ホンシェルジュの連載を毎月やらせていただいております。
なんと今回で8回目になります。ありがたき幸せです。
「書評コラムなのだからやっぱ活字っしょ!」という気持ちが強かったのもあり、これまでコミックについてはなるべく書かないようにしてきました。
ですが、もう半年以上も連載をしているので、そろそろ書きたいなぁと思って紹介させていただきます。
せっかくなので「面白い!」だけではなく、読んだ後にモチベーションが上がる3冊をご紹介します。
バクマン。
- 著者
- 小畑 健
- 出版日
- 2009-01-05
連載開始以降、ジャンプ編集部への漫画の持ち込みが増加したという伝説の一作。モチベーションを変えるには絶好の名作です。
これは僕が見てきたかっこいい人の特徴なのですが、「諦めていない」という部分があります。というより小さな何かをひとつ、またひとつと諦めてしまうたびに、自分の中の大切な何かが少しずつダサくなっていくのかもしれません。
本作には「諦めない男たちの魅力」が凝縮されています。
人間、いつでも絶好調というわけにはいきません。自分の可能性が信じられなくなりそうな夜は読んでみてください。
BLUE GIANT
- 著者
- 石塚 真一
- 出版日
- 2013-11-29
音楽漫画の金字塔と言えば『BECK』でしょうか。それとも『のだめ』でしょうか。
この『BLUE GIANT』をご存知でしょうか。未だ連載中ですが、名作入りすること間違いない音楽漫画です。
音楽をテーマにした作品は、金銭感覚や経済の流れに対して、あまり触れません。取材をしていないのか、描いても仕方ないからなのか分かりませんが、リアルに描かれているものを読んだことはありません。『BLUE GIANT』はそこをシビアに描きまくっています。それでも主人公は徹底して明るく、読後感は爽快かつ気合いが入ります。「こういうひとがまわりにいたら嬉しいよなぁ」といつも思いながら読んでいます。
実際に僕は音楽をここまでやってきましたが、お金の部分で諦めなくてはいけなかった仲間もいました。僕自身もお金に苦しんだ日が数えきれないほどあります。それでも、捨てられない何かがあるから、ここまで歌が続いてきたのだと思っています。本作を読むと「オッケ、やるぜ」という気持ちになってきます。