誰かを思うとき、心がぎゅっとなることがあります。それはきっと自分にとって大切な人や関わった人たちとの思い出、相手の気持ちにほんの少しだけでも触れることが出来たからだと私は思います。消えない思い、夢、約束、面影、心はそういったものを密かに仕舞っておける宝箱です。今回お勧めする本には、心に残る言葉が詰まっています。あなたの心にはどんな宝物が詰まっているのでしょう?
3人の小学生が「人は死んだらどうなるのか?」という何気ない会話から、学校や習い事の合間を縫って、一人で暮らすおじいさんを観察し始めます。子どもの好奇心というものは無垢で無知で、驚くほど真面目です。
- 著者
- 湯本 香樹実
- 出版日
- 1994-03-01
この物語は、数学が一本の軸になっています。野球観戦、親子の関係、家政婦の事情などの様々な状況が数学という軸と素晴らしく絡み合っていて、とても読み応えがありました。
- 著者
- 小川 洋子
- 出版日
- 2005-11-26
一体、著者のカフカ氏は何からインスピレーションを得たらこんな設定を思い付くのか気になるところです。物語は、主人公のグレーゴル・ザムザが“ある朝、夢から目を覚ますと虫になっていたことに気づく”というところから始まります。その後、姿形だけに留まらず食癖、行動までもが虫と化し、幸い思考する頭脳は保っているものの、言葉を発することが出来ないため説明も出来ず、一緒に住んでいる家族からも少しずつ見放され、そのうちリンゴを投げつけられたりします……。それでも彼は、家族に迷惑をかけないようにひっそりと過ごすのです(なんとも健気!)。
- 著者
- フランツ・カフカ
- 出版日
- 1952-07-28
本と音楽
バンドマンやソロ・アーティスト、民族楽器奏者や音楽雑誌編集者など音楽に関連するひとびとが、本好きのコンシェルジュとして、おすすめの本を紹介します。小説に漫画、写真集にビジネス書、自然科学書やスピリチュアル本も。幅広い本と出会えます。インタビューも。