世界中の人に愛され続ける絵探し絵本「ウォーリーをさがせ」シリーズ。探すキャラクターが増え、ウォーリーの顔も少しリニューアルされて帰って来たのが「新ウォーリーをさがせ」シリーズです。何度読んでも新しい発見がある作品の数々をご紹介します。
街の中に浜辺にスキー場、駅に飛行場に博物館まで、ウォーリーと一緒に世界のあちこちを見て回りながら絵探しを楽しむこの絵本は、1987年に「ウォーリーをさがせ」シリーズの第一作としてイギリスで生まれました。世界中で人気を博し日本の子ども達もウォーリー探しに夢中になったのです。
今回ご紹介するのは、「新」という題名の通りリニューアルされて帰ってきた「新ウォーリーをさがせ」シリーズの第一作。こちらは2000年に発行されています。
登場する街や浜辺などの場所は原作と変わりませんが、探すキャラクターが増え、見比べてみるとウォーリーの顔も少し変わっています。ロングセラーの楽しさはそのままに、更に面白さが増した作品をぜひ子どもの頃に戻って楽しんでみてくださいね。
- 著者
- マーティン ハンドフォード
- 出版日
それぞれの場所が本当に細かく描かれていて、絵探しだけではなく面白い人や物がたくさん描かれているので何度読んでも楽しめる作品です。
探し出す絵も、ユニークな物ばかり。浜辺では水玉模様に日焼けをした人、スキー場ではわしにさらわれたスキーヤーに雪男、博物館では水をかけているピエロの絵など全てのページが面白く、見つけ出した時にはついつい笑ってしまいます。
最後のページに探す物のリストがあるので、チェックしながら探していきます。ゲームのような感覚もあり子ども達がはまるのも納得です。全てのリストと、ウォーリーの手紙に書いてある探すべきものを合わせるとかなりの数になりますので、じっくりと腰を据えて読み始めることをおすすめします。
ウォーリーが旅するのは、4578年前のピラミッドの時代に200年前の古代ローマ時代、400年前の日本の戦国時代に100年前のアメリカゴールドラッシュの時代。それぞれのページに、その年代にどの国でどんな出来事が起こったのかという歴史が分かりやすく説明されています。それぞれの時代や国で着ているものや、使っている道具も変わるので絵探しの楽しさも倍増です。
過去への旅を楽しんだウォーリーと読者が、最後にやってきた場所とは……。
- 著者
- マーティン ハンドフォード
- 出版日
ユーモアたっぷりのウォーリーの世界なので歴史の説明もユーモア中心と思いきや、しっかりと的を得た説明がされています。もちろん面白く描かれているとは言え、その当時の人々の様子も絵で見て分かりやすいので、歴史に興味を持つ一冊としてもおすすめですよ。
もちろん、絵探しとしての魅力は健在。逆さまになったピラミッドに、戦国時代にノックアウトされたおすもうさんに、ゴールドラッシュの時代に走るサボテン……。どれも奇想天外で面白い絵ばかり。その中でも、いつもひょうひょうとしたウォーリーがこれまた面白いのです。
ぜひウォーリーと一緒にタイムトラベルの旅を楽しんでみてくださいね。
ウォーリーと一緒に世にも不思議な場所へ旅をするうちに、ウォーリーの秘密にも迫っていく作品です。探すのはウォーリーの仲間達と最後のページのリストに載っている絵、というのは他の作品と同じですが、それに加えて巻物を探し出すというミッションがあります。
探す巻物の数は各ページ1つずつで、全部で12個。最後の巻物を探す中で知ったウォーリー自身の秘密とは?
最後まで読み終わると、もう一度最初に戻ってやるべきミッションの指令があり、2度楽しい一冊です。
- 著者
- マーティン ハンドフォード
- 出版日
今回旅するのは、顔のない火の僧侶と水の僧侶が戦う「たたかうそうりょのくに」に、「そらとぶじゅうたんのりのくに」「きゅうけつきとまじょのしろ」に魔法の旗を掲げた2つの国が戦争をしている「まほうのはたのきしのくに」など、怖くて何とも不思議な場所ばかり。そして最後に訪れる場所はあっと驚く場所です。
絵探しの楽しさだけではなく推理をしている様な楽しさも含んだこの作品は、ウォーリーと読者との旅を更にドキドキワクワクしたものにしてくれます。
こんな世界があったら、少し怖いけれど行ってみたいと子ども心を刺激する作品です。
今回のウォーリーは、なんと憧れのハリウッドへ出没。ウォーリーが旅する映画の世界はどこもはちゃめちゃな場所ばかりです。
ドタバタなサイレント映画に何とも騒々しいミュージカル、脚本家が間違えて描いてしまった普通とはちがう「アリ・ババと40人のとうぞく」など、どの場面もひっちゃかめっちゃかの大騒ぎです。
そして、最後の舞台はハリウッドの世界のメインディッシュ。今まで以上に目を凝らして見ないと、見つかりませんよ。さて本物はどこでしょうか?
- 著者
- マーティン ハンドフォード
- 出版日
はちゃめちゃさが、面白いこの絵本。今まで以上に絵が細かいので何度読んでも新しい発見があります。初めのページには、各場所の一場面がポスターになって貼られているので、その場面を探すのも楽しみの一つですね。
また、見返しの部分にオスカー像のようなウォーリーが描かれていたり、ウォーリーからのメッセージがカチンコに描かれていたり、チェックリストがフィルムになっていたりと細かい部分にこだわって描かれていることにも注目です。
ウォーリーと一緒にハリウッドの世界に潜入してしまいましょう。
「むかしむかしあるほんのなかに」で始まるこの作品。冒頭の言葉通り、はじめのページはたくさんの本で溢れています。そして、本の中から飛び出して来るユーモアたっぷりの登場人物たち。本の中に入ってみたいと思うことはあっても、本の中から出てくるとはなかなか斬新です。
2つ目以降の世界も全て絵本から飛び出した登場人物で溢れる世界です。迷路の王国におもちゃの世界、ピカピカ光る灯台を倒そうとする怪獣までもが本の中から飛び出して大変なことになっています。
そして最後の世界はウォーリーの友達、犬のウーフの国です。可愛いウーフ達の中から本物のウーフを見つける事はできるでしょうか?
- 著者
- マーティン ハンドフォード
- 出版日
本の中の世界は不思議でビックリするような冒険もあり、子どもにとっても大人にとっても現実とは違う夢の世界ですよね。その世界から出てきた登場人物は、やっぱり現実の世界からはかけ離れたなんともユニークではちゃめちゃな人ばかり。こんな本があったらぜひ読んでみたいものです。
ページごとの説明書きが本の形になっていて、そこから登場人物が出てきている様子が描かれているという細かい仕掛けも、さすがウォーリーと感心させられます。
最後のページに登場する犬のウーフは、実はウォーリーと一緒にずっと旅をしてきた仲間。一匹一匹表情や細かい部分が違うところも見どころです。
絵探し絵本としての面白さはそのままに、更に楽しみを追加したのがこの作品。美術館から消えた名画を各ページで探すのが、主なテーマなのですが、美術館に飾ってある時には額縁に入っている絵が、美術館から飛び出してからは額縁がなくなってしまいます。各ページに隠れている絵を見つけて付属の額縁シールを貼り自分で名画を完成させるのです。
しかも、それだけではありません。間違い探しのページがあったり、左のページに描かれた絵の数々を、右のページに描かれているシルエットだけの絵から探し出す絵合わせ遊びのページもあったりと盛りだくさん。大人も子どももはまること間違いなしの一冊です。
- 著者
- マーティン・ハンドフォード
- 出版日
- 2006-06-20
何通りもの楽しみに溢れたこの作品。細かいところにもこだわりが詰まっていて何度読んでも楽しみが薄れることはありません。メインのテーマをなっている絵を探して額縁を貼る遊びは、何度も貼って剥がせるシールなので、友達や家族とタイムを競い合って、貼ってみるのも楽しみの一つですね。
「ウォーリーをさがせ」シリーズには珍しく、間違い探しは最後のページに答えが付いています。それだけ難しいということなのかもしれませんが……。
前作までのシリーズと比べてまた違った面白さが追加されているので、友達や家族とワイワイ言いながら読み進めるとより楽しめる作品となっています。
絵探しの楽しさはもちろんですが、子どもの好きな遊びを取り入れて楽しさがパワーアップしています。その遊びとはすごろく遊び。10個のステージからなる作品ですが、その中の5個目のステージにすごろく遊びが組み込まれています。
メインテーマは、恐竜の世界やピエロ、ハチャメチャなパーティーの世界など色々な場所を旅しながら、ウォーリーが落としたメモを探して進む大追跡の旅です。すごろく遊びと合わさって2倍楽しい作品となっています。
- 著者
- マーティン ハンドフォード
- 出版日
今回見つけるのは、ウォーリーや一緒に旅をする仲間、最後のページのリストに書かれている絵の他にウォーリーが落とした白いメモが追加されています。小さいメモを見つけるのは至難の業ですが、見つけた時の喜びは一入です。
また、すごろく遊びも楽しめるので、絵探しだけではない楽しさもあります。絵探し絵本として人気を博しているにも関わらず、また違った面白さを追加するとはさすがです。子どもと一緒にじっくりとそして大いに盛り上がってくださいね。
「ウォーリーをさがせ」シリーズを7作ご紹介しました。子どもの頃にはまった思い出のあるお父さんお母さんも多いのではないでしょうか?新バージョンとして出版されましたが、以前からの楽しさはそのままに、更に楽しめる工夫が盛りだくさんの作品ばかりです。探すのが難しいので時間はかかりますが、探し出した時の喜び、達成感をこんなにも感じられる作品は他にはないのではないでしょうか?長い間愛され続けるのも納得です。
ぜひ一人でじっくりと、また友達や家族でワイワイとウォーリーの世界を楽しんでみてくださいね。