無差別に読みまくる黒木渚が「アタリだ!」と思った3冊

無差別に読みまくる黒木渚が「アタリだ!」と思った3冊

更新:2021.12.1

相変わらず無差別に読みまくっている私が最近「アタリだ!」だと思った3冊。

独特の文学的歌詞で、女性の強さや心理を生々しく歌い上げる、孤高のミュージシャン。宮崎県出身。すべての曲の作詞作曲を務める。2016年4月6日に最新シングル「ふざけんな世界、ふざけろよ」リリース決定。同月からは6大都市ワンマンツアーを開催。7月1日にはリリース配信シングル「灯台」を発表。小説家としても活動中。2017年、小説現代2月号にて新作小説「ぱんぱかぱーんとぴーひゃらら」を寄稿。4月19日に初の小説単行本『本性』を講談社より発売。一昨年発売された2ndアルバム『自由律』に完全限定盤としてパッケージされ、文藝界初め各方面で評価された長編小説『壁の鹿』も同社より文庫オリジナルとして発売された。また、喉の不調の為、昨年8月から休止していた音楽活動再開を告知。2017年9月に復活ワンマン・ライブを開催する。 http://www.kurokinagisa.jp/ 黒木渚 ONEMAN LIVE「音楽の乱」 9月24日(日)【東京】渋谷O-EAST 開場16:00 / 開演17:00 / 料金¥4,800(1drink別) 10月7日(土)【福岡】スカラエスパシオ 開場17:00 / 開演18:00 / 料金¥4,300(1drink別) ※黒木渚のモバイルファンクラブサイトがオープン。詳しくは黒木渚オフィシャルモバイルファンクラブサイトへ。 http://sp.lastrum.co.jp/kurokinagisa/(スマートフォンのみ)
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どつぼ超然

著者
町田 康
出版日
2010-10-15
町田康さんが好きです。私が見落としていた作品を本屋で見つけたので即買いしました。本当は別の本を探していたのに……(笑)。

読み始めて1分後には「おもしろい!」と断言。超然主義を貫くと誓った主人公が、如何にして“超然”を実現するか試行錯誤する様子や、死に場所を探して彷徨う様子が描かれています。主人公は途中から一人称として自分を“余”と呼ぶようになるのですが、その真剣なアホさとか凄くおもしろい。余の気まぐれな心理状態をそのまま書き殴り続けたような作品です。オススメ。

ピンクとグレー

著者
加藤 シゲアキ
出版日
2014-02-25
ミュージシャンであると同時に作家としても活動されている加藤さん。先日、とあるキッカケでこの本を探しに行き、二軒目の本屋でゲット。映画化もされてかなり話題になっている作品です。その足で喫茶店へ向かい読み始めましたが、読み切るまで席から動けませんでした。芸能界を舞台に、二人の青年の人生が交差する様が描かれています。

親友が成功していくのを側で見ているしかない主人公の複雑な心境も簡潔な文体でテンポよく入ってきます。「圧巻のラストシーン」と宣伝されていた最後の場面は、本当に素晴らしかった。私自身の執筆活動にも喝を入れられたようで、読んで良かったと思いました。

幻想耽美

著者
出版日
2014-09-24
いくら買ってもキリが無いし、もういい加減、画集やアートブックを買うのは控えようと思った矢先にまた買ってしまった。アンダーグラウンドアートを集めた作品集です。先頭に山本タカトさんの作品が載っていたものだから……買うしか!

以前『エロティックジャポン』という本をジャケ買いした時に、その美しい装丁の絵を描いたのが山本タカトさんだと知り、以後気になり続けていたので。

影のある芸術作品には、どうしても心惹かれてしまいます。恐ろしいもの、気持ち悪いもの、知らないもの、ミステリアスなものたちを追いかけていく中で、自分の作曲活動にヒラメキを貰うこともあります。画集衝動買いの癖もしばらく止められなさそうです。

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  • 本と音楽

    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。

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