赤ちゃんが初めに覚える遊びと言っても良いほど、赤ちゃんも子ども達も大好きな「いないいないばあ」遊び。隠れていた顔が見える遊びは、子どもにとって特別なワクワク感があるのでしょうね。今回は、「いないいないばあ」の魅力満載の絵本をご紹介します。
1967年に出版されてから50年もの長い間、多くのお母さんに選ばれ赤ちゃんを笑顔にしてきた絵本です。
登場するのは、絵の具で描かれた素朴な動物達。初めに登場するのは猫です。「いないいない」と顔を隠した猫。次のページをめくると……「ばあ」と笑顔いっぱいの表情を見せてくれます。
くま、ねずみ、きつねと続き、最後に登場するのは、のんちゃんという女の子。小さなお手々で顔を隠して、「いないいないばあ」。
動物達のページでは、「いないいない」からページをめくって「ばあ」と顔を見せるのですが、のんちゃんだけは「いないいないばあ」と見開きのページに続けて描かれています。模倣遊びができるようになったら動物達の場面では見て楽しみ、のんちゃんの場面では真似をして遊ぶのも楽しいですよ。
- 著者
- 松谷 みよ子
- 出版日
- 1967-04-15
「いないいない」から「ばあ」と顔を見せた動物たちは、どれも目を大きく開いて豊かな表情を見せています。
隠れていた顔が現れることを楽しみに待っていても、やっと見えた顔が無表情では面白さがありません。顔が見えた時に笑顔で楽しそうな表情をしているからこそ、子ども達にも楽しさが伝わり「いないいないばあ」遊びは完成するのです。
大人が無意識でしている笑顔での「いないいないばあ」。その表情をリアルに描いているところが、この作品が長い間愛される理由なのかもしれませんね。
木村裕一が描く「あかちゃんのあそびえほん」シリーズの第2作目となる作品です。その題名の通り、赤ちゃんや子どもが読むだけではなく遊びながら楽しむことができます。
初めに登場するのは、子犬のコロ。顔を隠している両手を下にめくると……笑顔のコロちゃんが!小鳥のピイちゃん、猫のミケと続きお次はかいじゅうさん。「ぎゃおぎゃお」と言いながら、愛嬌たっぷりの顔を見せてくれます。
そして女の子のゆうちゃん、ママと続くと思いきや、ママの手に隠れていたのはブタの顔!?いえいえママがブタのお面をかぶっていただけのようですよ。
ブタのお面とママの目の部分はくりぬきになっていて、お面のようにも遊べるようになっています。ブタのお面を付けて「いないいないばぁ」で大好きなママのお顔が見えたら、子ども達は喜ぶこと間違いなしです。
- 著者
- 木村 裕一
- 出版日
「いないいないばあ」の遊びはもちろんのことお面遊びとしても楽しめる、2倍楽しい仕掛け絵本です。子どもが自分でお面を付けてブタさんに変身するなど遊びが広がりますよ。
最後のページは皆で車に乗りながら手を振っているイラストが描かれているのですが、ブタのお面のくりぬきの部分とヘッドライトの部分がちょうど重なるようになっています。そんな細かい遊び心も子どもの心をくすぐる魅力になっているのでしょうね。
ぜひ親子で思い切り遊びながら、読んでみてくださいね。
乳児期の子ども達に大人気のシリーズ「ぴよちゃんとあそぼ!」シリーズがリニューアルされた作品です。登場する動物や仕掛けの楽しさはそのままに、絵が以前の物よりも少しはっきりとして、赤ちゃんの目をパッと惹きつける絵柄になったように感じます。
登場するのは、ぴよちゃんにはりねずみくん、うさぎさんにくまさんとぞうさん。ページをすぼめると動物たちが顔を隠し、思い切り広げると隠していた部分が飛び出し顔が見えるという仕掛けです。
この飛び出す仕掛けが子ども達、特に小さな子どもに大人気で歓声を上げて喜んでくれますよ。しぼめている状態から少し間を空けて、思い切り開いて見せるのがポイントです。
- 著者
- いりやま さとし
- 出版日
- 2016-04-12
動物が顔を隠すときに、ぴよちゃんは羽ではりねずみとくまは手で、うさぎは長い耳でとそれぞれの動物が特徴を生かしながら顔を隠す様子が面白く、動きがあるので何度読んでも楽しめる絵本です。
そして、一番の見どころはぞうが耳で顔を隠す場面。ページを開くと大きな耳がダイナミックに開き、赤ちゃんの目をくぎ付けにします。
繰り返しが楽しい作品なので、ゆっくりと子どもの反応を見ながら読んであげてくださいね。
「NEWぴよちゃんとあそぼ」シリーズの作品は、この作品以外も仕掛けが楽しい絵本がたくさん出版されているので、合わせて読むとハマること間違いなしです。
NHKの教育テレビ「いないいないばあっ!」の人気コーナー「きょうのバスてい」が同じタイトルの絵本で登場しました。
バス停に止まる色々なバス。そのバスからは子どもが大好きな動物たちが降りて来るようですよ。シルエットを当てる楽しさや、色とりどりのバスが登場する面白さ。乗り物や動物に興味を持ち始めている子どもにピッタリの絵本です。
最後に登場するのは、子ども達が大好きなあのキャラクター!「いないいないばあっ!」の番組が好きな子は歓声を上げること間違いなしです。
- 著者
- 出版日
- 2017-04-06
0,1,2歳児を対象にした乳幼児向けの番組である「いないいないばあっ!」は体操や歌も盛りだくさんで子ども達に大人気!それと共に、登場するキャラクター「ワンワン」と「うーたん」も子ども達は大好きです。
たくさんの人気コーナーがある中でも「きょうのバスてい」は優しい絵と、シルエットを当てるというクイズ感覚の面白さで人気です。
顔を隠す「いないいないばあ」だけではなく、一味違った楽しさを感じることができますよ。番組が好きな子どもはもちろん、この絵本から読み始めても十分に楽しめる作品です。
世界の名作や日本の昔話、心に響く創作絵本など、幅広い作品を温かな貼り絵で描く絵本作家・いもとようこが描く、優しく見ているだけで安心できる作品です。
登場するのは猫、犬、うさぎ、それに男の子。皆、小さくて可愛いお手々で顔を隠し、「いないいない……ばあ!」と素敵な笑顔を見せてくれます。優しく笑いかける表情に見ている赤ちゃんもきっと笑顔になるはずですよ。
温かな絵で、子どもはもちろん大人の心も和ませてくれる作品です。
- 著者
- いもとようこ
- 出版日
- 1993-04-07
小さな手で目を隠す動物や男の子はまるで子ども自身のようで、一緒に遊んでいるような感覚になります。繰り返し読んでいるうちに子どもも真似るようになりますので、子どものリズムに合わせてゆっくりと読んであげたいですね。
そしてもう一つの魅力が、いもとようこならではの温かな貼り絵で創り出される動物達。毛の一本一本まで柔らかさが伝わってきます。最後に登場する男の子も、子どもならではの頬の柔らかそうな様子に思わず触れてみたくなってしまうでしょう。
温かな世界の中で、ゆっくりと触れ合い遊びを楽しんでみてくださいね。
赤ちゃんや子ども達が大好きな遊び「いないいないばあ」の絵本をご紹介しました。大人が見ると一見単純にも思える遊びですが、子ども達は隠れていた顔が現れるというワクワク感、そして大好きな大人と触れ合いながら遊べる嬉しさに満面の笑顔を見せてくれます。
また、子どもが好きな理由の一つに顔が隠れている間、次に顔が見える時を楽しみに待つということがあげられます。この「楽しみに待つ」という経験は実はとても大事で、この繰り返しからお友達と順番におもちゃを使えるようになったりと、見通しが持てるようになるのです。まさに楽しみながら学べる遊びと言えますね。
ぜひ赤ちゃんや子どもの反応、表情を見ながらお気に入りの1冊を見つけてみてくださいね。