言葉は生き物――モモカンが選ぶ「詩集」

ともだちは実はひとりだけなんです

著者
平岡 あみ
出版日
「身体に伝わるあのころの感じ」

少女のかわいい本音がつまった一冊です。いま14歳の子と話してと言われても、正直、なにを話していいかわからない。あの頃はどんなことを考えていたんだろう。どうして分からなくなったのだろう。昔は自分も14歳だったのに、ちょっとずつ変わっていって別の人間になったのかもしれない。きっとまた歳を重ねたら今の自分のことも分からなくなるかもしれない。

でも、この本を読んだら、あの頃のあの感じ、鮮明に思い出せたんです。そうそう、冬は制服が寒くてタイツを履いたなあ、お母さんがとにかくうるさかった、とか、文字にするとこのくらいのこと思うけど、身体に伝わってくるあの頃感じ。あのころも私だけど、きっと今とは違う人間だった自分に会える本です。

青い炎―山田かまち作品集

著者
山田 かまち
出版日
「思春期の心の叫び」

17歳という若さで亡くなった山田かまちさんの詩が集められた作品集です。本の中身は山田かまちさんが当時ノートに書きためていた詩や絵がそのまま印刷されていて、思わず本を閉じてしまいたくなるくらい感情がひしひしと伝わってきます。思春期のころの不安な感情、心の叫び、欲求、誰もがもっているはずなのに、ひた隠しにしてして1人で抱え込んでいたあのころの闇が再び蘇ってくるような感覚です。

山田かまちさんの詩は若者の青臭いような闇がつまっていて、その闇の中からなにか光も見えてくるような気がします。きっと何もかも嫌になってしまったときにこの本を開けば、自分の汚い部分も認めたくない部分も許せて安心できるのではないでしょうか。

二十億光年の孤独

著者
谷川 俊太郎
出版日
2008-02-20
「言葉は生き物」

谷川俊太郎さんは私の大好きな詩人です。谷川さんの詩は特に難しい言葉を使ってるわけではないのに、理解するのが難しいものが多いように思います。例えばこの詩集のタイトルになっている「二十億光年の孤独」という言葉だけでも、よくわかる人とわからない人がいると思います。ページをめくって行くとすっと自分の中に入ってくる詩もあるんです。

詩を読んでいて、自分でもそのときどきで、よくわかる時とわからない時があります。詩の受け取り方には正解がなくて、その人が受けとったものがすべてなんだと私は思います。きっと言葉は生き物なんです。谷川さんの書いた詩でも、私がその詩を理解できたら、その時にその詩は自分のものになるんです。詩は不思議ですね。

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