ペットにしたいオポッサム!子育ての仕方や死んだふり、飼育方法などを解説!

更新:2021.11.14

「死んだふり」をすることで有名なオポッサム。その見た目の可愛らしさから、近年ではペットとしても人気があります。今回はそんな彼らの生態の特徴や子育ての仕方、飼育方法などをわかりやすく解説していきます。あわせて有袋類について詳しくなれるおすすめの関連本も紹介していくので、最後までチェックしてみてください。

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オポッサムの生態の特徴。大きさや生息地、寿命など

 

有袋類オポッサム目オポッサム科の動物で、70以上もの種類がいます。ネズミに似た外見をしていることから「フクロネズミ」と呼ばれることもありますが、カンガルーやコアラと同じく、お腹に育児嚢(いくじのう)をもっています。

体長は35~55cmほど。ネズミのようなサイズのものから猫ほどのものまで、種類によってさまざまです。

生息地は北アメリカや中央アメリカ、南アメリカの森林地帯。雑食性で、鳥やカエル、魚、昆虫、甲殻類など何でも食べるのが特徴です。

木登りが得意で、基本的には樹上で生活していますが、「ミズオポッサム」という有袋類のなかで唯一水中に適応した種類もいます。

寿命は野生下で2~3年、飼育下では4~7年といわれています。1度の出産で10匹以上の子を産むことができ、妊娠期間は12~14日間とかなり短め。生まれた子どもたちは、母親の袋の中で成長します。

オポッサムの赤ちゃんは超未熟児で生まれる!その子育てとは

 

先述したように、オポッサムの妊娠期間はとても短いです。そのため赤ちゃんは超未熟児の状態で生まれてきます。大きさはなんとミツバチほど。自力で育児嚢にたどりつくことができず、命を落とす個体もいます。

無事に育児嚢に入ることができた子どもたちは、袋の中にある乳首から乳を吸って成長。やがて育児嚢に収まらないほど大きくなると、母親の背中にしがみついて行動を共にします。赤ちゃんオポッサムが10匹ほど母親の背中に乗っかっている姿はとても可愛らしく、思わずほっこりしてしまうでしょう。

ちなみに離乳するまでは100日前後で、乳離れが早いため、母親は年に2~3回の出産が可能です。

また彼らはオスとメスを産み分けることができるといわれています。栄養状態がいい環境下では、丈夫な(たくさん子孫を残せる)個体が育つ可能性が高いので、優先的にオスを生むそう。こうして強い遺伝子を残しながら生き残り、アメリカ大陸の大部分に分布していったのでしょう。

オポッサムの性格は?死んだふりの天才

 

彼らの有名な生態のひとつに「死んだふり」があります。

オポッサムは敵に遭遇すると、口を開けて舌を出し、死臭のする唾液まで出して、一切動かなくなるのです。多少小突かれたり、しっぽを噛まれたりしても、微動だにしない徹底ぶり。やがて敵が諦めて遠ざかたところを見計らい、逃げていきます。

また身体の筋肉を硬直させる効果もあり、攻撃を受けた場合のダメージを減らせるそう。

この「死んだふり」という生き残るための術を身に着けたことも、生息地を広げた一因だと考えられています。

ペットにしたいオポッサム!値段や飼育方法を紹介

 

日本で飼育されている種類は、「ピグミーオポッサム」というものが主流。体長は20cmほどで、体重は100g前後と、手のひらに乗せることができるほど小型の種です。

取り扱っているペットショップが少なく、値段にはややバラつきがありますが、おおむね3~5万円というのが相場のようです。

飼育をする際にもっとも注意したいのは、温度調節でしょう。もともとの生息地が熱帯雨林のため、暑さには強いですが、寒さには弱い傾向があります。適温は25~30度なので、室温を常にこの範囲にキープする必要があります。

食事は1日2回を心がけましょう。ハムスターフードやリス用の餌、そのほかコオロギやミールワームなども食べます。細かく砕いて与えると食べやすくていいでしょう。ハムスター用の給水器は上手に使うことができないため、水は小皿に注いであげることをおすすめします。

複数で飼育をする場合は、縄張り争いをしてしまうのでそれぞれの個体に巣となるゲージを用意しましょう。

美しいイラストが目を引く有袋類の絵本!

著者
キャスリン・シル
出版日
2011-06-01

 

全8巻からなる「自然スケッチ絵本館」シリーズのひとつです。著者はアメリカのノースカロライナに住んでいる元小学校教師。

小さな子どもでもわかるように、文章が短くてシンプルなのが特徴です。ストーリーのある物語が描かれているわけではないので、「絵本」というよりはイラストで彩られた「図鑑」という感覚で読むといいかもしれません。

内容は、1ページにひとつの種を紹介していくもの。「有袋類」を代表するカンガルーやワラビー、コアラなどと並んで、オポッサムについてもしっかりと解説されています。

母親がお腹に袋をもっている動物がこんないいるのかと、読後は有袋類について詳しくなっていること間違いなしの一冊です。

オポッサム以外にも興味を持ったらこれ!学ぶ力がつくビジュアル図鑑!

著者
出版日
2014-06-18

 

小学館が出版している「NEO図鑑」シリーズの動物版。日本に生息する哺乳類はすべて網羅し、世界の動物もあわせて載っているのは約730種です。

動物の標本画を手掛けているのは、動物画の第一人者である田中豊美。精巧なイラストで体の隅々まで観察できるほか、写真も1000点以上掲載してありボリュームたっぷりです。

野生動物だけでなく、ペットや家畜も130種類を収録。身近な動物に対する理解も深めることができるでしょう。

DVDにはレベル別にクイズがついていて、子どもが釘付けになること間違いなし。図鑑とあわせてお楽しみください。

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