「バムとケロ」シリーズはくせになる可愛らしさ!おすすめ絵本5選

更新:2021.12.20

犬の「バム」とカエルの「ケロ」が繰り広げる物語、「バムとケロ」シリーズ。遊び心満載でページの隅々まで楽しめる絵本は、読者の心を掴んで離しません。今回は、作者の島田ゆかが描いた、もう1人のキャラクター「ガラコ」のお話と共にご紹介します。

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ほのぼのとした日常が心を和ませる「バムとケロ」シリーズ初めの作品

犬のバムとカエルのケロちゃんの愉快でほのぼのとした日常を描いた「バムとケロ」シリーズ、第1作目のお話です。

ある日曜日の朝のこと、バムが目を覚ますと外は雨。バムは本を読む前にケロちゃんが汚した部屋の掃除を始めます。掃除を終えたバムの元には、なんと泥だらけに汚れたケロちゃんが……。バムはまた、ケロちゃんと部屋を綺麗にします。その後は手作りおやつの時間。たくさんのドーナツに2人は大満足です。

それからやっと本を読む時、読むのは屋根裏にあるおじいさんが大切にしていた本。だけど表紙が見えません。なんと虫やネズミがたくさんいて見えなかったのです。びっくりしたバムとケロは本を置いたまま慌てて屋根裏から逃げ出します。

バムとケロは、無事に本を読むことができるのでしょうか。

著者
島田 ゆか
出版日

「バムとケロ」の雨の日の1日を描いたほのぼのとする1冊です。

泥だらけのケロちゃんや、虫に驚いて逃げ出す2人。おやつのドーナツは「こんなにたくさん?」と思わず言ってしまいたくなるくらい、2人の行動全てが可愛らしくコミカルに描かれています。

2人の部屋の中には、手に取ってみたくなる家具やおもちゃが盛りだくさん。虫までもが色とりどりでどこか愛嬌を感じるのです。この絵の中にどんな素敵な物が隠されているのかなと、大人も子どももワクワクしながら読み進めることができます。

ふんだんに描かれた仕掛けにもぜひ注目してみてくださいね。

空での大冒険!子どもの夢を叶えてくれるお話

「バムとケロ」シリーズ2作目の作品は、空での大冒険を描いた物語です。

ある月曜日、バムとケロのもとにおじいちゃんから誕生会お誘いの手紙と小包が届きました。中身はなんと組み立て式飛行機。2人は一生懸命組み立て、いよいよ出発です。

飛行機での旅はビックリすることばかり。玉ねぎ山脈で涙が止まらなくなったり、りんご山の中には虫がたくさんいたり、大うみへびや吸血こうもりにまで追いかけられてしまいます。大冒険をしながら旅を続ける2人は無事におじいちゃんの家にたどりつくことができるのでしょうか。

著者
島田 ゆか
出版日

子どもの頃に、空を飛んでみたい、すごい冒険が始まったら素敵だなと夢見た方もいるのではないでしょうか?

このお話はそんな子どもの夢を形にしてくれます。ドキドキハラハラする空での大冒険。しかしその中にも、「バムとケロ」ならではの、可愛らしさが満載です。りんご山でたくさんの虫がいる場面では、なぜかネズミがりんごジュースやアップルパイを作っていたり、うみへびの模様がお花模様だったり……。文章には書かれていなくたも、それぞれのページが楽しめる工夫に溢れています。

そして、1作目の日曜日に続いて、2作目は月曜日から始まるお話。この細かいこだわりも「バムとケロ」シリーズの魅力を更に引き立てます。

こんなお店があったら素敵、心躍るお話

「バムとケロ」シリーズ4作目の作品は、バムとケロちゃんが買い物に出掛ける物語。素敵なお店や商品がたくさん登場しますよ。

ある水曜日の朝、ケロちゃんは早起きをして、てきぱきと朝の支度をすませます。その理由とは、月に一度のお買い物に出掛けるため。バムとケロと友達のかいちゃんは早速車でお買い物に出掛けます。

到着した市場には魅力的なお店がいっぱいです。生地屋さんに八百屋さん、口から色々な商品を出してくれるハムスターのお店。そして色んな種類の扉の中にちょっと変わった商品が入っている「ゆかいなとびら」屋さん。バムとケロちゃんが買った素敵な物とは……。

著者
島田 ゆか
出版日

こんな市場があったら絶対に行ってみたいとページをめくるたびにワクワクするお話です。

八百屋さんではうさぎの店員さんが少しずつ商品を食べていたり、置いてあるゴミ箱が何気なく可愛かったりと、ユーモアいっぱいに描かれています。

けろちゃんお気に入りの「ゆかいなとびら」屋さんのアイデアは本当に愉快。車に飛行、バムやケロちゃんの形の扉まで……。扉の数は数えきれないほどです。この扉には何が入っているのかな?と想像力が膨らみます。

ストーリーはもちろんですが、今回の作品も隅々まで楽しめる仕掛けがいっぱいです。

子どもが大好きな秘密の場所、こんな場所があったらいいなとワクワクするお話

「バムとケロ」シリーズ5作目の作品は子どもが大好きな秘密の場所での物語です。

ある木曜日、バムとケロが森へ出かけ古い小屋を見つけるところからお話は始まります。2人は何とか上ろうとしましたが上手くいきません。そこで2人は友達に手伝ってもらって、小屋を修理し掃除をして見違えるように綺麗な小屋にしました。

バムとケロ達は、その小屋でひみつの「ほしをみるかい」を計画しますが、さてどんな会になるのでしょうか。

著者
島田 ゆか
出版日

子どもが大好きな「ひみつ」がたくさん散りばめられ、子ども心を刺激する一冊です。ひみつのおもちゃにひみつのかばん、そしてひみつの「ほしをみるかい」を待つために食べるのはひみつのおやつ。たくさんのひみつに子ども達は、ワクワクすること間違いなしです。

またこの物語にはバムとケロの他に、修理上手でしっかり者、ねずみのソレちゃんとお茶目なあひるのかいちゃんが登場します。この2人は、前作までに「バムとケロ」シリーズに登場したキャラクターです。

それぞれの絵本は曜日や登場人物など色々な部分でつながって描かれていて、一冊ずつでももちろん楽しめますが、前作を知っているとクスリと笑えて益々楽しさが広がります。

不思議なカバン屋さんガラコ、次はどんなカバンかなと想像力が膨らむお話

「バムとケロ」シリーズの作者である島田ゆかが描く、旅をしながら不思議なカバンを売り歩く「ガラゴ」のお話です。

初めに出会ったお客さんは犬です。兄弟が欲しいという犬へ渡すのは犬の形をしたカバン。犬は代わりにクレヨンをガラゴに渡します。次のお客さんは毛の薄いライオン。ライオンにはたてがみのカバンがぴったりです。そしてライオンは代わりにスイカをくれました。

さて次にやってくるのは……。

著者
島田 ゆか
出版日

ガラゴが持っている小さなカバンの中から次から次へと、お客さんにぴったりなカバンが出てきます。まさしく不思議なカバンですね。カバンを受け取ったお客さんはみんな喜んで、代わりの物をガラゴに渡します。

登場するお客さんとガラゴとのやり取りが面白く、次はどんなお客さんとどんなカバンが登場するのかなと想像しながら読むことも楽しみの一つです。ラストのページで眠るガラゴが何とも可愛らしく思わず笑顔になってしまいます。

絵の中に、何気なくバムの写真が飾ってあるなど、バムとケロの世界ともつながっているようですよ。ぜひ探してみてくださいね。

大人気作「バムとケロ」シリーズと、同じ作者が描く物語を合わせて紹介してみました。全てのページが可愛らしい仕掛けとユーモアに溢れていて、隅々まで楽しめる作品ばかり。読んでいるうちに物語の世界にどっぷりと浸ってしまいます。

今回紹介した作品以外にも、「バムとケロ」の物語はシリーズの順を追って読むとより楽しめる仕掛けが用意されていますので、ぜひ全部の物語を制覇してみてくださいね。親子で読めば、子どもも大人もはまること間違いなしです。

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