第4弾!叙述トリックを用いた小説5冊
もし皆さんの中で「叙述トリックってなーに? 髪の毛につけるやーつ?」というエキセントリックな方がいらっしゃいましたら、私の以前の記事『読書にハマる起爆本!叙述トリック5冊』にて詳しく説明しておりますので、ぜひ御覧ください。
それでは早速ご紹介スタート!

眠りの牢獄

著者
浦賀 和宏
出版日
2013-02-15
どんでん返しのオンパレード!
叙述トリックを語る上で欠かせない作品でございます。
文庫版で240ページほどの短さにもかかわらず、かなり重厚な読み応え。
手っ取り早く衝撃を味わいたい人には打ってつけの一冊!

今作は、2つの物語が同時進行で語られていきます。
一つは、密室と化した地下シェルターに閉じ込められた3人の話。
もう一つは、ネットで知り合った2人がメールを通じて犯罪計画を立てる話。
一見何の関係もなさそうに思えるこの2つの物語が、一体どんな結末を生み出すのか……。お楽しみあれ!

絶望ノート

著者
歌野 晶午
出版日
2012-08-02
おい、タイトル! 暗い暗い! あからさま過ぎるぞ!
こちらは、叙述トリックの名手・歌野晶午さんのミステリー。
タイトルからして既に暗さ全開の今作は、ストーリーだって真っ暗闇! あはは!
イヤミスなので影響を受けやすい方は要注意ですが、とっても面白い作品なのでおすすめ!

主人公は、中学2年生の太刀川照音(たちかわしょおん)。
イジメに遭っている彼は、その苦しみを「絶望ノート」と名付けた日記帳に綴っています。
ある日、人間の頭部大の石を見つけた照音は、それを自らの「神」と信じ、イジメグループの中心人物・是永を殺して欲しいと祈ります。
すると後日、是永の死が現実のものとなり……。最後に待ち受ける驚愕の真相とは!

著者
麻耶 雄嵩
出版日
舞台は、京都山間部に建つ黒いレンガ屋敷「ファイアフライ館」。
10年前に殺人事件が起きたこの館へとやってきたのは、オカルトスポット探険サークルに所属する六人の学生。
肝試しがてら4日間の合宿を始めるが、突然の豪雨により館は孤立。
すると、呪われたかのように第一の殺人が起き……。

古典的な舞台設定とは裏腹に、かなり独創的な展開が待ち受けています。
著者・麻耶雄嵩さんならではの独特な世界観、不気味な雰囲気にグイグイ引き込まれちゃうんです。

そして極めつきは、意外性バツグンのトリック。
こりゃ是非とも読んで体感して頂きたい!
ちなみに私は「どんでん返しが来るぅうぅううー!!」と待ち構えて読んだにもかかわらず、結局最後まで見抜けませんでした。……や、やるじゃないの(震え声)。

そして二人だけになった

著者
森 博嗣
出版日
2002-11-28
今回ご紹介する小説の中で、最も衝撃を受けた一冊!
びっくり仰天のトリックが仕掛けられています。
予想の斜め上をいく結末に「どひゃー!」と驚愕すること間違いなし!

舞台は「バルブ」と呼ばれる居住施設。
巨大な海峡大橋の支柱内にあるこの施設は、核シェルターとして造られた日本の最高機密。
ここに科学者や医師、建築家ら六人が集結し、実験と称した共同生活を始めます。
最新鋭の設備に過ごしやすい空間。これなら問題なく生活できるだろうと安心し始めた矢先、突然のプログラム異常によって事態は急変。
施設内に海水が溢れ、逃げ出せなくなってしまった一同。
完全密室となったこの施設内で、次々と起こる殺人事件。そして待ち受ける衝撃の結末やいかに……!

消失グラデーション

著者
長沢 樹
出版日
2014-02-25
とある高校のバスケ部員・椎名康は、校舎の屋上から転落する女生徒を目撃。
血だらけで倒れている彼女を助けようと近寄るが、何者かに襲われ気絶。
ほどなくして目を覚ますと、倒れていたはずの彼女が現場から消えていた!?
一体どこに消えたのよ……という謎に挑む、ドキドキの本格ミステリー!

第31回横溝正史ミステリ大賞の大賞にも選ばれた今作。
“人間消失”を扱った本格ミステリーでありながら、高校バスケ部員たちの日常を描いた青春小説でもあります。
どちらかというと若者向けの印象。物語だけ見ても十分面白いのですが、やはり見どころは使用されているトリック!
かなーり衝撃的です。あまりの大胆さに世間では賛否両論巻き起こっているようですが、私はむしろドンピシャ。
予想のはるか上をいく結末に大興奮でございました。終盤でやってくる怒涛の展開は見物ですぞ!

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