山の日はなぜ祝日になったの?理由や名前の由来をわかりやすく解説!

更新:2021.12.12

2016年に施行された新しい祝日である「山の日」。まだあまり耳に馴染んでいない方も多いのではないでしょうか。この記事では、そもそもいつなのか、名前の由来はなんなのか、どんなことをする日かなど基本情報をわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本もご紹介するので、ぜひ読んでみてください。

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山の日とは

2014年に制定され、2016年に施行された「山の日」。「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを趣旨としていて、日にちは毎年8月11日です。

祝日が新設されたのは、1996年の「海の日」以来20年ぶり。これにより日本の祝日は年間15日から16日になり、祝日がないのは6月のみとなりました。

山の日はなぜ8月11日なの?理由を解説

「山の日制定議員連盟」という山岳団体や地方自治体、環境省や官公庁などの省庁のメンバーから成る団体が「山の日を国民の祝日にしよう」という目標を掲げたことをきっかけに、制定に向けての活動が始まりました。

2013年に開かれた山の日制定議員連盟総会では、当初6月の第1日曜日にする案が出ていたそう。この日は各地で山開きがおこなわれるので、適しているのではという意見が多かったのです。

しかしその後、「お盆で故郷に帰って地元の山を見つめ直すよい機会になること」、「子どもの夏休み期間中に休日を増やすのがよいこと」などから、8月12日にする意向がまとめられました。

ところがここで問題が浮上。8月12日は1985年に日本航空123便の墜落事故が起こった日だったのです。後部圧力隔壁の破損などにより群馬県の高天原山の尾根に墜落し、乗員乗客合わせて520名が死亡した事故で、この日を祝日とするのは相応しくないとされます。

そして最終的に8月11日と決まりました。

山の日の名前の由来

7月の第3月曜日に制定されている「海の日」と対になっている「山の日」。海の日は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」という趣旨で、海の恩恵に感謝する日があるのなら山の恩恵に感謝する日があってしかるべきという考え方から、「山の日」と名付けられました。

2016年に施行される前までは、群馬県や静岡県が「ぐんま山の日」「富士山の日」など、条例にもとづいた山の日を制定していました。これら自治体の要望も、新たな祝日が生まれる理由のひとつだったそうです。

山の日は何をする日?

「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」という祝日なので、山登りや山歩きを満喫しましょう。実際に山に行くことが難しい方は、自然に触れ合う日にするのもよいのではないでしょうか。

またこの日は山の写真を集めたフォトコンテストや、カヌーや魚釣りを楽しめるフェスタなど、山や自然にちなんだイベントが各地で開催されています。

それぞれの方法で山や自然を楽しんでみてください。

山の日の振替休日、2019年は?

日本の法律が定義する「振替休日」とは「祝日が日曜日と重なった場合、月曜日以降を休日にして休日が減らないようにする制度」です。

2019年の山の日は、8月11日の日曜日なので、翌8月12日の月曜日が振替休日になります。多くの方は8月13日から16日までお盆休みになるので、前後の土日も加えると実に9連休となるのです。

楽しく読める山歩きの入門書

作者の四角友里は、「自然と自分らしいスタイルで繋がりたい」というメッセージを掲げ、アウトドアウェアのプロデュースやトークイベントをおこなう登山ブームの立役者のひとりです。2014年には世界的なアウトドアコンテストである「APEX Awards」を受賞しました。

本書は、そんな彼女が自身の長年の経験を活かして培った山歩きのノウハウを、初心者にも分かりやすく綴った一冊です。

著者
四角 友里
出版日
2013-07-12

本書には、2つの要素があります。ひとつは山歩きを安全におこなうためのノウハウをまとめた解説書的要素。そしてもうひとつは、山歩きとともにファッションも楽しもうとする作者の思いを記した、読み物的要素です。

初めて山歩きに挑戦する人は、山の基本が載っているので携帯したいくらい重宝するでしょうし、山歩きに興味を持ちはじめた人にとっては見ているだけでも魅力を堪能できる内容になっています。

また女性が山歩きをする際のトイレの問題や、荷物の詰め方など、実用的な知識が多く掲載されているのもポイント。情報量が多く、読みごたえたっぷりです。

山歩き初心者の方にはぜひ手にとっていただきたい一冊になっています。

山の日にマネしたくなる山飯漫画

本書は、主人公である27歳のOL・日々野鮎美が、ひとりで登山をしながら「山飯」を作り、美味しくいただく様子を描いた新感覚の漫画です。

手に取ったら最後、「山飯」が食べたくなってしまいますよ。

著者
信濃川 日出雄
出版日

本書の見どころはなんといっても、山飯を食べる鮎美の美味しそうな表情です。緑に囲まれ、キレイな空気を吸いながら、簡単に作れるけど最高に美味しい山飯を食べる彼女。

山に登るのもひとり、食事をするのもひとりですが、「寂しい」という感情は描かれていません。その幸せそうな表情に、読者もおもわずほっこりしてしまうはずです。

また山の様子が細かく描き込まれているのも特徴。登山の基礎知識はもちろん、鮎美がどんなことを考えながら山登りをしているのかもわかるので、まるで疑似体験をしているように感じられるのも魅力です。優しいタッチのイラストもあいまって、ほのぼのとした雰囲気を満喫できるでしょう。

山の日に登山に行けない人は、ぜひ本書を読んでみてください。

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