こぶしファクトリー・広瀬彩海さんの連載書評コラム。今回はカズオ・イシグロ『わたしを離さないで』、小野不由美『屍鬼』、カミュ『異邦人』を取り上げます。
まず、クローン人間という設定から、人権無視という底知れぬ残酷さを感じます。あたたかい光が差し込んだかのように思えても、周りの空気はあたたまることなく、ただ冷酷さが際立つのみ。切なく、苦しい。こんなに胸が締め付けられることはあるのでしょうか。
- 著者
- カズオ・イシグロ
- 出版日
- 2008-08-22
とにかく分厚さと長さにまずは圧倒されます。読破できるのか。この本との勝負はまずそこから始まります。ですが、面白い。奥深い面白さがあります。
- 著者
- 小野 不由美
- 出版日
- 2002-01-30
“きょう、ママンが死んだ”という冒頭で有名なこの小説。この本は初めて手に取った時、ものすごくページ数が少なくて驚きました。
- 著者
- カミュ
- 出版日
- 1963-07-02
本とアイドル
アイドルが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、詩集に写真集に絵本。幅広い本と出会えます。インタビューも。