「魔女になるためのレッスン、始めましょ!」
この一冊があれば、立派な魔女になれる! 魔女になりたいあなたの入門書になってくれるステキな本です。意地悪でズルくてへんくつな魔女の生活や修行(?)の数々を、ユーモアたっぷりに描いた絵本。わたしも子供の頃、この本が小学校の図書館にあって、どうしても欲しくてママにおねだりしたな…。この本を買ってもらってからは毎日、魔女になれるように載っている刺繍にチャレンジしたり、ホウキで飛ぶ練習をしていました(もちろん飛べませんでした…素質なかったのかな。。。)
実際に作れるスイーツのレシピも付いていて、ハロウィン気分を盛り上げてくれること間違いなし! 個人的には、以前紹介した『シュガシュガルーン』とこの本を併せて読むのがオススメです。
「真夜中。絵本を飛び出して、挿絵たちが大騒ぎ!」
夜、それはみんなが眠りについて、静かになる時間。みなさんは、そんな時間に本棚で何が起こっているかご存知ですか? 次にご紹介するのは、真夜中の本棚が舞台。オバケの本ではありませんが、真夜中のミステリーを愉快に紐解く一冊です。実は本の中の挿絵たちは、夜な夜な本を飛び出してそれぞれが大騒ぎ。桃太郎やシンデレラ、動物図鑑の動物…みんな好き放題! そんな挿絵たちを見張るのは、犬張子(いぬはりこ)の「こたろう」。だけどある日、お疲れ気味のこたろうがついつい居眠り。その隙に…!
とにかく緻密に繊細に、それでいてダイナミックに描かれた絵は見るたびに新しい発見がありそうで思わず大人もワクワク! 作者の澤野秋文氏は、第34回講談社絵本新人賞佳作を受賞し、これが二作目。大人も子供もみんなで笑える、ドタバタで楽しい一冊です!
「私も年齢を重ねて、お化けとの付き合い方も少しずつ変化しているようだ」
『日々是怪談』が改題(再販/巻末に対談も追加)されたこの本。ゴーストが現れて阿鼻叫喚の地獄絵図…という恐怖の物語ではありませんが、ふっと周りの空気がひんやり感じる、そんな静かにゾッとするお話が盛り込まれた怪談エッセイです。怖いけれど後味はさわやかというか、重く暗いものではなく、著者の工藤美代子氏の随筆家としての高いスキルを感じます。暑い地域の方には、残暑の怪談として涼むのにもオススメ! 怪談として、随筆として、大人が楽しめる一冊。
『日々是怪談』をお持ちの方、内容は同様ですが、巻末の対談だけでもとってもボリュームがあり、読みごたえは抜群ですよ! ぜひ手に取ってみてください。