幸せに「捨てる」を学ぶ5冊! 片づけをして体も心もハッピーになろうよ☆

更新:2021.12.12

朝目を覚ますと、物にあふれた部屋が目に飛び込む。 「物が多いって幸せ」と思っていたのに、なんだろうこのモヤモヤ感は。そうダイエットと一緒で余計な脂肪を減らすように、ものが減るとスッキリするはず。 でもどうやって? 捨てるって忍びないよね。 そう思って、「捨てる」に関する本を読み漁ってみました。その中から、「これは役にたつ」と思った5冊がこちら!

ブックカルテ リンク

タイトルはズバリ「捨てる力」。名棋士は何をなぜ捨てるのか?

将棋は経験を積み重ね、おびただしい事例から相手の一手を見抜き、そして攻める。棋士(きし)はスーパーコンピューターのように頭の中に巨大なデータがどんどん蓄積されているのではないか。

名棋士で2007年に史上最年少、最速、最高勝率で通算1,000勝を達成した羽生善治さんは、「忘れること」が次に進むための境地と述べられています。名人が「忘れること」、「捨てること」を大切にする理由とは?

著者
羽生 善治
出版日
2013-02-05

生涯獲得タイトル数歴代1位の羽生善治さんは、莫大な情報が目の前にあったとすると、そのポイントや言葉を集約し、取捨選択する必要性を説いています。

この言葉だけを見ると、きれいさっぱり忘れればすっきりするんだね、と思うかもしれません。でも「捨てる情報」「捨てるべきじゃない情報」を見極める力こそ、捨てる力なのです。

では、集約したり選ぶ能力を得るためにはどうすればよいのでしょうか。それには、まず経験を積むこと。羽生さんは「日常的に訓練を続けることが覚えること、忘れることの使い分けには不可欠ですし、数をこなしているうちにできるようになることはあると思います。」(34ページ)と本の中で書かれています。

そして、その経験をきちんと反省・検証し自分のものとすることが基本となります。ただ試合をやって勝った、負けたではなく、勝っても自分が思う「美しく勝てたか」と振り返ることが、次につながるのです。

また自分の勝ちパターンと思っていたものも、相手に分析されると時代と共にそれがベストではなくなるかもしれません。そうなったら過去の栄光や実績にしがみつかずに「捨てる」ことが求められます。

また羽生さんは「ルーティーンに陥らないこと。自分で変化させようと思い始めれば、自然とそうなってくるということはあります」(35ページ)とおっしゃっています。

将棋の世界も日々進化しているそうです。ダーウィンの進化論ではありませんが「変化に最も対応できる生き物が生き残る」のかもしれません。

そのためにも、生きるために得るもの、そして捨てる機能を見極め自分のものにした生き物が残るのですね。

将棋の世界からダーウィンが見えた。深い!
 

「片付け祭り」勃発させたい! 米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれたこんまりさんの著書

片付けコンサルタントのこんまりこと近藤麻理恵さんが、タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれました。英語でこんまりさんのテクニックで片付けることをKondoといわれるようになったそう。日本人の名前が英語の動詞になったとはすごい快挙ですね。

そんなこんまりさんは本を4冊出されています。今回は洋服のたたみ方のハウツーはもちろん、きれいな写真とメッセージにあふれている、全ページオールカラーの「毎日がときめく片付けの魔法」をセレクトしました。

こちら世界30カ国以上で翻訳が決定。ちなみに英語版のタイトルは"The Life-Changing Magic of Tidying Up: The Japanese Art of Decluttering and Organizing"です。Kondoという単語を知らないと「日本人なのに知らないの」と驚かれるかもしれません(笑)
 

著者
近藤麻理恵
出版日
2014-01-08

2015年6月1日……英語版のアマゾンで調べたら「Amazon Best Sellers Rank: #1 in Books (See Top 100 in Books)」にこんまりさんの本がありました。1位ですよ、1位。
英語版がTen Speed Pressから出版されたのは昨年2014年10月14日なので半年が経つのに1位の座をキープしているってすごくないですか!

さてこんまりさんの片付けの魔法をおこすための最初のステップは、自分と対話して、一番大切なことを、理想の生活をイメージすることから始まります。

こんまりさんはときめかないモノを手放すことは、「選択する力」、「決断する力」、「行動する力」が付き、自分に自信が持てるようになるといっています。

この本の帯には「本当の人生は、片づけたあとに始まる。」と書かれています。片づけで得られた自信を力に理想の生活を作りだしていこうじゃありませんか。

何時まで職場にいるんねん!? 仕事時間を「捨てる」ワザ

一日の3分の1にあたる8時間は職場にいるとします。通勤時間を含めると10時間近くは仕事のために時間を割いている計算になります。例えば残業を2時間したら、1日の半分は仕事にとられてしまうことになるのです。

「好きな仕事をやっているんだから、どれだけ残業をしたって苦ではない」と20代の頃には思っていました。でもある時、気が付いてしまったのです。私は事業の質を改善したり新企画を打ち出すクリエイティブな仕事ではなく、「作業」に追われていることを!
 

著者
伊庭 正康
出版日
2015-02-09

残業を減らすために必要なのは、気合ではありません。ずばり「テクニック」です。

こちらの『絶対に残業しない人の時短のワザ』には81のテクニックが紹介されています。81もあるのですから、自分ですでにやっているものもあるかもしれません。なので気楽に読んでみてください。

どのテクニックも帯に書いてあるように「ほんのちょっとの工夫」なのですね。劇的な大手術は不要です。

たとえば、企画書を提出したら、相手から「ちょっと考えていたのと違うんだよね」といわれて書き直さねばいけなくなった……こんな事態は避けたいものです。そのために、依頼した相手に途中経過を報告することで、お互いの認識のずれを早い段階で確認できれば、すぐに軌道修正ができます。

さらに、第4章の「タイムロスをなくす」にはおもしろいテクが紹介されています。

・歩幅を10センチ広くする
・動作は早く、吐く息は遅く
・名刺は探さず、検索する

「歩幅を10センチ広くする」を読むと、仕事が早い人は「歩くスピードも速い」という特徴があるそうです。

早くちゃきちゃき歩くと、エクササイズにもなって健康的な体までゲットできる!?

仕事に関係する勉強会に行ったり人脈を広げたら、最後には仕事に還元されて、一段上のステージに登れるでしょう。ランニング、ウォーキングなどエクササイズをすれば、体も心もすっきり。健康もゲットできます。家に早く帰れば、家族との時間も取れるでしょう。

さぁ皆さん、仕事をちゃちゃっと終わらせて、その後の時間を楽しみましょう。
 

避けては通れない親の物の片付け……その時、どうする?

私の両親とも元気ですが、数年前から実家に帰ると「亡くなったら、こうして欲しい」という会話がされるようになりました。親が亡くなるという話は、悲しく、切なくなっちゃうので「そんな話、今はしなくていいじゃん」といいたくなっちゃいます。

でも元気なうちだからこそ、会話ができるのです。

交通事故や脳梗塞などで、突然、亡くなってしまうこともあるかもしれません。その時、話し合っていなかったら、もっと後悔することでしょう。

子どもとしてはきちんと向き合うこと。話をすることが大切ではないでしょうか。

そんな時に、出会った一冊が『親の家をどう片づける』です。

著者
上東 丙唆祥
出版日
2014-05-01

通帳の場所、保険の種類、お墓のこと、お葬式のイメージ。あわてないために、知っておかなければいけないことは実はたくさんあります。ものによってはすぐに解約などの手続きが必要なこともあるでしょう。

ただあまり語られないのが「持ち物」のこと。

亡くなる場合のみならず、施設や病院に入ることになったり、同居することになれば、今お住まいの家を引っ越さなければいけなくなります。

「とりあえず着の身着のままで来て。こっちで用意するから」という子どものやさしさが、親の寿命を短くすることになりかねない!?そんな事例も紹介されています。

ではどうすればいいのか?

その疑問に、生前整理アドバイザーの上東丙唆祥さんがていねいに答えています。

「親孝行にし過ぎなし」結局は日々のコミュニケーションなのですね。

さて、実家に遊びに帰る計画を立てようかな。

そもそも「持たない」が答えかも

フランス人は10着しか服を持たないのか。ごちゃごちゃしたクローゼットの中を見ながら、服を選ぶのに5分以上時間をかけている自分自身にイラついていた時に目に飛び込んできた本。

この本は50万部を突破したそうですが、同じ悩みを抱えている女子がどれだけいるのかと、突っ込みたくなったり、服に埋もれている同類がいたようでほっとしたり。(ここで安心してはいけない)

愚直にやってみました。クローゼットの中の整理を!

今、気分爽快です。

その時に気が付いたこと。それは……。

著者
ジェニファー・L・スコット
出版日
2014-10-23

そもそも「物を持たなければいいじゃん」ということ。

著者のジェニファー・L・スコットさんが、学生時代留学していたパリでホームステーをしたマダム・シックの生活から学んだ「暮らしの質を高める秘訣」を書いた本です。

洋服も質が良く、自分に合うものを厳選すること。

食べ物もスマホやテレビをなんとなく見ながらジャンクフードを食べるのではなく、良質な野菜や肉を、丁寧に調理して、会話を楽しみながらいただくこと。人工甘味料ではなく砂糖、カロリーオフのマーガリンではなくバターを選ぼう!

物を持たないことで、部屋もいつもすっきりした状態にあるようになる。

物がない生活(あるものはすべて自分が好きで納得したものだけ)は、体も心もすっきり、ハッピーになるのでは!?
 

『フランス人は10着しか服を持たない』では買い物や掃除でできるダイエット方法も載っています。家もすっきりするし、ボディーまでスリムになれるかも。

また1日の大半を過ごす職場の机のまわりはもちろん仕事のデトックスができれば、自分磨きや休息にあてられるのではかいでしょうか。

片づけて、すっきりの毎日を送りましょう。

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