最近では世の中ほんとに息苦しいといいますか、細かいとこのあげつらいゲームみたいなのばっかなんで、もうちょっと器の大きいマインドでいようぜって感じること多いです。電車の中で肩がぶつかったとかそういうのでいい大人がケンカするのやめようよ! ほんとは世界はもっと大きいはずじゃないか……。でもだからといってぶっとんでるだけもなんかキツいし、ヤーマン的なハッピーバイブス話では全然ないです。
ホンシェルジュもだいぶ回を重ねまして、ネタがつきてきた……。
ゲーテ形態学論集・植物篇
『ファウスト』の作者である文豪ゲーテの、植物研究をまとめた本。自然科学者としてのゲーテや、ここでまとめられている論については、今でも通用する部分がありつつも、ある面では非科学的という批判もあって、自然科学としての細かい評価は色々ビミョーなものもあるんだと思いますが、植物にひたすら向き合って観察と記録をとり、自然や生命を、数理の公式みたいに固定してしまうのではなく、動きそのものとして捉えようとしたその観察眼と考えの独創性はすごいなと思います。
根本的なところに向かおうとするエネルギーを感じるんですが、それが文学からだけではなくて自然科学からも行こうとしたっていうのがシブいしイケてますね。故水木しげる氏が「ゲーテは人間が大きい」と言っていたのはまことにそうだなと。
ゲーテ形態学論集・動物篇
ゲーテの形態学、原型とメタモルフォーゼの理論というか思想が記された自然科学論集動物篇。冒頭の観相学で言ってることがウケる。最近行った飲み屋のマスターも言っていたが、「何千人と人の顔と向き合ってると顔の作りや人相でその人のなんとなくの内面の感じがつかめてくるようになる」そうだ。やっぱりゲーテは広くて深い。