくらい、2人の行動全てが可愛らしくコミカルに描かれています。

2人の部屋の中には、手に取ってみたくなる家具やおもちゃが盛りだくさん。虫までもが色とりどりでどこか愛嬌を感じるのです。この絵の中にどんな素敵な物が隠されているのかなと、大人も子どももワクワクしながら読み進めることができます。

ぜひ、たくさんの仕掛けを見つけてみてくださいね。

子どもが大好きな秘密の場所、こんな場所があったらいいなとワクワクする絵本

『バムとケロのもりのこや』は、「バムとケロ」シリーズとしては、5作目、木曜日のお話です。

「バムとケロ」シリーズでは、日曜日から始まり、月火水木と曜日ごとにお話しが描かれています。こんな細かい仕掛けも魅力の一つですね。

物語は、バムとケロが森へ出かけ古い小屋を見つけるところから始まります。2人は何とか上ろうとしましたが上手くいきません。そこで2人は友達に手伝ってもらって、小屋を修理し掃除をして見違えるように綺麗な小屋になりました。

バムとケロ達は、その小屋でひみつの「ほしをみるかい」を計画しますが、さてどんな会になるのでしょうか。

著者
島田 ゆか
出版日

子どもが大好きな「ひみつ」がたくさん散りばめられ、子ども心を刺激する1冊です。ひみつのおもちゃにひみつのかばん、そしてひみつの「ほしをみるかい」を待つために食べるのはひみつのおやつ。たくさんの秘密に子ども達は、ワクワクすること間違いなしです。

またこの物語にはバムとケロの他に、修理上手でしっかり者、ねずみのソレちゃんとお茶目なあひるのかいちゃんが登場します。この2人は、前作までに「バムとケロ」シリーズに登場したキャラクターです。

それぞれの絵本は曜日や登場人物など色々な部分でつながって描かれていて、1冊ずつでももちろん楽しめますが、前作を知っているとクスリと笑えて益々楽しさが広がります。

色々なカバンが出てくる不思議なカバン、次は何かなと想像力が膨らむ絵本

『かばんうりのガラゴ』は、旅をしながら不思議なカバンを売り歩く「ガラゴ」のお話です。

初めに出会ったお客さんは犬です。兄弟が欲しいという犬へ渡すのは犬の形をしたカバン。犬は代わりにクレヨンをガラゴに渡します。次のお客さんは毛の薄いライオン。ライオンにはたてがみのカバンがぴったりです。そしてライオンは代わりにスイカをくれました。

さて次にやってくるのは……。

著者
島田 ゆか
出版日

ガラゴが持っている小さなカバンの中から次から次へと、お客さんにぴったりなカバンが出てきます。まさしく不思議なカバンですね。カバンを受け取ったお客さんはみんな喜んで、代わりの物をガラゴに渡します。

登場するお客さんとガラゴとのやり取りが面白く、次はどんなお客さんとどんなカバンが登場するのかなと想像力が膨らむ絵本です。ラストのページで眠るガラゴが何とも可愛らしく思わず笑顔になってしまいます。

絵の中に、何気なくバムの写真が飾ってあるなど、仕掛けもたくさんありますので、隅々まで楽しんでみてくださいね。

何個数えられるかな?自分で見つけることで数に興味を持てる絵本

『かぞえておぼえる かずのえほん』はテレビが1台、フライパンが2つから始まり写真は100枚まで、絵の中からお題に沿って物を見つけて数える、その名の通り「数の絵本」です。

小さなお子さんは、お父さん、お母さんとひとつひとつ指をさしながら見つける喜びをかんじることができるでしょう。少し大きくなってきて自分で数えることができるようになってきたら、数えた場所も覚えながら全部数えられた達成感を感じることができますね。

数だけではなく、テレビは1台。写真は100枚など、助数詞がしっかりと書かれているので物の数え方も学ぶことができますよ。

最初と最後のページには、数字の練習ページが付いています。

著者
島田ゆか
出版日

数を題材にした絵本ですが、それだけではない楽しみ方もあります。絵のいたるところにバムやケロちゃん、ガラゴが描かれているなど、島田ゆかの他の作品も好きな人にとってはそんなキャラクター達を探すことも楽しみの一つとなるでしょう。

勉強としてではなく、楽しみながら数に興味を持つことを大切にして読みたい絵本です。

兄弟って面白い、兄弟のやりとりを微笑ましく描いた絵本

『ぶーちゃんとおにいちゃん』はお兄ちゃんのことが大好きなぶーちゃんとお兄ちゃんの日常を描いた絵本です。

ぶーちゃんは、いつもお兄ちゃんの真似ばかり。お兄ちゃんが寝ればぶーちゃんも眠り、お兄ちゃんが絵を描けばぶーちゃんも絵を描き、とにかくお兄ちゃんと一緒が良いのです。でもそんなぶーちゃんにお兄ちゃんは、ちょっとうんざり。一人で遊ぼうと庭に行ってしまいます。

しかしその時、お母さんの鉢植えを割ってしまいまうのです。焦ったお兄ちゃんは、ぶーちゃんがお母さんにこのことを言ってしまわないように、あの手この手でぶーちゃんの気を引きます。

さてお母さんにはばれていないのでしょうか……。

著者
島田 ゆか
出版日

ご兄弟を持つ方は、あるあると思わずうなずいてしまう、兄弟あるあるが満載な絵本です。

下の子は、何でも上の子を真似したがりますよね。そして上の子はそれを疎ましく思うことも、下の子を置いて遊びに行ってしまうということも、実際によくある姿なのではないでしょうか。

そして、お母さんの大事な物を壊してしまうという秘密を知っている弟に急に優しくなる姿、その時のお兄ちゃんの必死さがとにかくよく伝わってきて、笑ってしまいます。

この絵本にも、物語の他にたくさんの絵の仕掛けが隠されていますので見つける楽しさもありますよ。

大人気の「バムとケロ」シリーズから数の絵本まで、島田ゆかの魅力満載の絵本を紹介してみました。

ほのぼのとしたストーリーと、満載の仕掛けに何度よんでも楽しむことができる絵本ばかりです。子ども達と仕掛けを見つけて話しながら読んでみるのも楽しいですよ。

1冊ずつで楽しめるのはもちろんのこと、シリーズを通して読むとより楽しさが増しますので、今回紹介した絵本以外にも是非読んでみてくださいね。

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