高倉健の男らしい生きざまを知る、おすすめ本5選!素顔に迫る!

更新:2021.11.9

その高い演技力とルックスで数多くの名作に出演した俳優、高倉健。彼の素顔を知ることができるおすすめの本冊をご紹介します。

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高倉健とは

1956年のデビュー以降、数多くの映画に出演し次々と名作生み出した、いわずとしれた日本を代表する俳優です。言葉を最小限にとどめ、表情の微妙な変化や細かい仕草を用いて心情を表現するその能力は最高峰。魂に訴えかける演技は、後の多くの俳優たちにも影響を与えています。

そんな高倉は、礼儀正しく誠実な性格であることでも知られており、役作りも徹底しておこなっていました。俳優としての表現力を損なわないために、音楽や絵画に触れて感受性を磨くなど、自分が納得のいく表現をするための意識を日頃から高く持っていました。

そのような積み重ねから信頼を勝ち取り、出演する作品で圧倒的な演技を披露していきます。俳優としての人生をまっとうし続けた高倉は、2012年の映画「あなたへ」を遺作として、2014年に悪性リンパ腫でこの世を去りました。

晩年も精力的に自らの演技と向き合い続け、多くの人々に感動と勇気を与え続けた、真の俳優だといえるでしょう。

高倉健への熱意が込められた一冊

生前の高倉の姿を、彼の写真と出演した映画のリスト、そしてプライベートなエピソードとともに振り返っていきます。一線で活躍し続けていた高倉は、数多くの著名人にも影響を与えました。彼が亡くなったときに残された者たちが記したメッセージが、彼の存在の大きさを改めて示します。

数多く掲載されている写真からは、高倉の人間性があふれ出しています。演じるときは鋭いまなざしで見つめ、プライベートでは優しい笑顔が印象的です。写真が語りかけてくるとよく言いますが、まさに彼が見せている表情には、この言葉がぴたりと当てはまります。

週刊朝日増刊 追悼 高倉健

横尾忠則
週刊朝日

高倉健を愛する編集者たちが丹精込めて作成した本作。その熱意が感じられる、充実した内容となっています。

俳優としての彼はもちろんのこと、プライベートな交友関係もしっかりとおさえてあり、ファンにはたまらない作品といって間違いないでしょう。

名優を亡くし悲しみに暮れるなか、懐かしく思う気持ちが沸きあがる作品となっています。思い出に浸りながら、至福の時を過ごしてみるのはいかがでしょうか?彼のエッセンスが存分に詰まった、満足できる一冊です。

高倉健の心の中を紐解く

高倉と親交のあったジャーナリストの近藤勝重が、18年間に渡って交わしてきた書簡のやり取りをまとめたものです。その内容はラブレターかと思えるほど美しく、2人の関係の深さが見てとれます。

高倉から送られてくる手紙には、何気ない日常の節々にも豊かな感受性が隠れていました。季節は巡っていきますが、彼の豊かな心は決して変わることなく、丁寧な言葉で紡がれているのです。

著者
近藤 勝重
出版日
2015-02-05

多くを語らずにものごとを表現する力に長けていた高倉ですが、決して口下手だったわけではありません。映画では表現する方法として言葉を多用しなかっただけであり、手紙では、普段は見せない軽快な語り口をみせています。

そして、どんな文章にも必ず相手への敬意が込められているところが、彼の尊敬すべき点です。無駄な文章は一切なく、くり返し読むことで彼の言葉が心の中に染み込んでいきます。

世の中は豊かになりましたが、本当に必要なのは、本書のような作品を読んで得られる満たされた心なのかもしれません。

追い続けた高倉健の生き方

1984年に取材で出会って以降、約30年間に渡って高倉健を追い続けたフリーライターの谷充代。彼女が見つめた彼の人生と、周りの人々の姿を記しています。

寡黙で不器用なイメージの強い高倉ですが、心が通じた親しい間柄の人とは、映画の待ち時間なども会話がはずんでいたようです。そんな彼には、江利チエミという愛してやまなかった女性がいました。1959年に結婚をしましたが、その後やむを得ない中絶や離婚を経て、彼女は45歳の若さで亡くなります。

残された高倉は、彼女に対してどのような言葉を送り、自らの想いを伝えたのでしょうか?

著者
谷 充代
出版日
2015-02-16

緊迫した映画の撮影現場からプライベートな旅先まで、長年関わってきた谷ならではの視点から、高倉健の人間像を見つめています。

死後、神格化されつつある高倉ですが、世間には見せない一面もあり、オフの姿を知ることができる貴重な場面も描かれています。

人生をかけて高倉健を追い続けた筆者が送る、渾身の一冊。世間が知りたかった裏側から、改めて彼の人間性を確認するようなエピソードまで、33話のなかに魅力がたっぷりと詰まっています。蔵書に加えるべき、読み応えのある作品です。

ラジオで語った、男の生きざま

ニッポン放送で約5年間続いたラジオ番組「高倉健 旅の途中で…」。本書は、そこで語られたことをもとに高倉自身が書き下ろした、エッセイ集です。撮影の合間や旅の合間で起こる、さまざまな出来事や出会いを言葉にするため、一生懸命に取り組んでいます。

描かれているのは、出会った人たちの心の強さと暖かさ。普通の人なら気づかないような些細なことも彼は見逃さず、きちんと感謝の気持ちを伝える姿勢に、人柄が現れています。

著者
高倉 健
出版日
2005-12-01

スターとしての視線を浴びることが多い高倉健。普通の人間なら、多少はおごりが生まれてしまうこともあるでしょう。しかし、彼には一切そのような行動が見られません。そのような姿勢を貫くからこそ、彼の周りの人たちも、暖かい心の持ち主が多くいるのです。

難しい言葉で格式高く書かれた文章とはひと味違う、重みのある言葉たち。本のなかから、彼の話す声が聞こえてきそうな感覚を味わうことができる作品となっています。

高倉健の永久保存版インタビュー集

あまりインタビューを受けないことで知られていた高倉健が認めた、まさに珠玉のインタビュー集です。仕事観、好きな俳優や映画など、すべてが彼の言葉によって語られています。これまで周りの人間の憶測でしか語ることのできなかった側面を、高倉はどのような言葉で表現しているのでしょうか?

多くを言葉を交わさずとも他人のことはしっかりと見ていて、困っていれば助け船を出してあげる仕事観に、痺れる言葉が目白押しですが、本人は至って普通のことを語っているだけといった風情。大物ぶりが見てとれます。

著者
野地 秩嘉
出版日
2016-05-07

凄みのある言葉とは、難しい単語を並べたものではなく、シンプルな響きのなかに生まれるものなのだと気づかされます。何を話すかが大事なのではなく、誰が話すかが重要なのです。何事にもストイックに向き合ってきた男の言葉からは、有無を言わせぬ力強さが感じられるでしょう。

雲の上のような人間の言葉も、文字となって表現することで万人の目に触れるところとなります。この世に残された高倉健の意志を受け継ぐのは、私たちです。

伝説として語り継がれる高倉健の生きざま。かっこよく生き抜いた人生に触れて、心を磨いてみてはいかがでしょうか?

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