5分でわかるアンモナイト!生態や進化、絶滅した理由などをわかりやすく解説

更新:2018.6.22 作成:2018.6.22

巻貝のような形をした「アンモナイト」。化石を見たことのある人も多いのではないでしょうか?恐竜が存在する遥か昔から地球上に生きていた生物として有名です。この記事では、彼らの生態や進化の歴史、絶滅した理由、アンモナイトやイカとの関係などをわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本もご紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena

アンモナイトの生態は?時代や生息地など

 

軟体動物門頭足綱アンモナイト亜綱に属するアンモナイト。約6550万年前の白亜紀末に絶滅したと考えられています。約4億2000万年前のシルル紀末から生存していたとされており、3億5000万年以上もの長い間繁栄していたことがわかっています。

生息地は非常に広く、世界中の海に分布していました。

特徴は、平らな巻貝のようならせん状の殻を持っていること。殻の内部は複数の部屋に分かれており、軟体部分は1番外側の部屋に入っていたとされています。

大きさは時代によって異なり、多くは数センチ~数十センチでしたが、最大種であるパラプゾシア・セッペンラデンシスは殻の直径が2メートルを超えていて、軟体部を含めると4~5メートルにもなる巨大な個体も存在しました。

食性は肉食で、比較的動きの遅いエビやカニなどの甲殻類やクラゲなどを食べていたと考えられています。また個体数が非常に多かったことから、大型捕食動物の獲物にもなっていたようです。

長い間繁栄したものの、生態系の頂点にいたわけではなく、常に中間あたりに位置して生命をつないできました。

アンモナイトの進化について。イカ、オウムガイとの関係は

 

アンモナイトは、オウムガイ類から分岐したと考えられています。

オウムガイは約5億年前のカンブリア紀に姿を現し、その後いくつかの種に枝分かれ。そのうちのひとつ「オルソセラス目」がアンモナイトや、現在のイカやタコの祖先となりました。

シルル紀頃になると、「アンモナイト類ゴニアタイト目」が誕生。しかしデボン紀、石炭紀、二畳紀を経て絶滅してしまいます。

三畳紀になると、「アンモナイト類セラタイト目」が繁栄を続けました。地上で恐竜たちの大繁栄がはじまるジュラ紀にはさらに進化を遂げ、「アンモナイト類アンモナイト目」となって白亜紀末期まで生存し続けるのです。

当初は姿が似ていることから、もっとも近い種はオウムガイだと考えられていましたが、実はイカやタコとの関係の方が近いとわかっています。

アンモナイトが絶滅した理由

 

6550万年前、白亜紀末期に起きた小惑星の衝突によって絶滅したと考えられています。「K-Pg境界」と呼ばれるこの時期に地球の自然環境は大きく変わり、恐竜を含めた多くの生物が大量に絶滅に追い込まれました。

具体的には、小惑星が衝突したことにより大量のすすが地下から放出され、成層圏を数年間浮遊した結果、太陽光が地上に到達しづらくなったそう。地上の温度が下がり、降水量が砂漠並みに減ったことで植物が枯れ、食物連鎖のピラミッドが崩壊しました。

その影響はもちろん海中の生態系にもおよびます。地上と同様に海水の温度が低下し、その結果アンモナイトも絶滅に追い込まれてしまったというのが定説です。

アンモナイトの化石が果たす役割

 

アンモナイトは世界中の海に生息しており、また繁栄した時代も約3億5000万年以上と長期間で、さらに種は1万以上といわれるほど繁殖に成功した生物です。そのため世界各地で化石が出土しています。

殻の形状が年代によって異なっていること、その違いが規則的であることから、化石を調べることで地質の年代を割り出すことが可能です。

このように地質の年代を確定するための基準になる化石を「示準化石」といい、アンモナイトのほかに三葉虫や三角貝などが挙げられます。どの種も保存性の高い殻などを持っており、個体数が多いのが特徴です。これらの「示準化石」は地質学や古生物学の研究を進めるうえでとても重要な役割を果たしています。

日本の北海道中央部も、アンモナイトの一大産地として世界的に有名です。保存状態が非常によいことから、古生物学者や愛好家が集まっています。

豊富な図版とわかりやすい解説

 

国立科学博物館が編集を務めた本書は、日本初のアンモナイトの本格的な解説書となっています。著者は、北海道の三笠市立博物館の職員を経て、国立科学博物館の研究員である重田康成。

彼の専門はアンモナイトやオウムガイの研究で、世界中の地層をめぐって発掘調査をしています。

著者
重田 康成
出版日
2001-12-01

 

「アンモナイト学」と題しているように、学術的な記述がしっかりとしてある本格的な一冊です。ただ堅苦しさはなく、古代生物に詳しくない人が見てもわかるように、その語源や進化、殻の構造など基本的なことから解説してくれています。

また写真は種類が豊富で、細部まで見やすく、特徴がよくわかるようになっています。さらに化石の採取方法なども載っているので、アマチュア研究家やコレクターも重宝する内容でしょう。

アンモナイトとオウムガイの違いを知るならこの一冊!

 

油絵のような力強い表紙が目を引く本書。5歳児から読める物語調の絵本です。

著者の三輪一雄は、かたつむりやさなぎ、かえるなどの小さな生き物や浜の生き物に関する絵本を数多く発表している人気の作家です。

著者
三輪 一雄
出版日
2006-11-01

 

「大昔の海に生きていたアンモナイトって知ってる?」という問いかけから始まる本書。実にわかりやすくオウムガイとの関係を教えてくれています。

また、アンモナイトが絶滅した一方でオウムガイが現代でも生きている理由を通して、進化すること、強さのみでは生き残れないこと、人間の歴史の短さや時間に逆行して生きようとしている傲慢さなどさまざまなことを考えさせてくれる一冊です。

子供が興味津々で読んでいる傍らで、実は大人の方が思わず納得してしまうことの方が多いかもしれません。絵と情報のバランスがとれた、絵本と図鑑のよいところを合わせた作品です。