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石川雅之のおすすめ漫画4選!人気シリーズ『もやしもん』の著者

更新:2017.7.12 作成:2017.7.12

『もやしもん』や『純潔のマリア』といったテレビアニメ化にもなっている人気作品を生み出している作者。シュールワールド全開の作品から、おすすめ漫画4選をご紹介します。

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石川雅之とは?シュールさ満点、緻密な作風!

1974年7月29日生まれ。代表作である『もやしもん』でよく知られています。

元々、石川雅之は漫画を読む方ではなかったそう。しかし、運送業のアルバイトをしていた時に漫画雑誌を読み『週刊ヤングマガジン』に投稿を始めました。美大を目指す程、絵には自信があり、その絵のうまさも漫画によく表れています。

結果、1997年に「日本政府直轄機動戦隊コームインV」でデビューすると1999年には「神の棲む山」でちばてつや賞を準入選。そこからアニメ化もされた『もやしもん』や『純潔のマリア』で一気に人気となりました。

またドラマ化になった物もあり、多くのメディア化作品を生み出しています。『もやしもん』では手塚治虫文化賞マンガ大賞と、講談社漫画賞一般部門などを受賞しました。

なんと、アシスタントは1人もいないんだとか。緻密な作風が特徴的で、特に人間描写がうまく、作者が描く女性は皆可愛いです。

石川雅之の人気作品! 菌が見える主人公『もやしもん』

1作目は、代表作ともいえる『もやしもん』。2004年から2013年まで「月刊イブニング」(講談社)で連載後、「月刊モーニングtwo」に移籍し、2014年まで連載されていました。手塚治虫文化賞マンガ大賞はじめ、数々の賞を受賞した作品です。

「菌」というと、近寄りがたいような印象を受ける方が多いかもしれません。ですが本作ではキモかわいく菌が種類ごとにデフォルメ化され、それぞれ違った性格を持つように描かれているのです。そんな菌達には、思わず愛着が湧くでしょう。

どの菌が何の食品に付いているのか一目で分かるので、楽しく読めて勉強にもなる作品です。

著者
石川 雅之
出版日
2005-05-23

肉眼で「菌」を見ることが出来るうえに、指で触ったり会話したりする事が出来る主人公・沢木 惣右衛門 直保(さわき そうえもん ただやす)が、菌やウイルスに関わる農業大学での生活を送る様子を描いています。

主人公自体は菌が見える事が嫌で、田舎から友人・結城 蛍(ゆうき けい)とともに東京の大学に行ったが、そこでは主人公の能力に価値を見出す者ばかり。田舎とは違う環境に戸惑いながらも、日常に身を任せる主人公の姿がまた面白い部分となっています。

農業大学での菌にまつわる物語なので、菌関係の食べ物が多く登場します。特にお酒に関するストーリーがよく取り上げられており、お酒の製造過程などは勉強にもなります。作中でよく使われる「醸す」という言葉がミソとなり、菌を中心に醸し出される人間関係が印象深く魅力的なのです。

菌と関わり深い人間ドラマをぜひお楽しみください。

聖女の奮闘!『純潔のマリア』

2作目は、石川雅之のファンタジー作品である『純潔のマリア』。2008年から2013年まで『good!アフタヌーン』(講談社)にて連載されました。全3巻ながら、2015年にアニメ化にもなっている人気作品です。

キャッチコピーが独特に出来ており、そこに描かれた言葉は目を引くものがあります。

「天使と教会と百年戦争に魔女はケンカを売った。処女だけど」(『純潔のマリア』1巻帯より)

このような、魅力的な文言が書かれており、ついつい手に取ってしまうのです。

舞台は戦争真っただ中の中世、百年戦争中のフランス。強大な魔力を持ち、処女で聖女の名を持つ魔女・マリアが主人公です。使役している性を司る悪魔「サキュバス」を男性兵士の下に遣わして戦場をかき乱していたところ、マリアは大天使ミカエルによって純潔を失い、魔女としての力を失ってしまいます。

著者
石川 雅之
出版日
2010-02-05

魔力を失いながらも、それをかいくぐりながらさまざまな行動を続けるマリア。「世の中を平和にしたい」という一心で行動を続けます。魔力を失おうと、周りから自分勝手だと罵られようと、それでも戦争に立ち向かうマリアの姿には心奪われる事でしょう。

性にあっけらかんとしたサキュバスが、純潔である聖女のマリアをからかってくり広げられる初々しい会話のやり取りも、マリアの可愛さを倍増させている要因です。

健気で純真無垢な聖女の物語を、ぜひ手に取って楽しんでください。

異色な設定!惑星が擬人化!?『惑わない星』

3作目は、2015年に「モーニング」(講談社)にて連載されたSF系漫画『惑わない星』。惑星が擬人化するという異色な設定の物語です。

防護服無しで外を出歩くことが出来ないほどの、汚濁された地球が舞台です。地球が浄化されるのを待っている間、人類は外界から遮断された閉鎖空間で生活しています。そこで、宇宙に手紙を送ることを仕事にしている主人公・S沢が閉鎖空間より外から来た謎の女性に手紙を送るように依頼されるところから物語は始まるのです。

人類が打たれ弱くなってしまい、閉鎖空間ではアニメや女性のアニメキャラクターで溢れています。そこで癒しを得ている姿は、まさにオタクともいえます。この世界では全人類が美少女オタクなのでしょう。

著者
石川 雅之
出版日
2016-03-23

緻密に練られた設定が大変魅力的です。S沢という名前も、遥か昔に国民の5分の1が読めない漢字は廃止されたのでこのような変わった名前になっています。こんな斬新な設定、他にあるでしょうか。

太陽系全てが擬人化し、そのどれもが石川雅之によって可愛く描かれたキャラクターデザインが「シリアス×萌え」となり、男性陣の心を鷲掴むことでしょう。

この世にイケメンが主人公の作品が多いなか、イケメンでも何でもないおじさんが主人公という点が作品に妙なリアルさを感じさせます。惑星の擬人化、深みのある世界観、人間味のある主人公など、どれもが魅力的です。

作者の特徴的な世界観を味わえますので、ぜひ読んでみてください。

石川雅之ワールド全開!短編集『週刊石川雅之』

最後は、短編集『週刊石川雅之』。漫画雑誌「モーニング」(講談社)で2002年から2003年まで連載されていました。時代背景や登場人物や環境など、関連性のまったくない11話読み切りの作品集です。作品のなかの「自分を信じた男2」はフジテレビの「世にも奇妙な物語」で映像化されました。

ドッキリにも似た物語が多く、石川雅之が描く人物のリアルさが物語の笑いどころと相まって、シュールさがにじみ出ています。

この作品のなかにも擬人化されているキャラクターが存在し、彼の原点ともいえるの作品となっています。

著者
石川 雅之
出版日
2003-02-19

1つ目の「彼女の告白」という物語は、上京していた長男が田舎に帰省する話です。しかし、帰省したのは彼、もとい彼女として。単純な物語ながらも、どんでん返しのくり返しのなか、思わず吹き出してしまう笑いもあり、綺麗に終わることが出来るオチがあるところが魅力的です。

この1話を読んだだけで、他の話も読んでみたくなるでしょう。読む者全てを、石川雅之ワールドへと誘います。

斬新なストーリーの数々。そこに、ジャンルにとらわれる事なく、人情物・SF・時代劇などさまざまな世界観がこの作品には詰まっています。特有の緻密な作風のなか、シュールさ溢れる奇妙な空気感をぜひお楽しみください。

シュールさ溢れる世界観の持ち主・石川雅之。絵のタッチは緻密という言葉がよく似合い、人物の描写にはリアルさがはっきりと出ています。擬人化の申し子とでも呼ぶべき独自の世界観を切り開いている彼の作品を、ぜひ手に取ってみてください。