5分でわかるセイウチの生態!あの牙は何に使う?人を襲うのか性格なども紹介

更新:2021.5.9

大きな体と立派な牙が特徴のセイウチ。あの牙には便利な使い道があったのです。この記事では、彼らの生態や性格、見た目が似ているトドとの違いなどをわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

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セイウチの生態を紹介!大きさや生息地、食べ物など

食肉目セイウチ科に分類される鰭脚類で、大きくて長い牙が特徴です。オスの体長は270~320cm、体重は800~1700kgで、メスはこの半分ほどです。

数百匹で大きな群れをつくり、北極海に生息しています。推定生息数は北大西洋で約3万頭、北太平洋で約26万頭です。

体の表面はゴツゴツとした分厚い皮膚と脂肪に覆われていて、天敵から身を守るのに役立っています。

皮膚の表面近くにある血管の太さを調整することができ、冷たい海に入る時は縮めて熱が逃げるのを防ぎ、日光浴をする時は広げて熱を集めます。そのため通常の皮膚は灰褐色をしていますが、日光浴の後は日に焼けたように赤っぽく変化するのです。

また口の周りに400本以上ある短いヒゲは、非常に敏感です。視力があまりよくないため、重要な感覚器官の役割をしており、入り組んでいる岩礁域を泳いだり、暗い海底で餌を探すときに使っています。

主食は二枚貝で、見つけると勢いよく水を噴射して貝から砂を出し、中身を吸いだして食べます。そのほか、魚類、タコなどの軟体動物、エビやカニなどの甲殻類も食べるそうです。寿命は30~40年といわれています。

 

セイウチの牙は何に使う?

「牙」といいますが、上あごの犬歯が巨大化したものです。成長したメスにも見られますが、オスの方が長くまっすぐ伸び、100cmにもなります。

ホッキョクグマに対抗するときや、メスをめぐったオス同士の争いなど、主に武器として使います。ホッキョクグマにとってはこの牙が刺さると致命傷になるため、むやみに闘いを挑んでくることはないようです。またオス同士の争いで勝利したものは、大きなハーレムをつくることができます。

牙はほかにも、氷山や岩を登る際にピッケルのように使用したり、海底に突き刺してゆっくり前進するのにも役立っています。

このことから、属名にはギリシャ語で「歯歩行」という意味がある「Odobenus」と付けられました。

セイウチの牙は「海象牙」とも呼ばれ、象牙に次いで大きく、また硬くて丈夫なことから細工品などに用いられてきました。人間が牙を狙って乱獲したため、北大西洋の生息数は大幅に減少してしまっています。

 

セイウチとトドの違いは

同じく大きな体をもつ鰭脚類に、トドがいます。アシカ科のなかでもっとも大きな種類で、オスは全長320cm、体重1000kgで、寿命は20~30年ほどです。最大の違いは牙が無いことでしょう。

ヒゲに関しても、セイウチはびっしりと生えていますが、トドは20~30本ほどです。

ちなみに「セイウチ」という名前は、ロシア語でトドを意味する「Sivuch」が語源です。見た目の違いはありますが、やはりその体の大きさは、他にはない共通点だといえるでしょう。

実はセイウチは、アシカとアザラシの中間的動物といわれています。陸上ではアシカのように前ヒレを使って体を浮かせて移動し、水中ではアザラシのように足ヒレをあおるようにして泳ぐのです。

化石からはセイウチとアシカの祖先が同じだということがわかっています。

 

セイウチは人を襲う?その性格は

大きな牙と体をもち、目はぎょろりとしていて、鳴き声も低く迫力があるセイウチ。こうした見た目から凶暴なのではと思うかもしれませんが、実はふざけるのが大好きで、人にもよくなつく賢い生き物です。

水族館ではトレーナーのボイスサインを10種類以上覚えることができ、腹筋運動や投げキスのジェスチャーを披露します。このようなショーをかなりの至近距離で観覧できるのも、彼らがおとなしい性格だからでしょう。

また教えられた行動のほかにも、口に水を含んで観客にかけたり、プールのガラスを牙でこすって音をたてたりと、人間をからかっているような姿も観察されています。

一見怖そうな見た目ですが、どうやら人間と遊ぶのが好きなようです。

 

たのしく学べる学習図鑑

著者
出版日
2014-06-18

見やすいイラストや写真とわかりやすい解説で、動物の生態を学ぶことができる図鑑です。

セイウチの体の特徴が、しっかりと説明されています。似た仲間であるアシカやトドについても同時に詳しく学ぶことができるので、比較もしやすいでしょう。

表紙を開くと世界地図があり、各動物の分布がすぐに調べられるのも嬉しいポイントです。この1冊があれば、さまざまな動物に対応できる、おすすめの図鑑です。
 

セイウチにほっこり癒される絵本

著者
佐々木 マキ
出版日

突然現れた大きなセイウチに、ちっとも驚かない女の子。それどころか、すっかり気に入ってしまいました。

お父さんに「海に帰して来い」「デパートへ持っていけ」などと言われても、女の子はセイウチを連れて海で遊んだり、デパートで映画を見たり……そして必ず一緒にお家へ帰ってきてしまうのです。

ふたりの関係にほっこり癒される絵本です。最後はどんな展開になるのか、ぜひ読んでみてください。
 

大きな体からは想像もつかないほど、かわいらしい性格をしているセイウチ。紹介した作品は彼らの更なる魅力を知ることができます。ぜひ手に取ってみてください。

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