枝元なほみのおすすめ本5選!舞台から料理家へ、自由で気さくな料理人

更新:2021.11.7

役者から料理家へ転じた枝元なほみ。料理の楽しさを教えてくれる等身大で、幅広いレパートリーのレシピ集だけでなく、エッセイの執筆も多く出版。社会活動にも多く携わっている枝元なほみの本から、人柄がよくわかるおすすめの5冊を選びました。

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レパートリー豊富で芯がしっかりとした料理家、枝元なほみ

枝元なほみは、明治大学文学部を卒業後、劇団・転形劇場で舞台に立つかたわら、無国籍レストランでシェフとして8年働きます。劇団解散後、料理家としての道を歩みはじめました。

幅広いレパートリーでオリジナリティあふれるレシピの数々は人気が高く、子ども向け料理番組「ひとりでできるもん!」では、「エダモン」の愛称で出演。レシピ本も子ども向けから大人向けまでと幅広く、漫画家との共著やエッセイの執筆も行うなど、多方面で活躍中です。

さらに、農業支援活動団体「チームむかご」の代表理事を務める他、ホームレスの自立支援にもかかわっています。

忘れていない?料理には「思い」が詰まっている

枝元なほみ自身による短いエッセイと料理のレシピ集です。料理に対する思いや、日々の日常、友だちとの会話、昔の思い出話、枝元なほみの長年の憬れの料理家・阿部なをと仕事をした日々など、25の話が綴られ、それぞれの文章に料理の写真とレシピが添えられています。

料理の種類も、ラーメンやサンドイッチ、カレーといった定番料理のアレンジがあったり、卵やそら豆、れんこんなど、一つの素材を様々な料理にアレンジしていたりとバラエティ豊かです。

著者
枝元 なほみ
出版日

どの料理にも、その料理にふさわしいシーンがあるはず。レシピ集だけでなく、何冊もエッセイ集を出版する枝元なほみは、ある時はやさしく、ある時はせつなく、妖艶に、詩的でどこか懐かしいエッセイを綴ります。

日々忙しく過ごしていると忘れがちな、料理にあふれる思いを思い出させてくれる、そんなエッセイです。

もちろん、レシピも魅力いっぱい!夏に活躍しそうなみょうがの酢漬けやパパッと作れるフライパンカレーの数々、おもてなしにも活躍しそうなクスクス料理など……。読んで良し、作って良しの一冊です。

枝元なほみが教える、自由自在なサンドイッチレシピ

ごはんが大好きだけど、「サンドイッチがおいしかった思い出だって山ほどあるんです」と枝元なほみは言います。お花見の桜バゲットや、気軽に食べたい時のオープンサンド、子どもの頃からワクワクしたホットドッグ。その他にも、ベトナムのバイン・ミーやタコライスに対抗したタコサンドなど、59のサンドイッチレシピを紹介しています。

お正月の残りのかまぼこを利用したり、経済的なもやしのサンドイッチがあったりと、はさむ具材もいろいろ。塩味だけでなく、甘いサンドイッチのレシピなどもあり、気軽に作れるサンドイッチが満載です。

著者
枝元なほみ
出版日
2010-04-17

どんなものにも勝る手作りの良さを、サンドイッチでなら簡単に味わうことができます。天気の良い日は、サンドイッチを作って公園に出かけるなんて最高!それに、家で、シャンパンやワインにもあうおつまみサンドを作るのも悪くない。

サンドイッチには、物語がある。それぞれのサンドイッチに、ちょっとした短い文章がそえられていて、これを読むだけでもとても楽しいと思います。四季それぞれに紹介される、サンドイッチのレシピが詰められた本作は、見ているだけでよだれが出てくる、パン好きにはたまらない一冊です!

食べるとは?料理とは?今一度、考えたい

この本は、枝元なほみの東日本大震災後のエッセイとツイッター上のつぶやきをまとめたものです。原発事故を機に脅かされる食の不安に、私たちが本当に考えなければならないことは何なのかについて、思いを巡らす言葉がたくさん詰まっています。

「チームむかご」のメンバーとともに、東日本大震災直後は被災地へ支援の手作りクッキーを送る活動を始めたことや、被災地を訪問したその後は、被災した人たちがクッキーを作り、非被災者が買い支える運動「にこまるプロジェクト」に転じていった経緯なども書かれ、また当時の炊き出しのレシピも掲載された一冊です。

著者
枝元 なほみ
出版日
2013-02-22

震災以降、主婦なら、まして幼い子どもがいるなら、スーパーマーケットで何を買えばいいのか悩んだ経験があるはずです。

「あんなに楽しいと思って、みんなに作ってもらえたらと思って料理をしてきたのに、すごく考え込んでしまう。これはどう?使っていいかしら、子供のいる人に作ってって言えるかしら、つて。そうして、その事を考えるたび、生産者の苦労を考えちゃう」と、枝元なほみは言いました。

「チームむかご」の活動も苦労が多く、それでも前向きな枝元のツイッターのつぶやきからは、彼女なりの方法で困っている人々に手を差し伸べる様子が見え、涙が出そうになります。

テレビで見る枝元なほみは朗らかで明るい人という印象ですが、食を生み出す人として、こんなにも強く、芯がしっかりとしている人なのか、と知ることができるでしょう。食べるとは何か、生きるとは何か、次世代に何を残せるかを考えさせてくれる本です。

大満足のスープレシピ集

一品でも、ちゃんとおかずになって、パンにもごはんにもあうスープレシピ集。心も体も元気になる、おなか大満足のレシピがいっぱいです。

ミネストローネやクラムチャウダーなどの洋風レシピや、春雨と肉団子のスープやトムヤムクン、豚汁、けんちん汁など、世界各国のメニューを掲載しています。また、あったかいスープだけでなく、冷や汁みたいな夏にうれしいスープまで!紹介の幅の広さが嬉しい本作です。

野菜たっぷり、毎日無理なく作れ、スープが恋しい寒い季節はもちろん、1年中使えるレシピ集となっています。

著者
枝元 なほみ
出版日
2006-09-09

汁物は毎日作るものだけど、一番ワンパターンになりがちなメニュー。この本を見ると、定番スープから、世界各国のスープまで、汁物ってこんなにバラエティ豊かなものなのか!と驚かされます。

毎日の食卓で食べたいスープやごちそうスープなど、シーン別にスープレシピが紹介されているのも便利です。鶏肉や豚肉からスープを取ったら、おかずも1品できちゃう!なんてレシピも紹介しています。

これ一冊あれば、夕食のおかずは困りません。毎日の食卓を豊かにできる一冊です。

枝元なほみによる、超便利な道具を使いこなすための一冊

圧力鍋料理歴20年以上の枝元なほみの圧力鍋料理集です。3分肉じゃがや、超すばやいポークカレーなど、少ない素材で、加熱調理をしたら自然放置、後は味を調えればできてしまう簡単レシピや豚の角煮や、サムゲタンのような本格的煮込み料理まで、時短でできるレシピを紹介しています。

さらに、圧力鍋が得意とする豆料理も紹介。定番の料理だけでなく、フムスや黒豆のサラダなど、ちょっと変わった豆料理も載っています。覚えておけば、失敗なしの「圧力鍋料理をおいしくつくるコツ」も掲載しており、この一冊で圧力鍋を使いこなせるようになるでしょう。

著者
枝元 なほみ
出版日

どこにでもあるような素材はもちろん、普通の調理では時間がかかる牛筋や塊肉などを、圧力鍋ならではのレシピでおいしく作っているのがこの本です。肉料理だけでなく、タコやイカなども圧力鍋でやわらかく調理しています。

逆に、圧力鍋で加熱すればやわらかくなりすぎてしまうカリフラワーなどの素材は、やわらかいことを上手に使ったレシピも紹介しており、目から鱗です。

塊肉は、まとめて圧力鍋で加熱して、アレンジしていろいろな料理に変身!圧力鍋の便利さを、改めて実感できるでしょう。

料理とエッセイ、この二つが相互作用を及ぼす枝元なほみの本たち。流されない彼女の生き方が生み出す料理と文章から、食べるということを今一度考えなおしてみるのもいいのではないでしょうか。

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