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隠れた名作『久世さんちのお嫁さん』の魅力をネタバレ紹介!

更新:2020.11.30 作成:2017.11.18

仲良し夫婦の秘密は「祟り」。ラブコメディーとホラー・ミステリーを融合させた名作少女漫画『久世さんちのお嫁さん』の魅力、見どころについてご紹介しています!

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日常×ミステリー漫画『久世さんちのお嫁さん』の魅力をネタバレ紹介!

年の差夫婦のラブラブ生活を描いた恋愛漫画『久世さんちのお嫁さん』。心温まるラブストーリーに組み込まれた「祟り」というホラー・ミステリー要素が、読者を物語へと引き込みます。七史は祟りの根源に迫り、愛妻である紅緒の呪いを解くことができるのでしょうか?

この記事では、本作の魅力、見どころについてご紹介しましょう!

久世さんちのお嫁さん(1)

ミツナナエ
オトメチカ出版

『久世さんちのお嫁さん』は家から出られない?【あらすじ】

『久世さんちのお嫁さん』は家から出られない?【あらすじ】
出典:『久世さんちのお嫁さん』1巻

民俗学教授の久世七史(くぜななふみ)と、その妻紅緒(べにお)は9歳離れた年の差夫婦。古い日本家屋で生活しています。若いけれど古風な性格で甲斐甲斐しく七史の身の回りの世話をこなし、仕事で疲れた自分を笑顔で出迎えてくれる紅緒を、七史は溺愛していました。

しかし久世夫妻には人に言えない秘密がありました。それは祟りのようなもの。紅緒が家から一歩でも出ようとすると大雨や大雪が降り、それでも無理に出て行こうとすると物が落下してきたり、車が突っ込んで来たりと、怪我では済まされないような危険が襲って来るのです。

今までは、その小さないたずらのような祟りともうまく付き合いながら過ごしてきました。しかし、その祟りはだんだんと危険なものに変わっていき……。

『久世さんちのお嫁さん』の魅力ネタバレ紹介!18歳の幼な妻と27歳の教授の恋に胸キュン

『久世さんちのお嫁さん』の魅力ネタバレ紹介!18歳の幼な妻と27歳の教授の恋に胸キュン
出典:『久世さんちのお嫁さん』7巻

本作の一番の魅力は、なんといっても「年の差カップル」というシチュエーション。紅緒に至っては18歳という若さです。そろって穏やかな性格をした2人は暖かな夫婦生活を営んでいます。

2人が結婚するに至った理由はそれぞれの家柄にあります。七史の久世家と紅緒の植松家は「本家」と「分家」の関係でした。ある大切な法事に出席しなかった紅緒に憤りを見せた七史の父が七史に、久世家の代表として植松家に話をつけてこいと命じたのです。

当時紅緒はまだ12歳。彼女が法事に出席できなかったのは、その頃からすでにあった祟りのせいです。見るからにワケありですが年齢の割に落ち着きがあって、礼儀作法も心得たしっかりものの紅緒に、七史は時間をかけて惹かれていったのでした。

結婚後の七史は幼妻の紅緒に首ったけ。不意に頭を撫でたり、お風呂上がりで濡れた髪を乾かしてあげたりする様子から、彼がいかに紅緒にぞっこんかがわかります。周囲にどんな誘惑があっても「紅緒より可愛いものなんて存在しない」と目もくれません。職場では気だるげなくせに紅緒の前ではデレデレというギャップもまたたまりません。

時々七史と紅緒の立場が逆転する様子にも注目です。たまにドジを踏む七史を注意する紅緒のからは「心配だからこそ」という愛が感じられます。怒られているにもかかわらず、七史はどこか幸せそうです。

将来はこんな結婚生活を送りたい、と憧れてしまうような仲良し夫婦のふたり。お互いを想い合う優しい心が物語を包み、柔らかい世界観を作っています。年の差恋愛好きな方はもちろん、漫画を読んでキュンキュンしたい、という方にもおすすめです。

『久世さんちのお嫁さん』の魅力ネタバレ紹介!小さくて可愛いのにおばあちゃんぽい紅緒

『久世さんちのお嫁さん』の魅力ネタバレ紹介!小さくて可愛いのにおばあちゃんぽい紅緒
出典:『久世さんちのお嫁さん』1巻

和服にエプロン、二つに結ったふわふわの髪がトレードマークの紅緒。家を守りながら献身的に夫を支える姿はまさしく良妻賢母です。天気のよい日は庭で干し野菜を作るなど、工夫を施して丁寧な生活を心がけていることがわかります。

彼女の特徴は、おばあちゃんみたいに古風な性格です。好きなテレビ番組は「笑点」、朝刊の「コポちゃん」が毎朝の楽しみと、18歳の少女にしては珍しい趣味。育ちの影響か、幼い頃七史に連れられてはじめて飲食店に入った時も、お子様ランチと魚の塩焼き定食のどちらを食べるかで深く悩んでいました。

その事をからかわれると顔を赤くして怒りますが、可愛さの方が目立ってまったく怖くありません。七史もわざとからかっているのでしょう。また、紅緒を溺愛しているのは七史だけではありません。彼女にはシスコンの兄までいるのでした。

海外留学中に紅緒を取られてしまった兄にとって七史は目の敵。顔を合わせるたびに火花を散らす2人の様子は笑いを誘います。本作のヒロインにして、最大の癒しキャラでもある紅緒の魅力に大注目です。

『久世さんちのお嫁さん』の魅力ネタバレ紹介!祟りの謎は白い子の正体にあり?ミステリーにゾクリ【最終回】

『久世さんちのお嫁さん』の魅力ネタバレ紹介!祟りの謎は白い子の正体にあり?ミステリーにゾクリ【最終回】
出典:『久世さんちのお嫁さん』8巻

紅緒を家に閉じ込める恐ろしい祟り。その祟りは家から出ようとする紅緒のことはもちろん、その謎を解明しようとする人々のことも傷つけました。自分のために大切な人たちが傷ついていくことに耐えられず、幼い紅緒は呪われた家でひとり孤独に過ごすことを選んだのです。

そんな紅緒の過去を不憫に思うものの、「今のままで十分幸せ」だと本人が言うので七史も行動は起こさずにいました。しかし、地方へフィールドワークに行った際「家に懐かれた少女の末路」を聞かされ、状況は一変します。家から出ようが出まいが、紅緒の命は危機に面していたのです。

周囲で起こる異変も目立つものに変わりつつあった頃、紅緒はひとりのはずの家の中で、床が軋む音を耳にします。振り返った先にいたのは、白い子。

白い子が紅緒の前に初めて姿を現した時、見えたのは足だけでした。ペタペタと歩き回るその足は紅緒を誘うようにして、家の敷地内にある蔵へと入って行きます。それを追いかけた紅緒が見たものとは……。

ついに目に見えるものとなって紅緒に影響を与え始めた祟り。秘密は「蔵」と「過去」にあるようです。しかし、確信に迫れば迫るほど、襲い来る危険も大きくなります。

それにしても、土地の風習や過去の事件が現代の植松家、ひいては紅緒に影響を及ぼしているという練り込まれた設定は見事です。七史が民俗学の知識を駆使して祟りの正体にどんどん近づいていく展開も読みごたえ抜群。物語をさらに深みあるものにしています。

「命に変えてでも紅緒を救う」という七史の決意は堅いものです。しかし、自分のためにその身を傷だらけにしていく様子を、紅緒はいつまでも見ていられません。互いを愛しているからこそ、夫婦が選んだ結末とは。感動のラストは、ぜひその目で確かめてください。

漫画『久世さんちのお嫁さん』のミステリーの真相を作品で!

ほのぼのとした夫婦の日常風景と、その裏に隠された家の秘密。どんどん紅緒を襲う危険が大きくなるほどに読者も物語に引き込まれていきます。

結末に近づくにつれて、白い子は本体が別にあること、紅緒を「すみれ」と読んで執着していることなどが分かります。

そして謎に近づきすぎた七史は事故で命に危機にもあってしまうのです。

果たして白い子の正体は?七史は無事なのか?序盤からは想像もつかない手に汗握る展開をお楽しみください。

久世さんちのお嫁さん(16)

2015年10月20日
ミツナナエ
オトメチカ出版

ほのぼのとした物語が、突然身の毛もよだつ恐怖展開に流れていく部分に驚かされる方は多いことでしょう。しかし、そのギャップが本作の特徴でもあり、魅力でもあるのです。ぜひこの機会に読んでみてください。