『イタズラなKiss』大好き!未完の名作少女漫画の名シーンネタバレ紹介!

更新:2021.11.30

少女漫画の未完の名作漫画といえば『イタズラなKiss』。主人公の相原琴子が、意中の人、入江直樹と結婚し、ラストはどうなるかというところで終わってしまいました。今回はそんな「イタキス」の名シーンをネタバレでご紹介します。

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数々の名シーンで女子をキュンキュンさせた『イタズラなKiss』

「別冊マーガレット」で1990年に連載を開始した『イタズラなKiss』。当初は作者の多田かおるが全3話の短編ものとして発表した作品でした。

ドジだけど明るく可愛らしい主人公の相原琴子が、クールで天才肌の入江直樹を一途に想う姿に多くの読者が魅了されます。多田本人も長期連載したいと感じていたため、長期連載へと移行しました。

その後は雑誌の顔である表紙にも何度も登場し、単行本全23巻は、2017年までに累計3500万部以上発行されています。

クライマックスに差し掛かっていた1999年2月、多田が引越し中に大理石製のテーブルに頭を強く打って意識不明になり、同年3月に38歳という若さで亡くなります。連載していた「別冊マーガレット」では急遽追悼ページを設け、親交のあった漫画家たちの追悼文や亡くなった経緯などを掲載し、彼女の死を悼みました。

2008年にはアニメが放送。ラストシーンでは多田が生前残していた構想を入れてストーリーを制作したことで、一応の完結をみせています。

 

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多田かおるのおすすめ漫画ランキングベスト5!『イタキス』の作者

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王道でロマンティックなストーリーとキャラクターの魅力で少女漫画ブームを牽引した多田かおる。代表作『イタズラなKiss』はあまりにも有名ですが、それだけではない胸キュン間違いなしの多田作品をご紹介します。

 

著者
多田 かおる
出版日
2008-04-04
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未完の人気作『イタズラなKiss』あらすじ

 

主人公の相原琴子は落ちこぼれの高校3年生。斗南高校に何とか合格することができ、入学式で新入生代表の挨拶をしたイケメンの入江直樹に一目惚れをします。2年間片思いをし、とうとう直樹にラブレターを渡すのですが、受け取ってもらえません。

落ち込んでいたある日、新居に建てかえたばかりの実家が、震度2の地震で倒壊してしまいます。ニュースでも放送され、学校でも話題になり、友達は琴子のために募金活動を開始しました。

途方にくれた相原家は、家を建て直すまでのあいだ父親の親友の家に居候することに。しかしそこは、直樹の住む入江家だったのです。

琴子と直樹との奇妙な同居生活は、それぞれの家族を巻き込んでスタートしたのでした。

 

明るく元気なドジっ子の王道ヒロイン!【相原琴子】

著者
多田 かおる
出版日
2008-04-04

 

本作のヒロイン相原琴子は、斗南高校の3年生。学力でクラス分けされるうちの1番下のF組で、頭はよくありません。家が地震で倒壊したため、父親とともに入江家に居候することになります。

直樹との同居生活に最初はドキドキしていた琴子ですが、年月を重ねていくにつれて、彼の前で大きいあくびをしたりとだんだん自然体になっていきます。

ライバルたちと直樹を巡って争うのですが、大学では同じ部活に入ったり、彼が医者になると琴子も看護士を目指したりと、徹底ぶりがスゴイです。

最初は冷たくあしらっていた直樹も、彼女の頑張りや明るさに心魅かれていきます。明るく元気なドジっ子で、彼に対して一途な性格の琴子は、誰が見ても王道のヒロインです。

 

完璧スペックのクールなヒーロー!【入江直樹】

著者
多田 かおる
出版日
2008-04-25

 

琴子の意中の人、入江直樹は会社経営している社長の長男。琴子と同じ斗南高校に通っていますが、1番頭がよいA組に所属している天才です。さらにイケメンなため、もちろん女子からは大人気。

頭が良いためか物事に対して冷静すぎる考えを持ち、恋愛にも興味の無い生活を送っていました。琴子のことも、自分のことを好きな女子のうちのひとり、という認識があるくらいでほとんど興味を持ちません。

冷たくあしらっていましたが、自宅で共同生活をすることになり、四六時中彼女と接することになります。時間をかけてゆっくりと琴子のことを意識するようになる直樹のツンデレ姿には、多くの読者がキュンキュンするでしょう。

 

『イタズラなKiss』名シーン1:ファーストキスは壁ドンで!

著者
多田 かおる
出版日
2008-04-25

 

直樹が本命のT大を受験する日、琴子は心配でついていきます。ところが彼女は途中で腹痛を訴え、病院まで付き添った直樹は試験を受けることができませんでした。

盲腸で入院するほどだったとはいえ彼に迷惑をかけてしまった琴子は、入江家から出て行こうと決意します。その姿を見た直樹は、彼なりの励まし方で琴子を慰め、結果的に琴子は家出をやめて、高校の卒業式に出席します。

卒業生代表として答辞をする直樹の姿に、琴子は彼を好きになったきっかけである入学式の日を思い出しました。

式が終わると、琴子のF組は最後のクラス会をするためにカラオケボックスへ。そこに直樹のA組もやってきて、琴子はひどく動揺してしまいます。

ちょっとのきっかけで言い合いになる2人。琴子はおもわず、幼いころの直樹が女装している写真をみんなの前で公開してしまいました。

珍しく動揺した直樹は、顔を赤らめて琴子を外へ連れ出します。彼の勢いに圧倒された琴子は、自分の気持ちを言葉に出しはじめました。

「もう入江くんのこと好きなのやめるっ」(『イタズラなKiss』第3巻から引用)

彼のことを好きでいるのを辞めて、他の男性を好きになると言い放ちます。
 

「じゃ、忘れてみろよ」(『イタズラなKiss』第3巻から引用)

直樹はそう言って、壁ドンで琴子にファーストキス。

「ザマァミロ」(『イタズラなKiss』第3巻から引用)

意地悪そうにひと言だけ放って立ち去る直樹に、びっくりしてその場で座り込んでしまう琴子でした。

もうこのシーンでは、直樹も琴子のことが好きなのが分かります。琴子の他の男性を好きになるという言葉は、彼にヤキモチを焼かせるのに十分だったのでしょう。それを悟られないための、最後の「ザマァミロ」でした。

 

『イタズラなKiss』名シーン2:2回目のキスは雨の中……

具合の悪い父親に代わって、直樹は社長代理として会社を経営していく立場になります。それまで父親の会社について漠然としか考えていなかった直樹ですが、社長代理として様々なことが見え、体調の悪い父親のことも心配になり、以前から話があったお見合いの話を受けることに。

母親はひどく反対し、琴子も動揺を隠せません。お見合い相手の大泉沙穂子は、琴子と違い美人で家庭的な女性。お見合い後も沙穂子は直樹に好意を抱き、自宅に電話をしてくるほどで、琴子はついに直樹をあきらめる決意をします。

琴子の父親も、直樹と沙穂子のことを見て、入江家から引っ越すことを琴子に提案し涙を流しながらもあきらめる琴子でした。高校時代から琴子に好意を寄せている池沢金之助は、琴子のことを定期的にデートに誘うようになっていました。

そんな2人の前に、直樹が沙穂子と一緒に遭遇。直樹はヤキモチからか、琴子と金之助に対しひどい言葉を浴びせその場を後にします。

返事をなかなかしない琴子に対して、金之助はとうとう迫りますが、そこではっきりと断られてしまいます。雨の中、琴子はやっぱり1番好きな人は直樹だということを再認識。そこに直樹が現れます。

「待ってたんだよ。おまえを」(『イタズラなKiss』第10巻から引用)

珍しく感情的になる直樹に、琴子も想いをぶつけます。琴子と直樹の恋人同士のような喧嘩は、どんどんエスカレートしていきます。ついには直樹が琴子の頬を叩き、

「おまえは、オレが好きなんだよ!オレ以外好きになれないんだよ」(『イタズラなKiss』第10巻から引用)

と言い放ち、それを聞いて動揺する琴子に雨の中キス。

「オレ以外の男、好きなんていうな」(『イタズラなKiss』第10巻から引用)

と言って抱きしめます。このエピソードを経て直樹と琴子は結婚へと進んでいきます。『イタズラなKiss』のストーリー上、最もハラハラして読んだ読者の多い場面。ツンデレだった直樹が、琴子に対してストレートに自分の感情を表現した貴重なシーンとなっています。


 

著者
多田 かおる
出版日
2008-06-20

具合の悪い父親に代わって、直樹は社長代理として会社を経営していく立場になります。これまで会社のことについて漠然としか考えていなかった直樹ですが、社長代理としてさまざまなことが見え、体調の悪い父親のことも心配になり、以前から話があったお見合いの話を受けることを決めました。

母親はひどく反対し、琴子も動揺を隠せません。

お見合い相手の大泉沙穂子は、琴子と違い、美人で家庭的な女性でした。お見合い後も直樹に好意を抱き、自宅に電話をしてくるほどで、琴子はついに直樹をあきらめる決意をします。琴子の父親も、直樹と沙穂子のことを見て、入江家から引っ越すことを提案します。

そのころ、高校時代から琴子に好意を寄せている池沢金之助が、彼女のことを定期的にデートに誘うようになっており、プロポーズまでしてきました。

そしてそんな2人の前に、沙穂子と一緒にいる直樹が偶然遭遇。直樹はヤキモチからか、琴子と金之助に対してひどい言葉を浴びせ、その場を後にしたのです……。

雨が降ってくるなか、返事をしない琴子に金之助は迫りますが、彼女はそこでやっぱり1番好きな人は直樹だということを再認識。はっきりと断ります。そこに、直樹が現れるのです。

「待ってたんだよ。おまえを」(『イタズラなKiss』第10巻から引用)

珍しく感情的になる直樹に、琴子も想いをぶつけます。2人の恋人同士のような言い合いはどんどんエスカレートしていき、ついには直樹が琴子の頬を叩きました。

「おまえは、オレが好きなんだよ!オレ以外好きになれないんだよ」(『イタズラなKiss』第10巻から引用)

こう言い放ち、動揺する琴子に雨の中キスをするのです。

「オレ以外の男、好きなんていうな」(『イタズラなKiss』第10巻から引用)

と言って抱きしめます。

このエピソードを経て直樹と琴子は結婚へと進んでいくのですが、本作のなかでも読者がもっともハラハラし場面ではないでしょうか。ツンデレだった直樹が琴子に対してストレートに自分の感情を表現した、貴重なシーンとなっています。


ツンデレのイケメン男子を堪能するなら『イタズラなKiss』は外せません!未完の名作は、未完であってもハッピーエンドを予感させる恋愛漫画となっています。ぜひ読んでみてキュンキュンしてみてはいかがでしょうか。

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