5分でわかるべテルギウス!超新星爆発で消滅⁉地球への影響などを解説!

更新:2021.11.13

宇宙に存在する恒星のなかで、もっとも有名なもののひとつである「ベテルギウス」。実は近年、天文学者やファンのあいだで注目度が高まっているのですが、一体なぜなのでしょうか。この記事では、特徴など基本的な情報を踏まえつつ、注目されている理由である「超新星爆発」についても解説していきます。あわせて宇宙の不思議に関する書籍も紹介するので、最後までチェックしてみてください。

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ベテルギウスとは。大きさなど特徴を紹介

 

ベテルギウスはオリオン座を構成している恒星のひとつで、シリウス、プロキオンとともに冬の夜空の代名詞である「冬の大三角形」の頂点となっている1等星です。

恒星とは、その星自らが発光しているガス体の天体のこと。太陽もそれにあたりますが、ベテルギウスはケタが違います。

半径は約8億2000万kmと太陽のおよそ1000倍、質量は1.531×10^31kg(1.531の10の31乗倍)とおよそ20倍あり、超巨大。仮に太陽の場所にベテルギウスを設置してみると、地球はおろか木星近辺まで飲み込んでしまう大きさなのです。

規格外の恒星であることがわかるでしょう。ただ重力は地球の半分ほどしかありません。

 

ベテルギウスの名前の意味

 

太陽よりもはるかに大きいサイズを誇るベテルギウス。その名前の由来はどこから来たのでしょうか。

英語で綴ると「Betelgeuse」で、これ自体はフランス語の綴りから来ていますが、語源はアラビア語だそう。

「巨人の腋の下」という意味、もしくは伝承に登場するジャウザーという女性の手という意味の「イブト・アル・ジャウザー」からきていることが有力です。そこからドイツやフランス、その他の国へ伝わったと考えられています。

 

ベテルギウスと地球の距離は?

 

ベテルギウスと地球との距離は、約642光年です。つまり、光の速度で移動したとしても642年かかるということ。

kmに換算すると約6.1×10^11(6.1の10の11乗倍)km=6100億kmとなり、2019年現在の人類の技術では到達することができません。

ちなみに太陽から地球までの距離は約1億5000万kmで、ベテルギウスから地球までの距離の4000分の1ほどしかなく、とてつもなく遠いものであることがわかるでしょう。

 

ベテルギウスが爆発して消滅⁉いつ起こるのか

 

天文学者やファンの間で注目されているベテルギウス。なぜかというと、近い将来に宇宙で稀に見る大爆発「超新星爆発」を起こし、消滅する可能性が高まっているからです。

そもそもベテルギウスもそのひとつである恒星は、中心部で核融合反応が起こっており、膨大な光エネルギーと熱エネルギーを放出しています。これらのエネルギーは恒星の内側にかかる重力と釣り合っていて、核融合反応によるエネルギーと恒星にかかる重力の絶妙な均衡によりその形を保っているのです。

しかし恒星には寿命があり、水素が無くなるなどの原因でやがて核融合反応ができなくなり、エネルギーと重力の均衡が崩れ、恒星としての形が保てなくなり大爆発を起こします。これを「超新星爆発」と呼びます。

2009年にNASAが調査した結果、「超新星爆発」の前兆である収縮がベテルギウスで起こっていることがわかりました。しかし爆発する時期がいつ頃になるのかということに関しては、数ヶ月から数年以内という意見もあるなか、数千年、数万年先になるという意見もあり、はっきりとしません。

もし爆発したとすると、夜は月よりも輝き、昼間でも確認できるほどの明るさになるといわれています。壮大な天文ショーになることは間違いありません。

 

ベテルギウスが超新星爆発した際の地球への影響は?

 

超新星爆発が起こると、衝撃波が発生し、恒星が蓄えていた元素が宇宙に撒き散らされます。この衝撃波は数十光年先にまで広がると考えられています。

これと同時に、強力な放射線である「ガンマ線」を多量に放出するといわれています。これは「ガンマ線バースト」と呼ばれる現象で、宇宙の災害のなかでももっとも危険なもののひとつです。

4億5000万年前に地球で起こった大絶滅の原因も「ガンマ線バースト」だと考えられていて、もしこの現象がベテルギウスで発生したとなると、地球はひとたまりもありません。

ただ研究の結果、地球のある太陽系に直撃する可能性は低いと考えられています。

 

超新星爆発を掘り下げた一冊

著者
田中 雅臣
出版日
2015-07-23

ベテルギウスが終焉を迎える原因とされる「超新星爆発」を掘り下げた一冊。この現象の歴史や、発生原因、爆発しなかった際に起こる「白色矮星化(はくしょくわいせいか)」と呼ばれる現象などについて詳しく書かれています。

著者の田中雅臣は、超新星爆発が専門の天文学者。ベテルギウスについてもコラムが収録されていて、いつ爆発するのか、そしてその後どうなるのか、考察しています。
 

ベテルギウスから宇宙に興味を持ったあなたに!基礎から教えてくれる天文学の入門書

著者
松原 隆彦
出版日
2016-02-16

ベテルギウスをはじめ、宇宙そのものに興味がある人におすすめの一冊。宇宙を楽しむ基本情報が集約されていて、専門の天文用語は多々出てきますが、わかりやすく解説してくれているので、初心者の方も安心して手に取っていただけるでしょう。

たとえば宇宙のはじまりである「ビッグバン」や、「ダークマター」「ニュートリノ」などの大発見、宇宙の終焉に関する仮説など、テーマは興味深いものばかり。もちろんベテルギウスについても、超新星爆発を絡めながら解説してくれています。ぜひ読んでみてください。

近年注目されているベテルギウスですが、その理由は超新星爆発の前兆が見られ、終焉に向けて動きだしているからでした。爆発の時期は数ヶ月後かもしれないし、数百年後かもしれません。今回ご紹介した作品をぜひお手に取っていただき、宇宙に関する興味を抱くきっかけにしていただければと思います。

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