能力者たちの力のぶつかり合いと、頭脳戦が描かれた『出会って5秒でバトル』。派手な戦いと高等な駆け引きは見る者を漫画の世界へとのめり込ませます。そんな本作の魅力をストーリー全巻の見所からご紹介!ネタバレを含みますのでご注意ください。
本作は、派手な能力のぶつかり合いはもちろんのこと、能力者同士の駆け引きも大きな魅力です。まずはこちらをご覧ください。マンガワンが公開しているPVです。
原則として、能力は一人につき一つ。そのたった一つの能力をどのように使うのかが物語の鍵となっています。騙し合いや裏切りは当たり前、味方にさえ自身の能力の全貌を明らかにできません。
しかしこの戦いで勝つためには、信頼できる関係を構築し「その相手を信じ切る」必要があります。
能力と能力のド派手な衝突!というよりは、能力者同士の高度な頭脳戦と言った方が近いかもしれません。ここでは各巻のあらすじと、表紙を飾るキャラクターの能力を紹介していきましょう。
日々の生活に飽き飽きし、ゲームにしか没頭できない白柳啓(しろやなぎあきら)は、学校では天才的な成績を修めながら、退屈な日々を過ごしていました。
そんなある日、啓はいきなり殺し合い紛いなゲームに巻き込まれてしまいます。彼は突然の出来事に驚きますが、持ち前の知能を駆使してその場を脱したかに思えました。しかし、どこからか「魅音(みおん)」と名乗る女が現れ、せっかく生き延びた啓の体を大砲で撃ち抜いたのです。
死んだかと思われた啓でしたが、なぜか目を覚まし、見知らぬ場所にいることに気づきます。啓の他にも何人もの似たような人たちが集っていました。
目覚めた彼らの前には再び魅音が姿を表し、唐突に「実験モニターになってもらう」と言います。ここにいる者たちにそれぞれに、特殊な能力が与えられたと言うのです。
『出会って5秒でバトル』は、能力者同士のバトルが描かれた、未だかつてない「新世代能力バトル」となっています!
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2021年の7月12日から『出会って5秒でバトル』のアニメが放送されます。
制作は「Studio A-CAT」で、啓の声を「村瀬歩」、ユーリを「愛美」が演じるなど、キャストも豪華。
『出会って5秒でバトル』の魅力はなんといっても特殊能力を使ったバトルシーンで、漫画では味わえないバトルのスピード感や駆け引きを思い切り楽しむことができそうです。
また、啓が頭脳を活かしてゲームを攻略していく場面が、どのように描かれるのかも注目ポイントといえるでしょう。
ストーリーをネタバレする前に、登場するキャラクターについて紹介していきます。『出会って5秒でバトル』はそれぞれ与えられた能力を使って戦っていく作品です。
ここでは能力や性格、作品での立ち位置などを紹介していきます。
主人公の啓は16歳の高校生。頭が非常に良いのですが、友達はおらずいつも一人で行動しているようです。
プログラムでは持ち前の頭脳を活かして次々に攻略法を見つけ出し、全て啓の思い通りかのように戦いを進めてきます。
どんな状況にも動揺することなく常に冷静な判断と思考で対応していく啓は、だんだんと周りから信頼されるように。
最初は仲間をゲームクリアするための手段として考えていましたが、頼りにされることによって、友情や思いやりを覚えていくのです。
そんな啓の能力は「相手があなたの能力だと思った能力」。啓は相手に自分の使いたい能力を信じさせることによって、有利にプログラムを進めていきます。
ヒロインの天翔優利(通称ユーリ)は17歳の高校二年生で、「離婚した母親とその新しい彼氏、そして彼氏が連れてきた『りりあ』という子供」と暮らしています。
ユーリはお金をためて一人暮らしをしようと考えていましたが、りりあが虐待されていることを知ります。
そんな状況で、プログラムに参加することになったユーリはりりあを助けるために何としてもクリアして家に帰ることを目指します。
いつも冷静で動じない啓と比べて、ユーリは感情や直感で動くタイプ。また、人情深く、どんな人も助けようとする行動から、啓からも信頼を寄せられます。
そしてユーリの能力は「身体能力が五倍になる」というもので、作中でもトップクラスの強さのようです。
りんごも啓やユーリと同じ高校生で、最初は敵チームとして登場。実は啓と同じオンラインゲームをやっており、ゲーム内でカリスマ的な存在だった啓に憧れを抱いています。
りんごは憧れの啓から信頼を得るために、「一緒に組めばプログラムを有利に進めることができる」と伝え、仲間になることに成功します。
りんごの能力は「相手の能力を十分の一でコピーする能力」。戦闘には向いていませんが、事前に相手の能力を知ることができるというメリットを活かして、情報屋として活躍してきます。
りんごはユーリを恋のライバルとして見ているようで、積極的なユーリに対して出遅れることもしばしば。
そんなりんごが啓を振り向かせることができるのか、恋の進展も気になります。
24歳のOLで能力は血や汗などから拷問で使う器具を作り出すというもの。さらに身体能力が高く、頭脳も優れているので、一人で戦況を変えてしまうほどの力があるキャラクターとなっています。
妖艶な見た目とは裏腹に、自分が生き残るためであれば人をあっさり裏切るよう冷徹な一面も持ち合わせているようです。
なぜか啓に注目しており、自分のチームを裏切って啓達の味方となって活躍することも。ただ、いつ敵になってもおかしくない存在です。
味方になれば心強いですが、敵に回った場合はかなり危険な相手となってしまうので、鈴の動きは目が離せません。
万年青は作中で1番謎の多いキャラクターであるといえるでしょう。19歳のフリーターで、一見すると何の特徴もない感じに見えますが、プログラムの謎についてかなり多くの部分を知っているようです。
さらに、啓をあっさりと倒すほどの能力と知能を持っており、強さは未知数。万年青は監視人の魅音を倒すという目的のために、啓の能力を利用しようとします。
万年青は腕を大砲にして啓を倒しました。もしかすると、啓と全く同じ能力を持っている可能性も考えられます。
圧倒的な強さと手段を選ばない思考から、啓の最大のライバルになるキャラとなっています。
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『出会って5秒でバトル』アニメ化前に知っておきたい主要キャラの能力まとめ
マンガアプリ「マンガワン 」にて連載中の能力バトルマンガ『出会って5秒でバトル』はアニメ化が決定されている人気作品です。 今回はアニメで大活躍する可能性が高い主要キャラクターの能力や性格について詳しく解説していきます!
成績優秀、全国模試もトップ10常連の白柳啓ですが、学校では模範的生徒ではなく、問題児として扱われていました。日々の生活に飽き飽きしていた彼の暇つぶしはゲームくらいしかなく、学校にまで持ち込んで常に遊んでいました。そんな生活を送りながら、彼はゲームのように緊迫した日常を求めていたのです。
そして、求めていた状況は突然に訪れます。ある日啓は見知らぬ男に襲われたのです。しかもその男は、普通の人間とでは比べ物にならないほどの怪力の持ち主でした。
啓はこの状況を「恐い」と思いつつ、「おもしろい」とも思いました。そして、日頃遊んでいるゲームのように状況を観察し、考え、攻略し、ついには男の撃退に成功します。
しかし喜びも束の間、魅音と名乗る女が現れ、「負けイベントだから」と啓の腹を大砲で貫いたのでした。
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- 出版日
- 2016-02-26
目を覚ますと、啓は見知らぬ場所におり、同じようにここに連れられた者たちが大勢いました。その者らの前に再び魅音が現れ、とんでもないことを言い始めるのです。
「ここにいる人間の戸籍はすでにない」 、「実験のモニターにするために連れてきた」、「それぞれに特殊な能力を与えてある」それだけ告げて、集められた者らを再び部屋へと閉じ込めます。
啓はまず、この状況を把握するために考えます。そして、魅音の所属する、この理不尽な状況を強いた組織を潰すことを決意しました。しかし、すでに魅音のいう実験は始まっており、見知らぬ男と能力を使って戦うこととなるのでした。
さて、1巻の表紙を飾る、サラリとした髪と栗色の瞳を持った少年こそ、主人公の白柳啓です。彼の能力は「相手があなたの能力だと思った能力」。例えば、対峙した相手に「白柳啓は腕を大砲に変える能力の持ち主」だと認識させれば、彼の腕は大砲になるのです。逆に、そんな風に思わなければ大砲になることはありません。
クセのある能力を授かってしまった啓でしたが、高度な頭脳をもってこれを使いこなし、実験をクリアしていきます。
ちなみに彼のレア度はまだ未知数。チートとも言えますが、彼くらいにしか操れないこの能力はかなり価値が高そうですね。
能力者それぞれが1対1にて勝負を行っていた第1プログラムが終了し、第2プログラムへと移行します。次なる実験内容は「5対5」のチーム戦です。勝手に組まれたチームで、「先に3回勝ったチームの勝利」というのルールの戦いがはじまります。
ここで啓らはチーム内で互いの能力を暴露していきますが、啓だけは自身の能力を「腕を大砲に変える能力」だと説明しました。もちろんこれは嘘です。啓にはいったいどんな考えがあるのでしょうか……?
そして、互いに譲らず2勝2敗で迎えた最終戦、啓のチームからは天翔優利(あまがけゆうり)が最後の戦いへと挑むのでした。
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- 出版日
- 2016-06-17
2巻では第2プログラムが終わるまで描かれます。結果としては啓のチームが勝ちますが、負けたチームもこの先のプログラムに進むようです。しかし、負ければなんらかのペナルティがあるのやもしれません……。
さて、今回の表紙の少女は「ユーリ」こと天翔優利。彼女の能力は「身体能力が5倍になる」です。単純なパワータイプの能力に聞こえますが、単に攻撃力が5倍になる、というわけではありません。
「殴る」というのは足の踏込、腰の回転、握力、各パーツの筋力……、などといった体全身を使うアクションです。「そのすべてが5倍になる」のだとしたら……パンチの力は5倍どころではありません!
そのため、ユーリの能力は作中で分かっているなかでは最強クラスのA+。その価値の高さゆえに啓はパートナーとして彼女を選びました。
第2プログラムを勝ち抜いた啓は、休息もろくにとれぬままに第3プログラムへと身を投じます。
「持ち点は100点。ミッションをこなして1000点までいけば勝ち」という不十分な説明とルールしか与えられず、啓は広い森へと迷い込みます。
第3プログラムは、今までのプログラムより圧倒的に規模が大きく、プログラムへの参加人数も最大です。参加者はこの中で3つの組織に別れ、総力戦を行うこととなったのでした。
まだどこの勢力にも属していない啓は、ひとまず自身の能力発動のために、信頼できる仲間がほしいと考えていました。すると、運良く第2プログラムのチームメイトであったユーリと出会います。
- 著者
- 出版日
- 2016-10-19
啓はユーリと行動を共にし、3つの勢力である一つ「緑」のチームに勧誘を受けます。啓は考えた末に、ユーリと共にこのチームに身を置くことを決めました。
そしてついに、自身の本当の能力をユーリに告げたのです。自身の能力を「テレパシー」だと思い込ませてユーリに語りかけたことで、啓は自身の持つ本当の能力を信じさせました。
彼はこの時に、「人に自分を信じさせることより、人を信じることがこんなに難しいなんて」と考えます。このことから啓が今までどのように生きてきたのかが伺えるでしょう。
さて、今回表紙を飾るのは第1プログラムで啓と戦い、第2プログラムで啓やユーリとチームを組んだ霧崎円(きりしままどか)です。啓とは最初の戦いから、よく情報交換するような仲となります。
そんな彼も啓と同様に、第2プログラムでは自身の能力を偽っていました。「木の枝を刀に変える能力」と周りには告げますが、厳密に言えば「木の枝をなんでも切れる刀に変化させる能力」だったのです。
作中ではまだ明確な描写はありませんが、本当になんでも切れるなら……かなりやっかいな能力でしょう。ちなみに彼は啓のことを狙っており、同じチームにいながらも油断ならない人物でもあります。彼もまだレア度は分かっていません。
ポイントを獲得するために啓とユーリはクエストへと向かいます。「グール狩りクエスト」と呼ばれるミッションはそこまで難しいものではないはずだったのですが、啓の大砲にもユーリの攻撃にも耐える巨大グ-ルが現れてしまいます。
さらに、そこへ敵勢力であり過激派の「赤」チームが現れ、混戦必至の状態です。
なんとか啓はユーリの力を借りて巨大グールを倒しますが、赤チームからは逃れられません。しかし、そこに赤チームの副リーダー・黒岩が現れて、まさかの提案をしてきます。
さらに、第2プログラムでは啓たちの敵であった「多々良りんご」が啓に接触してきて、彼にある秘密を打ち明けるのでした。
- 著者
- 出版日
- 2017-03-17
緑チーム対赤チームの全面戦争。負けた方のチームはこの第3プログラムから脱落という条件のもとに「王様狩りゲーム」がはじまろうとします。ついに、第3プログラムの戦況が大きく動こうとしていたのです。
いよいよ全面戦争に発展した4巻、その表紙を飾ったのがまさかの多々良りんご(たたらりんご)で、読者は驚いたかもしれません。どうやら彼女は現実世界での啓を知っていて、彼に接触を謀ったようでした。
そんなりんごの能力は「相手の能力を十分の一でコピーする能力」。この能力では相手の能力をコピーする際に、相手がどんな能力の持ち主なのかがわかります。そのため、りんごは啓の本当の能力を知っていたのです。その話を聞かされた啓は、かなりの動揺をみせました。
ただ、りんごは啓を脅すかと思いきや、「パートナーにしてくれ」と頼みます。すでにユーリという信頼できるパートナーを持つ啓は、りんごからの提案をどうするのでしょうか?
ちなみに彼女もまだレア度は分かっていません。
ついに「王様狩りゲーム」が始まります。各チーム王様を指定して、その王様を倒した方の勝ちという単純なルールですが、はじまってみればまったく単純ではありません。誰を王様にし、どのような戦略で戦うかなど、緑チームと赤チームの頭脳が試されます。
各チームの面々がそれぞれ戦闘をはじめ、戦況はめまぐるしく入れ替わります。しかしそのうち、手練れ揃いの赤チームに緑チームは劣勢を強いられました。さらに、緑チーム内に赤チームのスパイがいることが発覚して……!?
- 著者
- 出版日
- 2017-07-19
緑チームが不利な状況で、王様狩りゲームは進行します。
さらに、仲間と触れ合ううちに人間味を帯びてきた啓は、自身の弱い心情を吐露するなど、頼りない姿を見せはじめてしまいます。
第3プログラムが一気に加速する第5巻の表紙を飾るは、赤チームの副リーダー・黒岩マサヤ(くろいわまさや)。悪逆非道で、啓と同等の頭脳を持つ彼は赤チームのブレインです。
そんな彼の能力は「高利貸し」と呼ばれるものですが、その詳細はまだ不明。しかし、その能力が「王様狩りゲーム」で猛威を振るうのは間違い無いでしょう。
彼の能力、そのレア度が発覚する日も、そう遠くありません。
5巻でユーリと離れてしまった啓。唯一啓の秘密を知るユーリですが、合理的にアスカを切り捨てるような選択をした彼と仲違いし、計画外の行動をしてしまったのです。
自分に言い聞かせるように、これも想定の範囲内だとつぶやく啓ですが、徐々に感情的になることが増えている彼は少しずつ彼女のことが心配になってきます。
一方ユーリが赤ん坊の太郎を産んだばかりの母親アスカを心配して駆けつけたのは、そこに大神というレア度がA+ランクという強敵が罠を構えて待っていたからでした。
その頃、熊切も自決の覚悟で敵と戦っています。彼は自分の命を投げ打ってでもこの勝負を終わらせようとしています。
一方的に攻められていたかのような緑チームですが、赤チームも順風満帆というわけではないようで、鈴と華恋が仲間割れをしてしまいます。
さまざまなところで戦いが熾烈になってきた6巻です。
- 著者
- みやこ かしわ
- 出版日
- 2017-12-12
5巻からこの勝負の鍵を握ることになりそうなのが、鈴と啓のある契約。お互いに腹のうちが知れない人物ですが、鈴は彼とある契約を結んだようなのです。
彼女は鈴恋の「不死の能力」らしきもののからくりを解き、勝利。あとは啓が赤と緑、どちらに転ぶかによるわ、とつぶやきます。
そのあと、いよいよ戦いは大詰めに。
ユーリは霧崎、熊切の加勢を受け、6巻でレア度が明らかになっている人物のなかで最も能力の価値が強い大神と戦います。
その頃、りんごは裏切り者の正体だった人物との現場で奪われた太郎を奪還しようと迫ります。
裏切り者のせいで緑チームのリーダーである白鷲が倒れ、決着がついたかと思われたこのゲームでしたが、実はまだゲームは終わっていませんでした。
そもそものこの実験を始めた運営者の魅音に電話をした黒岩でしたが、彼にまだゲームは終わりではないと告げられたのです。
そんな彼のもとへ啓がやってきて……。
山場を迎えた王様狩りゲーム。果たしてこの決着はどうなるのでしょうか?
啓と黒岩が対面し、ついに勝負も大詰めです。黒岩の能力は「高利貸し」。自分のしたことで助けてもらったと思った人物を支配できるという能力で、その助けによってコントロールできる時間や内容は変わります。
一見、黒岩の前に現れた時点で勝負は危険かと思われるのですが、啓には何か考えがあるようで……。
- 著者
- 出版日
- 2018-03-19
啓も危険になっていましたが、各所で他のプレイヤーも戦っています。
ユーリと熊切も身体能力が5倍になる大神相手に戦います。いくら身体能力が5倍と言えど、ふたりがかりで戦えば勝てるだろうという目論見でしたが、なぜか大神は派手な攻撃を受けても、なお立ち上がります。
それどころか彼は強すぎる力を持て余していたので、自分は一体何者なのだろうという疑問をこれで解消できると、嬉しそうですらあるのです。
一方、りんごは裏切り者の正体であった桃子を相手にし、太郎を奪い返そうとします。りんごの能力は相手の能力を5分の1でコピーすることができるというものなので、戦闘に不安があったものの、実はそれはいいところもあり……。
ついに勝負の決着がつくのですが、巻末でまさかの展開!そもそものストーリーの設定を根本から疑うことになる事実に驚くこと間違いなしです!
3rdプログラムに勝利した啓達は、4thプログラムに突入します。プログラムの内容は啓達が住んでいる現実世界で、バトルロワイヤルを行うというものです。
今までは参加者同士の戦いでしたが、一般の人たちにも被害が及ぶ難しいプログラムとなっており、さらに魅音と同じ監視人たちも参加。戦いはさらに激しくなると予想されます。
- 著者
- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
- 出版日
そんな中、ユーリは「りりあ」という少女と一緒に啓の家に泊まりにやってきます。ユーリと「りりあ」に血縁関係はありませんが、同じ家に住む姉妹のような関係。ユーリ達の家庭の問題から、啓の家に泊めてもらおうと考えた様子。
一緒に過ごす中で、戦いの仲間としてだけでなく、男女の距離も縮めていく啓とユーリの関係性にも注目です。
一方で、戦いが本格化する前に啓とユーリは、3rdプログラムで死んだ白鷲の願いを叶えるために、白鷲の妻が住んでいる自宅へ向かいます。
無事に白鷲の願いを達成した二人でしたが、その帰り道に2人の参加者に襲われます。
啓とユーリは協力して、何とか敵を倒すことに成功。安心したのもつかの間、今度は「10人殺しのX」という異名を持った人物がプログラム内にいることが判明。
激化する4thプログラムと「10人殺しのX」の登場によって、啓は少人数での行動は危険だと判断。ユーリと熊切、りんごを集め、一緒に4thプログラムを戦い抜くことにしました。
プログラムに参加している72人中、生き残れるのは6人だけ。果たして啓たち4人は無事にクリアすることができるのでしょうか。
場面は代わり、今度は魅音と同じプログラムの監視人が集結し、何やら話し合っている様子。実は魅音が万年青をプログラムに参加させたことが問題になっているようなのです。
監視人達は魅音に責任を取らせるために、ペナルティを科します。ペナルティは魅音だけでなく、魅音がプログラムに参加させた啓やユーリ達にまで及ぶ危険なもの。
そこまでして、監視人達が危険視する万年青という青年は一体何者なのか。そして、ペナルティによって啓たちにさらなる試練が訪れます。
鈴と万年青が戦いを始めます。万年青は仲間と一緒に、少しずつ鈴を追い込んでいきます。鈴は能力を使って切り抜けようとしますが、とうとう最後は万年青にトドメを刺されてしまうのでした。
鈴は一人でも十分強いので、万年青は仲間と一緒に不意を狙って倒そうとしたのでしょう。さすがの鈴も万年青には敵わなかったようです。
作中でもトップクラスの実力を見せていた鈴もついに死亡し、万年青は次のターゲットを探します。
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- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
- 出版日
啓はユーリ、熊切、りんごと4人で手を組み、4thプログラムを勝ち抜く作戦を立てていると、鈴が死んだニュースが飛び込みます。啓は鈴を殺した犯人が万年青であると推測。
どうやら万年青は単独行動している人間から潰しているようです。今度は一緒に戦ってきた霧崎が万年青のターゲットになるのではないかと察知します。そこで、ユーリと熊切で霧崎を救出し、仲間に引き入れる依頼をするのでした。
ユーリと熊切は霧崎を助けに行きますが、道中で何者かに襲われてしまい…。
一方でりんごは「10人殺しのX」と呼ばれる凶悪な参加者を探り出そうとしていました。
ところが、りんごはXに正体がバレてしまい、爆発の能力で襲われてしまいます。
Xの「価値のあるものを爆弾に変える能力」で追い詰められるりんご。そこへ、2ndプログラムで同じチームだった北島が助けにきます。
北島は「手を地につけるとどんな能力も打ち消す能力」を使ってりんごを助けようとしますが、それでもXの脅威からは逃げ切ることはできません。
りんごと北島は無事に生き残ることができるのでしょうか。
ユーリと熊切は霧崎の救出、りんごは「10人殺しのX」との接触など、プログラムを進める上で必要な動きをしていく中、啓は父親へ会いにいくことに。
どうやら啓の父に頼みごとをしにいく様子。啓の父は公安庁で働く人間なので、情報を探ってもらったり、仲間の保護を目的にしているのでしょう。
久しぶりに再会をするのですが、実は父もプログラムの参加者であることが判明。そして啓にリタイアするように持ちかけます。さらに万年青の素性も知っている様子で、かなりプログラムには詳しいようです。
啓と父の会話は平行線のままですが、いきなり謎の参加者に襲われます。戦闘が始まる中、啓がリタイアしないと悟った父は、謎の参加者と一緒に啓を倒そうとするのです。
謎の敵と父の両方から狙われる啓でしたが、その状況を利用してうまく切り抜けます。
啓に逃げられた父でしたが、ゲームに勝つためたら息子も殺すことも考えている素ぶりを見せ、さらに能力を使って謎の参加者を倒してしまいます。
啓の父の能力はどんなものなのでしょうか。そしてどのように啓と決着をつけるのでしょうか。
- 著者
- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
- 出版日
さらに場面は霧崎を助けに向かうユーリと熊切に切り替わります。
霧崎の自宅へ向かう途中で影を操る能力者に襲われ、苦戦する熊切とユーリ。影を操る敵は熊切が対応し、ユーリだけ先に霧崎のところへ向います。
ところがすでに霧崎は敵に襲われており、身動きが取れない状況になっていたのです。
桐崎を襲う千歳は砂糖を様々な形に変形できる能力を持っていて、綿あめのような糸にして敵を捕まえたり、金平糖のような塊を作って的にぶつけたりと、かなり強力。
ユーリもどんどん追い込まれていきます。ピンチの状況でなんと霧崎の祖母が現れて...。
ユーリと霧崎は敵である千歳の能力によって身動きが取れず、一方的に攻撃を受けている状況。そこへ、霧崎の祖母が現れて、剣術を使ってユーリと霧崎を解放します。
しかし、今度は祖母がターゲットとなってしまい、千歳から攻撃を受けてしまうのでした。
霧崎は自分の力不足で祖母を戦いに巻き込んでしまったことに憤りを感じますが、昔教わった祖母の言葉を思い出し、霧崎の能力はレベルアップします。
霧崎は「相手の能力を強制解除」できるようになったのです。その能力によって、千歳の能力を無力化し、攻撃を食い止めることに成功するのでした。
安心したのも束の間、今度は監視人であるレオンハルトが現れ、3人を「厄災」と呼ばれるプログラムに強制参加させるのです。
厄災は参加者たちを強制的に減らすプログラムで、監視人が好きにルールを作ることができるもの。今回、レオンハルトは自分が作った異世界に「鬼」と呼ばれるゾンビのような存在をたくさん放ち、参加者たちを襲わせます。
厄災に巻き込まれた参加者はゾンビから逃げながら、指定されたゴールに辿りつけばプログラムクリアとなります。
最初に厄災に飛ばされたのはユーリ。いきなりゾンビに襲われますが、能力を使って逃げ切ります。そして、偶然にも同じく厄災に飛ばされた別チームの参加者たちと出会います。
その中にはユーリをプログラムに巻き込んだ星野という男も紛れており…。
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- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
- 出版日
一方で、同じく厄災に飛ばされた熊切が霧崎を助けに行く際に襲ってきた影を操る相手と戦っていました。
敵をなんとか倒すことができましたが、今度は複数のゾンビに囲まれて絶体
絶命。そこへ万年青が現れ、熊切を援護します。何か狙いがあるのでしょうか。
千歳もゾンビに襲われますが能力が発揮できません。ピンチな状況に追い込まれますが、霧崎が現れて千歳を救います。
ユーリ、熊切、霧崎は無事にプログラムを脱出することができるのでしょうか。
ユーリや熊切から連絡が途絶え、不審に思った啓は霧崎の家に向かいます。霧崎の祖母から事情を聞き、ユーリや霧崎たちが厄災に巻き込まれたことを知るのでした。
さらに、万年青からも「厄災に来い」と連絡が入ります。万年青はどうやら啓の能力を利用するために、厄災に招き入れようとしているようです。
啓は万年青の要望に応えない場合はユーリや熊切達に危険が及ぶことを悟り、厄災に飛び込んでゆくのです。
また、厄災には魅音も参加しているようなのです。厄災は一度入ると脱出不可能と言われている難関なプログラム。魅音が参加しなくても、参加者は減るはずですが、何やら別の目的があるようで…。
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- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
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ユーリは霧崎や熊切を探し出し、一緒にゴールに向かおうとしますが、ゾンビだらけの厄災を一人で動き回るのは危険です。
別のチームのリーダーである「クレア」という女性が、監視カメラを確認できる管制室に辿りつくことができれば、仲間達を探すことができると提案します。
ユーリはクレアとそのほかの仲間達で、ゾンビに襲われながらも管制室に向かいます。
途中で、「抗体持ち」と呼ばれる強力なゾンビと戦うことになり、ピンチになるのですが、星野の能力によってなんとか切り抜けることができました。
場面は変わり、今度は桐崎と千歳も抗体持ちに襲われます。どうやら抗体持ちと呼ばれるゾンビは特別な能力を持っているようで、今回の敵は磁石を使う能力を持っている様子。
千歳と桐崎は激闘の末なんとか勝利しますが、桐崎はゾンビに噛まれてしまいます。
霧崎は徐々にゾンビ化が進行し、理性を失っていくのです。ゾンビ化する前にゴールまで辿りつくことが最重要となりました。
また、啓も厄災に突入するものの、一人では能力を使うことができません。あっという間にゾンビに囲まれてしまい絶体絶命。
しかし、啓はある方法でユーリに助けを求めます。もし、ユーリが啓のSOSに気がつかなければ、啓は死んでしまいます。果たしてユーリは啓を助けることができるのか。二人の絆の深さが試されます。
「10人殺しのX」という強力な敵と戦っていたりんご。爆発の能力を使うXの攻撃によって、絶体絶命と思われましたが、なんとか逃げ切って、一命を取り留めていました。
りんごは北島の助けによって入院することになったのですが、重症のりんごを狙って新たな敵が襲いかかってきます。
北島は敵に見つからないように、りんごを別の部屋へ移動させます。しかし、空気を低温にする敵の能力によって病院内の温度が下がっていき、隠れていた北島とりんごは徐々に追い込まれてしまいます。
そこへ、なぜか死んだはずの鈴が現れるのでした。
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- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
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鈴はりんごを襲う敵と戦いを始めます。鈴は体液を飛ばして武器を作り出す能力を使って攻めていきますが、相手の「低温化の能力」によって汗や血が凍ってしまい、苦戦します。
しかし、鈴は持ち前の頭脳を活かしてなんとか敵を倒すことに成功し、りんごを守ることができたのでした。
なぜ鈴はりんごと北島を助けたのでしょうか。実は啓やユーリ、りんごなど、魅音が連れてきた参加者の情報が、他の対戦相手に漏れているようなのです。
そのため、先ほどのようにりんごや北島は知らない敵に襲われる形となっていたのです。
鈴も他のチームに顔が割れている以上一人で動くのは危険だと感じ、同じチームのりんごや北島、そして鈴の仲間である獅子堂と、一時的に手を組むことを提案するため、りんごを助けたようなのです。
最初は鈴の提案を受け入れることに迷っていたりんごですが、啓やユーリたちが厄災に巻き込まれている可能性が高いことを悟ります。
啓たちが戻ってくるまでに一時的に鈴と手を組むことを決めました。
一方の厄災にいる啓はユーリが助けに来たことによって、危機を脱出することができました。
そして、啓は桐崎と熊切を見つけ出し、脱出するための計画を立てるのです。
しかし、厄災のボスであるレオンハルトがあわられ、ピンチになる啓たちですが…。
「10人殺しのX」という、りんごを瀕死に追いやった凶悪な参加者は、他の参加者をどんどん殺していきます。そして、倒したはずのりんごが生きていることを知ったXは、国会議事堂に立てこもり、子供達を人質に取るのです。
Xはりんごを誘い出し、直接対決を望んでいる様子。
罪のない人たちを巻き込むXに怒りをあらわにしたりんごは、北島、鈴、そして鈴の仲間である獅子堂と一緒に国会議事堂へ向かうことを決意。
りんごはXとの戦いをする前に、作戦を考えます。作戦のキーは獅子堂の「人の能力を他の人にコピペできる」という能力で、りんごは北島の能力を鈴にペーストするよう頼みます。
車椅子に乗らないと動けないりんごですが、それでも自分も戦場に立つことを決め、Xとの直接対決に挑むのでした。
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- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
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Xはりんごが来る前に、人質オークションを開催。一番資金が集まった人を解放し、それ以外の人は殺すと宣言します。
Xがオークションを始めた理由とは?そこには万年青も関係しているらしく?
そして、ついにりんご達とXの戦いが始まります。序盤はりんご達の優勢で、すぐに勝負がつくと思われました。しかし、Xはりんごの作戦を見破っており、逆に鈴が人質に取られてしまいました。
Xはりんごに「爆破させたい人を一人選べば、他の人質は助ける」と提案をします。
誰も死なせたくないりんごは必死に考えを巡らせますが、打つ手もなく追い込まれたような様子を見せます。
しかし、実はこれもりんごの作戦であり、逆にX追い込むことに成功。
勝敗が決まったと思いきや、Xの最後の悪あがきによってりんごは死んでもおかしくない強烈な攻撃を受けてしまいます。
りんごは死んでしまったのでしょうか。そして、Xとの戦いはどうなるのでしょうか。
りんごは死んではおらず、瀕死の状態でなんとか生存していました。そして、瀕死の傷を負いながらも、なんとかXを倒すことに成功。
Xが連れてきた人質も無事に解放して落ち着きを取り戻そうとしていた矢先、今度は啓の父である燈夜が現れます。
啓の父はりんご、北島、鈴、獅子堂の4人を殺そうとしますが、ある条件を飲めば見逃すと提案。北島が条件を承諾し、りんご達はなんとかやり過ごすことに成功するのでした。
- 著者
- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
- 出版日
場面は変わり、今度は厄災に巻き込まれた参加者と監視人のレオンハルトが戦いをしています。戦いには啓やユーリだけでなく、熊切や霧崎など、強力な戦力が加わっており、レオンハルトは圧倒的に不利な状況になっています。
さらに啓は監視人であるレオンハルトはプログラムの参加者に攻撃できないことを見抜き、有利に戦いを進めます。
ところが、レオンハルトは3rdチームで死んだプログラムの参加者をゾンビとして生き返らせ、戦力を互角にまで持ち込みます。
それでもなんとか持ちこたえながら、ユーリが攻め込むことでレオンハルトを追い込むのですが、力を解放したレオンハルトは、触れたら死に至る結界を張ります。
啓たちは攻撃することができなくなってしまいました。トドメをさせずに困っていた啓たちの前に万年青が現れます。
万年青は参加者の一人を掴んで、結界に向かって投げつけます。結界にぶつけられた参加者は死んでしまいますが、レオンハルトの結界も消滅するのでした。
実は監視人は参加者を殺してはいけないというルールがあり、破るとペナルティが課せられるのです。
間接的ではありますがルールを破ってしまったレオンハルトは、ペナルティを受ける前に自分をゾンビ化させ、啓たちに襲いかかるのでした。
厄災もいよいよラストスパートに突入。啓たちは厄災から脱出し、瀕死のりんごと合流することができるのでしょうか。
厄災のボスであるレオンハルトがゾンビ化したことによって、ステージが崩壊。
啓たちはバラバラになってしまうのでした。そして啓は熊切と千歳を発見し、一緒にゴールを目指します。
ところが、熊切はレオンハルトとの一戦で、啓に不信感を抱いている様子。今までは啓のことを信用していましたが、能力を隠しているのではないかと疑っているのです。
さらに、啓は万年青と手を組むのではないかと推測しており、その場合は熊切は啓の元から離れることを伝えます。
啓に本当のことを伝えるのかどうか迷っていると、ゾンビたちが攻撃を仕掛けてきました。
なんとかゾンビの攻撃から逃げ切ろうとしますが、地盤が崩れ熊切だけ取り残されてしまいます。
啓は熊切の自分の本当の能力を告げて、瞬間移動で助けに行こうとします。ところが能力が発動しません。
啓の能力が発動するには、相手が本当に啓のことを信じている必要があります。
どうやら熊切は啓のことを最後まで信用することができなかったようです。どうすることもできない熊切はゾンビに襲われてしまうのでした。
熊切はどうなってしまったのでしょうか。
- 著者
- ["はらわた さいぞう", "みやこ かしわ"]
- 出版日
一方で、ユーリたちもゴールを目指していましたが、途中でゾンビ化が進んでいる霧崎に出会います。
霧崎は意識が朦朧としており、ユーリ達に襲いかかります。しかし、ユーリの言葉によって霧崎は自我を取り戻し、ユーリと一緒にゴールを目指すことに。
ゴールと思われた城に辿りついたものの、出口は見当たりません。急いで出口を見つけないと、崩壊に巻き込まれて死んでしまいます。
焦りがピークに達した時、ユーリが本当の出口を発見。急いで出口へに向かいますが、途中でゾンビ化したレオンハルトが現れて...。
ここでは『出会って5秒でバトル』の魅力について、紹介していきます。
『出会って5秒でバトル』の1番の魅力は能力を使ったバトルです。参加者は1つだけ能力を与えられ、それを使って戦いを繰り広げます。
お互いがどんな能力を持っているのかわからないので、能力を探り合う駆け引きが面白く、自分ならどう戦うのか考えながら読むことができます。
また、参加者同士の頭脳戦も見逃せません。特に主人公である啓が作中トップクラスの頭脳を使って、格上の相手を次々に倒していくところがたまりません。
例えば、わざと追い込まれて最後に相手を騙して敵を倒したり、敵の能力を逆手にとってプログラムをクリアしていくなど、常に予想を裏切る戦いをしてくれます。
単純に能力の強さだけでは勝負の行方がわからない、バトルの面白さが作品の醍醐味といえるでしょう。
『出会った5秒でバトル』ではプログラムと呼ばれる、ゲームのような設定の中で戦いをします。
内容は「1対1のバトル」や「チーム対抗総当たり戦」、「クエストをクリアしてポイントを稼ぐ」など、クリアしていくごとに難易度が上がる仕組み。
最初のプログラムでは活躍できなかった能力が、他のプログラムになると急に強くなっていくところが見どころの一つとなっています。
例えば、りんごの能力は「相手の能力を10分の1でコピーする」というもので、1対1のバトルでは勝つことができませんでした。しかし、チームで行動するプログラムでは、相手の能力を事前に知ることができるという特性を活かして、情報屋として活躍していきます。
たくさんのプログラムが用意されているので、どんな能力が活躍するのか、ワクワクしながら読むことができます。
啓たちはプログラムを実施する理由を聞かされないまま、戦いに巻き込まれていきます。
わかっていることはプログラムを仕切る「監視人」がいて、監視人の意図に反した行動をすると殺されてしまうことだけ。他のことについてはほとんど明かされないまま、プログラムが進行していきます。
話が進むにつれて、監視人は複数人いることや、監視人を束ねる謎の存在がいることが判明します。
プログラムに関してはまだまだたくさんの謎が残っている様子。プログラムの本当の目的はなんなのか、ラスボスは一体誰なのか、続きが気になること間違いなしです。
- 著者
- 出版日
- 2016-02-26
普通の日常に飽き飽きしていた秀才の少年が、突然参加させられることになったのは壮絶なバトル。次々と登場するキャラクターはそれぞれ違った能力を持っており、バトルごとに異なった趣きを感じることができます。
主人公はもともと感情の起伏があまりなく、どこか冷めたところがある少年でしたが、仲間やさまざまな人物と接し、バトルをしていくなかで人間味を帯びていくように。
バトルシーンもスピード感があって魅力的ですが、物語が進むにつれて変化していく少年の内面にも注目してみてください。
本作はスマホのアプリ「マンガワン」で無料掲載されています。まだ読んだことがない方は、ぜひ一度試し読みしてみてくださいね。