なぜホリエモンの本が面白いのか、その理由が分かった3冊【平井拓郎】

2年前に僕はクラウドファンディングを行いました。

堀江貴文さんがやっていたからです。クラウドファンディングというものは性質上、「資金集め」の印象が強いと思います。ということは本来ならば、堀江さんがやる必要は無かったはずです。ご存知の通り、億万長者なのですから。僕は「クラウドファンディングに資金集め以外の側面があるのだろう」と考えました。堀江さんは面白くないことはやらない人です。でも、やってみなきゃ分からないので自分でやることにしました。

やることなすことに哲学のある堀江さんがとても好きです。その独特の感性は作家としても輝いています。おそらく、ほとんどの著書を読んできました。今日は面白かった3冊を紹介します。

拝金

著者
堀江 貴文
出版日
2010-06-17

小説です。経済小説なのか青春小説なのかジャンル分けが難しいところですが、シンプルに面白いです。時代背景がITバブルの頃なので、不思議なノスタルジアも感じます。ライブドア時代の話をベースにしたお話なのですが、あの頃を知らない人も楽しめると思います。物語として完成度も高く、文章も読み味も軽快で、肩の力を抜いて読める小説っていいですね。でも読み終えると何か大切なスピリッツが心に残像みたいに残ります。

刑務所いたけど何か質問ある?

刑務所いたけど何か質問ある? マンガ『刑務所なう。&わず。』完全版【文春e-Books】

2014年02月14日
堀江貴文
文藝春秋

漫画です。収監され前科者となったホリエモンですが、それすらも独自の哲学で武器にしてしまっているのが痛快です。世の中に「刑務所の中の話」は数多くありますが、どこまで本当か嘘か分からない節があります。もちろん、この本だって真実かどうかなんて分かりません。ですが、堀江さんはいかなるときも物事をハッキリと言ってきました。「絶対に事実っぽい」と思わせるのは本人のブランド力ですね。リアルタイム刑務所日記って前代未聞です。

本音で生きる 一秒も後悔しない強い生き方

著者
堀江 貴文
出版日
2015-12-05

2015年発売なのでわりと最近ですね。ジャンルは啓発書になるのでしょうか。

先日、新宿でライブだったのですが、待ち時間が長すぎたので、何か読もうと紀伊国屋に寄りました。そこで目についたので買いました。

しかし、この作品ずいぶんなヒット作品だったようです。23刷り、29万部のベストセラーでした。

『嫌われる勇気』のヒットにしてもそうですが、その背景には「本当は堂々と生きたい」という人たちが多いのかなぁと感じます。

内容はと言うと、ズバズバと腑に落ちる言葉の連続で、まさしく「しびれる本」でした。

“皆さんもおわかりだと思うが、世の中はすべて「いいか、悪いか」「ゼロか100か」で割り切れるものではない。

たとえそのとき意見が食い違っても、その相手まで嫌いになることはないし、失敗したとしても、未来永劫失敗のままでいるわけはない。

だとしたら、まず言いたいことを言って、やりたいことをやったほうが、よっぽどいいのではないだろうか”

凄い言葉だなと思います。

でも、僕もそうありたいです。「強い」って他人よりも自分の中の弱音に負けないことなのかもしれません。

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    バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。

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