美空ひばりを振り返る。昭和の歌姫を知るおすすめ本4冊!

更新:2017.9.11

昭和の大スター美空ひばり。歌を聞いたことはなくても名前だけは知っている……そんな人も多いはず。ここでは、美空ひばりがどんな人物だったのかよくわかる本を4冊紹介していきます。

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歌謡界の女王と呼ばれた美空ひばり

美空ひばりは1937年、神奈川県横浜市で魚屋の娘として生まれます。

両親の影響で、幼少期から歌の大好きな少女でした。母親は娘の歌に周囲の人たちを引きつける可能性を見出し、歌の慰問活動を始めていきます。そして戦後すぐ、ひばりが8歳の時に私財を投じて青空楽団を設立。1946年にはNHKの「素人のど自慢」に出場しますが、「上手すぎて子どもらしくない」などの理由で不合格になってしまいました。

1947年からは地方巡業の一座に同行し、前座歌手として出演。しかし、なんと旅の途中で乗っていたバスが崖から転落してしまいます。ひばりは生死をさまよう大怪我をしましたが、たまたま近くの村に医師がいたおかげで一命をとりとめました。

1948年、当時人気絶頂だった川田晴久と出会い、師として仰ぎます。翌年、「のど自慢狂時代」で映画初出演。続いて「踊る竜宮城」に出演、主題歌の「河童ブギウギ」で正式にレコードデビューを果たしました。

そして、1952年に出したレコード「リンゴ追分」が当時の史上最高記録となる70万枚を売り上げ、大ヒット。美空ひばりの名が世間に広く認知されるようになりました。

1962年には日活の人気スター小林旭と結婚しますが、わずか2年で離婚してしまいます。結婚してからは仕事をセーブしていましたが、離婚後は精力的に活動を再開。ファンからの温かい声援に支えられ、離婚のショックから立ち直っていきます。

順調にスター街道を歩んでいた彼女でしたが、1985年から肝硬変などの病にかかり体調を崩します。病気を隠しつつ気丈に舞台をこなしていましたが、さらに間質性肺炎を発症。最後まで復帰を夢見ていましたが、1989年、52歳のときに惜しまれつつこの世を去ります。

没後、1989年に歌謡界への貢献を評価されて、女性初の国民栄誉賞を受賞しました。現代でも、昭和の大スター美空ひばりの姿を懐かしむファンたちが数多くいます。

美空ひばりを知るならまずこの本!

美空ひばりと親交が深かったフリールポライター、竹中労が綴った本書。

昭和の大スターの生い立ちから最期の時まで、彼女の人生を力強い文章で書いています。また、戦後すぐの昭和から平成の時代への移り変わりなど、敗戦後いかに日本が復興していったのか、その雰囲気を知ることができるという点でもおすすめです。
 

著者
竹中 労
出版日
2005-06-08

美空ひばり親子から信頼され、時には喧嘩、絶縁をしながらも淡々とひばりの人生を書き続けた竹中労。彼の文章からは、彼女がいかに才能溢れているか、そして人並みに悩みもがき続けながらも、どのようにして多くの人たちを惹きつけてきたかがよくわかります。

昭和の歌姫についての本は数多く出版されていますが、まずこれを読めば、美空ひばりのたいていのことを知ることができます。読み終わった後には、きっと彼女の歌声を聴いてみたくなることでしょう!

晩年の歌姫を支えた男

レコード会社コロムビアのディレクターであり、のちにひばりプロダクションへ出向した著者、森啓。病に侵された美空ひばりの晩年を、もっとも近くで支えた男の回想録です。

彼女の担当ディレクターとして15年勤めた彼だからこそ知る、歌姫の素顔が描かれています。

 

 

著者
森 啓
出版日
2001-12-01

病のため緊急入院、療養生活、そして奇跡の復活ステージ……。晩年、美空ひばりが病と戦ったもっとも辛い時期をすぐ側で見ていた著者。そんな彼が綴る文章は、胸を打つものがあるでしょう。

多くの人から愛されていた昭和の歌姫。しかし、必死に病と闘いながら「再びステージへ立つ」という執念に近いものを抱えていた彼女は孤独でもありました。そんな強い気持ちを持っていたからこそ、彼女の歌は今でも人々を魅了し続けているのでしょう。

晩年の美空ひばりについて、よくわかる一冊です。

美空ひばりと映画

「東京キッド」「リンゴ園の少女」「伊豆の踊子」「ジャンケン娘」「ひばり十八番 弁天小僧」など、彼女が出演した数々の映画をもとに、魅力をひも解いています。

著者
斎藤 完
出版日
2013-07-23

歌謡界の女王として広く知られている彼女ですが、同時に彼女は銀幕の女王として人々を楽しませていました。「映画」という視点から昭和という時代、そして美空ひばりという大スターの魅力を解説している興味深い一冊です。

時代劇、恋愛映画にミュージカル……歌だけでなく、女優として多彩な役をこなしてきた彼女の才能に改めて驚かされるでしょう。

当時の写真も多く収録されているので、ビジュアル面からもその時代の空気感を感じることができるはず。登場人物、背景などの解説付きなので、若い人たちにも読みやすくておすすめです。

美空ひばり本人が語る

本書は、25年間の芸能生活を振り返り、美空ひばり本人が語る自伝です。また、一卵性親子と呼ばれるほど仲睦まじかった、母親との二人三脚の記録でもあります。

幼少期の思い出、芸能界デビュー、結婚と離婚……楽しい思いも辛い思い出も、包み隠さず語られている一冊です。
 

著者
美空 ひばり
出版日

「母は、私にとっては、母親であるというだけではありませんでした。この人は、私にとってはきびしい人生の先輩であり、優れた芸道の上でのコーチであり、同時に最高無比のマネージャーなのです。」(『ひばり自伝ーわたしと影』から引用)

作中ではこのように語っており、彼女にとって母親という存在は非常に大きかったようです。

大スター美空ひばりが辛い時も苦しい時も乗り越えて輝けたのは、いつも側で支えてくれた母親の大きな愛があったからこそだといえるでしょう。

彼女の芸能生活の話だけではなく、親子の物語としても読み応えのある一冊です。

 

いかがでしたか?こちらで紹介した本を読めば、美空ひばりという人物、そして彼女が活躍した昭和という時代についてもよくわかります。きっと読み終わった後は、彼女の歌声を聴いてみたくなるはずです。

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