5分でわかるハクビシン!生態と性格、屋根裏にすみついた時の対策などを解説

更新:2018.6.11

愛嬌のある顔立ちと、頭から鼻にかけてすーっと白い線が入っているのが特徴のハクビシン。近年は東京など都市部でも目撃されるようになりました。この記事では、そんな彼らの生態や性格、歴史、被害にあった時の対策などを解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

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ハクビシンの生態

 

食肉目ジャコウネコ科ハクビシン属に分類される哺乳類。日本に生息するジャコウネコ科はハクビシンのみです。国内の主な生息地は、東日本や四国ですが、北海道でも目撃例がありました。

世界に目を広げてみると、中国大陸南部を中心に、マレーシアやインドネシア、インド、ネパール、台湾など、南アジアから東アジアにかけて広く分布しています。主に標高の低い地域に生息していますが、インドネシアのスマトラ島やインド北東部、ネパールなどでは標高2400~2700mの高地でも目撃されています。

体長は50~75cm、尾長は40~60cm、体重は3.5~6kgほど。大きさやスラっとした体のラインなどはタヌキに似ています。明褐色や暗褐色の柔らかく長い毛で覆われていて、額から鼻に白い線が通っていることからハクビシンと名付けられました。

木登りが得意であることも特徴のひとつ。また夜行性のため、昼間は樹洞や他の動物が使い古した巣穴などを棲み処にして休んでいます。

食性は雑食で、イチジク類、柿、梨、バナナなどの果実類を主として食べるほか、小動物や昆虫を口にすることも。母子を中心とした家族単位の群れで生活していて、複数の家族が合わさって10~20頭ほどで暮らす姿も確認されています。

寿命は野生下で10年ほど、飼育下で15~20年ほどといわれていますが、25年生きたという例も報告されており、環境次第では長生きする動物です。

ハクビシンの性格は?

 

基本的には臆病で大人しい性格をしています。人間を噛もうとしたり襲ったりする行動を取ることはほとんどなく、まずは逃げようとします。

ただ野生動物であることに変わりはなく、身の危険を感じた際には攻撃をしてくる可能性はあるので、見かけてもむやみにちょっかいを出すことはやめましょう。爪や歯は鋭く、また野生動物特有の感染症などをもっている可能性もあるので、注意してください。

ハクビシンの歴史。なぜ東京にもいるのか

 

日本の在来種なのか、海外から持ち込まれて野生化した外来種なのか、いまだにはっきりしていません。環境省は、移入時期がはっきりしないという理由から、「特定外来生物」には指定していないのです。

1833年、江戸時代後期に描かれた「唐蘭船持渡鳥獣之図」には、オランダ船が長崎に持ち込んだ動物のなかにハクビシンがいたという記載がありました。

外来種だと主張する人のなかには、日本にジャコウネコ科の動物が他にいないことや、国内で化石が発掘されていないことも理由にあげています。

一方で、昔話の「分福茶釜」のなかで「綱渡りをするタヌキ」の描写がありますが、タヌキは足の指の構造上このような行動をすることは不可能なので、実はハクビシンのことではないかとする考えもあるのです。

在来種であると主張する人は、国内に生息しているハクビシンの顔にある斑紋が、他国のものと異なることを挙げています。

東京都内では、1980年に八王子市で初めてその姿が確認されました。2018年現在は、都内だけでも推定2000頭以上が生息しているそう。彼らは雑食性なので、各家庭のゴミなど食料が豊富な東京に移ってきていると考えられています。

屋根裏に住み着く?ハクビシンへの対策は

 

都内でもその姿を見ることができるハクビシンですが、鳥獣保護法により無許可の捕獲・殺傷は禁じられています。何らかの害がある場合には「有害駆除」が認められますが、これも都道府県の許可が必要。ちなみに「害」とは、人間への直接被害や経済的被害などに限定されているので、たとえば彼らが道路を歩いていた、電線を歩いていた、だけでは駆除することはできません。

人間への直接被害や経済的被害のひとつとして、「家屋への浸入」が挙げられます。民家内に入り込んだ彼らが、天井裏や屋根裏を棲み処にすることがあるのです。「溜め糞」というひとつの場所に糞をする習性をもっているので、もし排泄の痕跡を見つけたら忌避剤を散布するなどの対策をし、役所に連絡をしてください。

また彼らは果物を好み、木登りも得意なため、果樹園などでは農業被害が発生します。退治するよりも侵入防止策を考えるのが有効。塀などの穴や隙間を埋めたり、有刺鉄線を設けたりしましょう。

共生するにはまず特徴を知ることから

東京タヌキ探検隊!ガイドブック 都会でタヌキに出会ったら (カドカワ・ミニッツブック)

2014年04月24日
宮本 拓海
ブックウォーカー

 

「タヌキの謎を解明する」ことを目的に、全国の目撃情報を収集し、彼らが適切な環境で生息できるよう活動している「東京タヌキ探検隊」。本書は、そんな彼らの活動を一冊にまとめたものです。

コンクリートジャングルといわれる東京にも、実は1000頭以上のタヌキ、2000頭以上のハクビシンが生息しているそう。彼らの特徴や生態を知ることは、彼らと共生することにも繋がるのではないでしょうか。

ハクビシンの愉快な生態と賢い防ぎ方

著者
古谷 益朗
出版日
2009-04-01

 

夜行性で木登り上手、民家に棲み処を作る、移動には川や用水路を用いるなど、その生態に共通点が多いハクビシンとアライグマ。どちらもとても可愛い反面、人間に害をもたらすちょっと困った動物でもあります。

本書は、罪はないけれど少し厄介な彼らからの被害を、賢く防ぐ方法を紹介。そのためにも両者の生態を知るべきだとして、わかりやすい解説がついています。

被害に手を焼いている方はもちろん、生態自体に興味がある方にもぜひ読んでいただきたい一冊です。

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