夏はもうすぐ!旅に出たくなる本

夏はもうすぐ!旅に出たくなる本

更新:2016.6.23 作成:2016.6.23

WEAVERのドラムの河邉です! すっかり暖かくなって、良い季節になってきました。今月から全国14カ所のライブハウスツアー「Walk on the Night Rainbow」も始まり、熱量のある音楽を全国に届けていこうと思っています。それと同時に、それぞれの地域の美味しい食べ物や景色との出会いも楽しみです。ということで! 今回は、旅に出たくなる本を5冊紹介させていただきます!

河邉 徹プロフィール画像
バンド「WEAVER」Dr/Cho
河邉 徹
2004年、兵庫県にて杉本雄治(Piano/Vo)、奥野翔太(Ba/Cho)と共にWEAVER結成。。2007年、現編成の3ピース・ピアノバンドとしてライブハウスで活動をスタート。2010年4月より本格的に活動を開始するため上京。6月にリリースした「Hard to say I love you~言い出せなくて~」はサウンドプロデューサーに亀田誠治を迎えての初めてのパッケージシングルとなった。同年にはアルバム『新世界創造記・前編』『新世界創造記・後編』と2作連続でリリース。2012年3月からは全国31カ所33公演、『WEAVER Live House TOUR 2012「Piano Trio Philosophy ~do YOU ride on No.66?~』を開催。2013年にはアルバム『Handmade』を発表。その後、半年間の英ロンドン留学(2014年1月~7月)や、全国ツアー2本、また2015年夏は全国各地のフェス・イベントにも約10本出演するなど、精力的な活動を行ってきた。同年10月からは全国10カ所のホールツアーを敢行。2016年2月には待望のオリジナルアルバム『Night Rainbow』をリリース。12月にはWEAVER初の自主企画対バンツアー『Music Holiday vol.1 〜対バン始めました〜』を開催した。2017年春にはリリース&ライブハウスツアーが決定している。 http://www.weavermusic.jp/
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幼い頃からゲームや本の影響で旅人という言葉に憧れを抱いていましたが、なかなか現実はファンタジーの世界のようにはいかないものです。また人によっては、外国語への苦手意識や、日本という国がとても便利なことを理由に、わざわざ海外など不便を被る場所に行く必要がないのではーーという意見もあります。しかし! 旅にはなぜか人を惹きつける素敵な魅力があると思います! 今回紹介する本を読んで、ぜひその心のうちにあるロマンをメラメラと燃え上がらせていただきたいです!

おすすめする本が、読んだ方の想像を膨らませる刺激になり、いつか行ってみようと思える活力の源になればうれしいです。
著者
高砂 淳二
出版日
まず最初に、先日頂いたばかりの本『夜の虹の向こうへ』を紹介しよう。カメラマンである作者、高砂淳二さんによる、ハワイでのnight rainbowとの出会いが綴られた美しい写真つきの本だ。夜の虹というのはめったに見ることができないものであるが、ハワイアンの間では「最高の祝福」「大きな変化の前触れ」と言われ、大変価値のあるものとされている。実際に高砂さんもこの夜の虹との出会いから、大きく人生が変化していったそうだ。

ページをめくっていくと夜の虹を追いかけていく冒険の過程や、幸運にも虹が現れる奇跡の瞬間の感動を一緒に経験しているような気持ちになれる。その大きな要因を担っているのは、やはり作者自身が撮った美しい写真であることに違いない。実際に作者がその時に見た景色を読者も写真で見ることができ、よりリアルに世界を感じることができる。

また、物事の本質を見透かしたようなハワイアンの言葉たちにも注目だ。ものに囲まれた現代社会で暮らす私たちが忘れてしまったことを教わることができ、ある種生き方のヒントのようなものをこの本から得ることができるだろう。進むべき道に迷っている方にもおすすめしたい。

そしてもちろん、BGMにはWEAVERの「Night Rainbow」をおすすめしておく。

旅の理不尽 アジア悶絶編

著者
宮田 珠己
出版日
2010-05-10
活字だけの本でこんなに笑わせてもらった経験が今までにあるだろうか。もし皆さんが本でたくさん笑った経験がないのであれば、ぜひおすすめしたい。宮田珠己さんによる『旅の理不尽ーアジア悶絶編』である。この本は作者の宮田さんがアジアの各地を旅し、そこで見たものや出会ったものが綴られているいわゆる旅行記であるが、とにかく内容がめちゃくちゃである。

どこまでが本気か疑いたくなるような経験が、とてもユニークな言葉とそのリズムで描かれていて、まさに読み出すと止まらない。最終的に美談にするなどということはせず、とにかく正直で面白い視点から旅が描かれている。

私自身ライブなどでアジアの国へ行ったことがあるが、正直日本では考えられないようなトラブルも起こる。音が出ただけで喜ぶような時もあるのだ。ともかく、想定外なことは旅に付きものである。そう思わせてくれるこの本は、楽しい気持ちになりたい方におすすめの一冊だ。

深夜特急

著者
沢木 耕太郎
出版日
1994-03-30
旅の本といえば、必ず誰もがこの本を勧めるだろうというほどの名作である。深夜特急シリーズは、インドのデリーからイギリスのロンドンまで乗り合いバスで行くというテーマを掲げ、旅を始める作者・沢木耕太郎さんによる旅行記である。第1巻は香港・マカオ編とあり、まずデリーにたどり着くまでの、つまりテーマでいうところの「より道」がまるまる一冊になっている。

マカオでは、ギャンブルもしたことのなかった作者が「大小」というギャンブルに魅せられ、ずるずるとその世界にはまっていく。このままではロンドンどころかデリーにも辿りつけなくなってしまいそうだとハラハラするが、間違いなくこの場所じゃないとできない経験をしていることもわかる。一瞬一瞬が日本にいては見ることのできない世界ばかりなのだ。

ユーラシアをバスで旅したい。そう思った作者に言葉で明確に説明できる理由があったわけではないようだが、「可能なかぎり陸地をつたい、この地球の大きさを知覚するための手がかりのようなものを得たいと思ったのだ」とある。自分自身でもそう表現しているが、なんとも酔狂な発想である。そんな作者の本は、文章がとても綺麗で引き込まれやすく、それもこの本が長く多くの人に愛されている理由の一つだろう。

すぐに影響を受けて「旅に出たい」と思ってしまいそうな人には、むしろおすすめしたくない本である。

どくとるマンボウ航海記

著者
北 杜夫
出版日
1965-03-02
私が一番好きな作家の一人である、北杜夫さんによるエッセイ。特にこの本に思い入れがある理由は、学生時代にこの本の読書感想文を書くことを決め、そして苦しめられたからである。当時文章を書くということがとても苦手であった私は、姉に助けを求め「感想文ってどうやって書けばいいの?」「感想を書けばいいやん」という不毛なやりとりをしたことをこの本は想起させる。

そんな個人的な思い入れをのぞいても、内容はユーモア溢れる、読んでいて楽しくなる航海記で、作者が船医として5カ月間世界を回遊した経験が綴られている。読めばわかるが、発想がとにかく破天荒で、この時代にこの本の登場は大きな衝撃を与えたことは間違いない。ベストセラーにもなっている。

私が初めてこの本を読んだ時、北さんはすでに70歳を超えていたわけであるが、この旅は1958年、北さんが約30歳の頃の経験のようだ。今回、今の自分の年齢と大きく変わらないことを意識して読むと、また違った感覚で読むことができた。そして、旅から帰ってくる時の描写が自分が半年間ロンドンで暮らして帰ってくる時のものと重なり、また新しい発見をした気持ちになった。いつ読んでも、時代を超えて楽しませてくれる本だ。

心がほどける小さな旅

著者
益田 ミリ
出版日
2016-04-12
益田ミリさんによるエッセイ。北は北海道、南は鹿児島まで、日本各地の様々な名所での経験が記されている。ここまで海外の旅の本ばかりすすめてきた反動もあり、国内というだけで一気に身近な話をしている気持ちになる。国内であり、さらにほんわかとした旅の様子は、自分も行ってみたい、行けそうだ、と思いながら読むことができるだろう。イラストレーターでもある作者のイラストが章の最後についており、本の最後には4コマもあるので、映像が浮かびやすい。気軽に読むことができるのも魅力だ。

自分がこの本の中でも一番行ってみたいと思ったのは、岐阜県の郡上八幡で行われる徹夜踊りである。約30日間連続で盆踊りが行われ、特にお盆の間の4日間は一晩中寝ないで踊り続けるそうだ。夏、忘れられない思い出作りに是非行ってみたいと思った。

海外もいいが、日本にもこうしてたくさん素敵な場所がある。次の旅行はどこへ行こうかと考えている方、また一人でふらっと羽を伸ばしたいという方におすすめの本だ。

この記事が含まれる特集

  • 本と音楽

    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。