エンタメ

プロレス遠征中に読んだ、男のロマンを感じる旅の本3冊【KUSHIDA】

更新:2020.11.25 作成:2017.9.20

8月はイギリスで9試合。今月は地方巡業と広島でIWGP Jr.ヘビー級選手権。そして、これからラスベガスへと続くプロレス旅。「いってきます」と「ただいま」を繰り返しながら感じるのは、まだまだ自分は弱い存在であるということ。本を開いて無知の知(ソクラテス)という言葉の意味を勉強する旅のような気がしています。街から街へ、流れ行く車窓を見ながら、今日はあの街でプロレスをするんだ。そんなプロレス遠征中に読んだ本をご紹介します。

旅好きならば酒を飲め。酒好きならば旅に出ろ

著者
伊集院 静
出版日
2017-03-24

海外遠征中。試合後、ホテルのバーでプロレスラー仲間と飲んで酔っぱらうと、言葉の壁を忘れてしまうことがあります。古くからの友人かのような、言葉と言葉の間のニュアンスまで共有できてしまう瞬間。英語を英語だと思わなくなる瞬間が訪れ、旅の醍醐味に感じることがあります。ドラえもんの「翻訳こんにゃく」という道具かのごとく、コミュニケーションが取れてしまうのが酒という魔法。

文中に「ドイツ・ゲルニカの一本の樫の木を見る旅」という記述が出てきます。それは観光名所を巡るだけが旅ではないと教えてくれます。たとえ旅の目的が周囲には意味不明でも、自分だけの意味を見出せばよい。それが何なのか、なんの意味を持つのか最後まで分からないかもしれない。けれど一本の木を見るだけの旅、そんな旅に共感します。そして、その旅の目的を達成したときに、特に誰とも共有する必要はなくSNSでも発信せず、インスタ映えも気にしない。旅好きならば酒を飲め。酒好きならば旅に出ろ。男・酒・旅が詰まりまくった本です。昭和を感じ、男のロマンを感じます。

若林さんの一喜一憂、一緒に旅をしている気分に

著者
若林 正恭
出版日
2017-07-14

若林さんのキューバ旅日記。目的ある旅をすることの素晴らしさが詰まっています。ロマンがあります。前作の『社会人大学人見知り学部卒業見込み』を読んで知った、若林さんの人柄、感受性。正直な一喜一憂にこの人は信用できる!と感情移入してしまうからこそ、一緒に旅している気分に浸れます。

酒をやる、という表現がいいなと思って、今度から僕も積極的に言っていこうと。葉巻も吸ってみたい!自分の中の好奇心がムクムクと刺激されました。

やめられない思考のスパーリング

PRESIDENT (プレジデント) 2017年9/18号(元気が出る哲学大全)

2017年08月28日
プレジデント編集部
プレジデント社

大学1年生の頃、なんとなく興味があって心理学や哲学の授業を履修していました。講義する教授に変わった人が多く、難解で理解できない授業が続きました。しだいに授業中、睡魔が襲ってきてくるようになり、テストに出そうな単語だけを直前に覚えて単位取得。何も残ってない……それでも定期的に再チャレンジ。なぜか書店で心理学や哲学の本を手に取ってしまいます。何度も入門しては途中で挫折を繰り返す哲学の本。でも、好きなんです。思考のスパーリングとでもいうのでしょうか。

この雑誌は巡業中、コンビニで購入しました。プロレス巡業は旅から旅の連続。勝とうが負けようが、翌日、次の街に行って試合をしなければならないという仕事。移動中の選手バスの中で、僕はこんな雑誌を開いています。

写真:(C)新日本プロレス