『邪神ちゃんドロップキック』は、魔界から召喚された「邪神ちゃん」が主役の物語。一刻も早く魔界に帰りたい彼女は、召喚者を亡き者にすべく必殺のドロップキックをくり出し続けます。なんと2020年春にテレビアニメ第2期の放送も決まりました。 この記事では、人気急上昇中のドタバタコメディー漫画のキャラ、最新10巻までの見所をご紹介!ネタバレを含みますので、ご注意ください。
『邪神ちゃんドロップキック』はWebサイトから誕生したギャグマンガ。2020年春にテレビアニメ第2期の放送が開始される、今ノリにノっている要注目の作品です。
魔界から召喚された邪神ちゃんと、召喚者の花園ゆりねのシュールな日常を描いています。
テレビアニメでは邪神ちゃんの声を鈴木愛奈、花園ゆりねの声を大森日雅が担当。ギャグを交えたキャラの掛け合いが面白いと好評でした。
第2期のテレビアニメにも期待が高まります。
- 著者
- ユキヲ
- 出版日
- 2014-05-12
この記事ではそんな本作の魅力を、主要キャラクターの分析と最新巻の内容からご紹介していきます。ネタバレを含むのでご注意ください。
いわゆる厨二病の少女・花園ゆりねは、古本屋で買った魔導書を使い、本物の悪魔である邪神ちゃんを召喚してしまいます。悪魔の存在を確認したかっただけのゆりねは、邪神ちゃんを魔界に帰そうとしますが、悪魔は召喚者が帰還の呪文を唱えなければ帰れないことが発覚。
ところがその呪文が載っているのは魔導書の下巻で、ゆりねは持っていませんでした。
悪魔が元の世界に帰るもうひとつの方法として、召喚者が死ぬ、というものがあります。邪神ちゃんはゆりねを殺して魔界に帰ろうと、彼女に渾身のドロップキックをくり出していきます。しかし邪神ちゃんの攻撃はことごとくかわされてしまうどころか、ゆりねは巧妙に反撃をしてくるのです。
この日から、殺意に満ち溢れた2人の奇妙な同居生活が始まるのでした。
花園ゆりねは『邪神ちゃんドロップキック』の主人公。ゴスロリファッション・眼帯・黒魔術好きという典型的な厨二病を患っていますが、殺意をむき出しにして向かってくる邪神ちゃんに対してなぜか無類の強さを誇り、他の悪魔たちからも一目置かれる存在です。
邪神ちゃんの暗殺計画をことごとく見破る洞察力と、何かを仕掛けられると邪神ちゃんが血まみれになるまで報復する残酷性を兼ね備えていますが、邪神ちゃん以外には優しいため、他の悪魔や天使たちとは友好的な関係を築いています。
ゆりねの存在そのものが、周囲に迷惑をかけ続ける邪神ちゃんの抑制装置としても役立っているのです。
邪神ちゃんは、本作のもうひとりの主人公。上半身は美少女ですが、下半身が巨大な蛇になっており、誰がどう見ても悪魔という風貌をしています。
自分より弱い者には嫌がらせを欠かさず、自分より強い者には媚びへつらうという、悪魔のなかでもトップクラスにゲスい性格です。
自分を召喚したゆりねを亡き者にして魔界に帰ることを目標にしていますが、ドロップキック以外には特に能が無いため、なかなかうまくいきません。
ただ意外にも料理上手な一面があるなど専業主婦としては有能で、現在は家事・炊事担当としてゆりね宅に居候しています。
メデューサは、邪神ちゃんの幼馴染にして1番の親友。見た目は美少女ですが、目を合わせた人間を問答無用で石化させてしまうため、人間界では紙袋を被って生活しています。
悪魔とは思えないほど心優しい少女であり、邪神ちゃんが悪事を働こうとすると注意して引き止めるほど。その一方で、「邪神ちゃんには私がついていないとダメ」と思い込んでいる節があり、お給料のほとんどを彼女に渡すという都合のいい女になってしまっているのです。
邪神ちゃんはそんなメデューサのことを、「私のATM」と呼んで慕っています。
ぺこらは、悪魔や魔女を掃討するために天界からやってきた天使です。邪神ちゃんやメデューサなど複数の悪魔に囲まれて暮らしていたゆりねを魔女だと勘違いし、襲ってきました。
ところが彼女は、力の源である「天使の輪」を紛失してしまったため、闘うことも天界に帰ることもできず、人間界でホームレスとして生活するハメに。
かつての誇り高い天使の姿はどこへやら、現在は日雇いの肉体労働に精を出したり、目先の食べ物に誘惑されて悪魔たちとの食事会に参加したりして暮らしています。彼女が天使としての力を取り戻すのは、一体いつになるのでしょうか……。
- 著者
- ユキヲ
- 出版日
- 2016-12-09
7巻でもっとも注目してもらいたいのが、ゆりねと邪神ちゃんの関係の変化です。同居しはじめた時は互いに反目し合っていた2人ですが、この頃になるとさすがに情も湧いてきたらしく、会話の節々にも絆のようなものが見て取れます。
第74話「ミノスのマイカー」の冒頭、原因不明の高熱で倒れたゆりねを見た邪神ちゃん。「このまま放置して彼女が死ねば魔界に帰れる」と考え、ウキウキで遊びに行きます。
ここまではゲスでクズのいつも通りの行動ですが、この後邪神ちゃんはなぜかダッシュでゆりねを助けに戻るのです。
ゆりねを殺したくてたまらなかったはずの邪神ちゃんが、いったいどうしてこんな行動に出たのか……その理由は、実際に読んで確認してみてください!
- 著者
- ユキヲ
- 出版日
- 2017-06-09
8巻には、新キャラクターである「ペルちゃん」ことペルセポネ二世が登場します。彼女は銀髪の小さな女の子ですが、冥界を治めるペルセポネとハーデスの娘という魔界の超重要人物です。
初代ペルセポネは邪神ちゃんたちの師匠にあたる悪魔で、ペルちゃんは母親の代わりに邪神ちゃんを鍛え直しにきたのだそう。どうやら邪神ちゃんが人間にこきつかわれているという事実は、魔界に筒抜けだったようです。
そんなわけでペルちゃん指導のもと、「完成版ドロップキック」の修行を開始することになった邪神ちゃん。ところがこの技を習得してゆりねを亡き者にするためには、ある巨大な問題が立ちはだかるのでした……。
- 著者
- ユキヲ
- 出版日
- 2017-12-09
9巻のラストに掲載されている第108話「魔導書の下巻」というエピソードで、衝撃的な事実が発覚します。
そもそも邪神ちゃんが人間界で暮らし続けるハメになったのは、ゆりねが魔導書の下巻を持っておらず、魔界に帰還させる呪文がわからないためでした。しかしこの回で、実はゆりねの本棚に魔導書の下巻があったという事実が発覚するのです。
とうとう魔界に帰れる!と大喜びする邪神ちゃん。しかしメデューサは、ゆりねが下巻を隠していた理由を、「ゆりねさん、邪神ちゃんに帰ってほしくないんだよ」と推測しました。
それを聞き、「ゆ、ゆりねが私を?」と珍しくうろたえる邪神ちゃん。果たして下巻が隠されていた本当の理由とは一体なんだったのでしょうか……。
- 著者
- ユキヲ
- 出版日
- 2018-06-09
ついに魔道書の下巻がゆりねの部屋から見つかった9巻。10巻では、邪神ちゃんとの生活を終わらせたくないんだろー、このこのー!、と本人から言われてもなぜだか無表情なゆりねからスタートします。
その流れで、会話でマウントをとるんじゃない、何だかんだこの生活が気に入っているんだろう、と周囲から指摘され、照れる邪神ちゃん。いい雰囲気ですね。
しかし、もちろんそんなただのいい話で終わるはずがありません。ゆりねが魔道書を隠していたのはちょっと違う事情からでした。まぁ、結局は邪神ちゃんのための優しさではあるのですが。
そんな気になる魔道書の展開が終わった後は、通常運転。歯医者さんが怖いと駄々をこねたり、なぜが新年早々、死について考えるという無粋すぎる行為をしたり、雪合戦でヒロイン?と思えないほどに体を張ったりと、いつものアホなノリが健在です。
しかし、基本1話完結の本作ですが、10巻の最後は11巻に続く、気になるシーンで終わっています。どうやら天界にいる「主」に変化があったようなのです。ぺこらは、自分を襲いにきた、ぴのが任務失敗で「死あるのみ」とフラフラとどこかへ行ってしまったことが気になっています。
これは新展開の始まりでしょうか?11巻が待ちきれません!
アニメ化の決定でますます盛り上がりを見せる『邪神ちゃんドロップキック』。まだ原作を読んでいない方は、この機会にぜひ単行本をチェックしてみてください。シュールなギャグと愛すべきキャラクターたちに、読めば読むほどハマっていくこと間違いなしです!
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