
手紙

作者 | 東野 圭吾 |
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出版社 | 文藝春秋 |
出版日 | 情報なし |
ある日突然、犯罪者の弟というレッテルを貼られてしまった主人公の、その後の人生を描いた作品です。
この本を読んだ後、何とも言えない気持ちになりました。暗いトンネルの中をずっと進んでいる感じ。ハッピーエンドともバッドエンドとも言えない、主人公の日常を描いた作品。ただそれだけなのに、なぜこんなにも不思議な気持ちになるのか、私には分かりません。
矛盾だったり、レッテルを貼られながら生きていくということ。差別。綺麗事だけでは通らない世の中。私たちの世界にもあるはずなのに、それをあらためて本の世界で覗くって不思議な感覚ですね。
皆さんもぜひ。
ひまわりと子犬の7日間

作者 | 平松 恵美子 |
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出版社 | 集英社 |
出版日 | 2013年01月18日 |
この作品は、私の出身地の宮崎県が舞台となった作品です。保健所に収容された犬や猫の収容期限は7日間。期限を過ぎると殺処分。母犬と子犬を助けようと奮闘する主人公や、その家族や周りの方、そして人と犬の奇跡を描いた実話です。
実話をもとにした映画『ひまわりと子犬の7日間』の文庫本なのですが、映画が公開されてすぐに、映画館に観に行きました。
私も過去に2匹犬を飼っていたのですが、2匹とも保健所や、保健所から引き取った保護団体から引き取った犬でした。引き取るときに、期限が過ぎてしまった動物達がどうなるのかという映像を観たんです。その現実を知ったときに、同じ命を持つ者として、少しでも力になりたいと、ペットショップではなく、保健所から引き取るをいう選択をしたんです。
ここには書ききれない程の想いがたくさんありますが、ぜひこの本を読んで頂き、現状を知って頂けたらと思います。
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