5分でわかるプテラノドン!飛べない恐竜⁉特徴や化石発見の歴史を解説!

更新:2018.6.28

空飛ぶ恐竜の代表格ともいえる「プテラノドン」。しかし厳密にいうと彼らは恐竜でもなければ、鳥のように飛ぶこともできなかったといいます。一体どういうことなのでしょうか。この記事では、そんな彼らの生態や体の特徴、食性、化石発見の歴史などをわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本もご紹介するので、最後まで読んでみてください。

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プテラノドンの体の特徴。体重がめちゃめちゃ軽い⁉

 

空を飛ぶ脊椎動物を総称する「翼竜」に分類されるプテラノドン。実は恐竜ではなく、飛行性爬虫類なんです。ただ恐竜と似た特徴が多くあることから、親類だったと考えられています。

翼竜には、小型で尾の長い「ランフォリンクス類」と、大型で尾の短い「プテロダクティルス類」に分けられ、プテラノドンは後者に属します。

白亜紀後期の約9000万~7400万年前に生存。アメリカ西部にあった海上を群れで飛び、水際にある崖の中腹や頂上に巣を作って生活していました。

翼を広げた大きさは6~7mで、最大9mのものも発見されています。大きな頭部とトサカをもち、顎の骨は長く、歯はありません。トサカはオスの方が大きく、仲間を見分けるためや飛行中に頭部を安定させるため、また求愛のために使われていたと考えられています。

体重は非常に軽く、平均は16kgほどしかありませんでした。大型のものでも20kg前後だと推定されています。重量のほとんどは筋肉が占めていて、骨は空洞。歯がないので顎の筋肉は小さく、翼の大半は皮膜でした。

心臓の周りに筋肉が集まっていて、翼の揚力とのバランスをとっていたようです。

また体の大きさに対して後ろ脚は小さく、地上では4足歩行で移動していたものの、長い距離を歩くことはできなかったでしょう。

プテラノドンは飛べない恐竜?

 

ほとんどが皮膜でできている膜状の翼をしていたため、現在の鳥のように羽ばたいて空を飛ぶことはできません。しかし彼らの化石は沿岸から遠い沖合の地層で発見されており、このことからも一定以上の距離を飛行していたことがわかります。

大きな翼と軽い体重を利用して、弱い風でも浮き上がることが可能だったよう。秒速5mほど吹いていれば離陸できたのではないかと考えられていて、上昇気流に乗って羽ばたかずとも1日中、海上を滑翔していたとみられています。

ただ小回りは効かず、後ろ脚やトサカで舵をとっていました。また離陸は容易ですが着陸は困難だったでしょう。特に強風の日は巣に降り立つのは難しかったと思われ、バランスを崩して海に落下したものもいるかもしれません。

プテラノドンは肉食?その食性は

 

主食にしていたのは魚で、海上を滑空しながらやや上向きの顎で魚をすくい、喉袋に蓄えつつ丸飲みにしていたようです。胃の位置から魚の骨が大量に発見されたことから、その食性が明らかになりました。

このような捕食方法ゆえに彼らには歯が無く、ギリシャ語で「翼を持ち歯がないもの」という意味の「プテラノドン」と名付けられました。

海で見つかった化石からは、サメの仲間であるスクアリコラックスの歯型のついたものが見つかっており、魚を捕ろうと海面に近づいた際に襲われたのではないかとされています。また沖合で見つかった化石の多くは成熟した個体のものであることから、成長して長距離飛行ができるようになると、餌を捕りに海上へ出向いていたと考えられています。

プテラノドンの化石発見の歴史

 

プテラノドンが有名なのは、多くの化石が発見されていることと、その研究史が長いことが挙げられます。翼竜の骨は空洞なため壊れやすく、恐竜のものよりも発見が難しいとされていましたが、彼らの場合1100個を超える化石が見つかっているのです。

最初に発見されたのは翼の骨で、1870年のことでした。当時は同じ翼竜の仲間であるプテロダクティルスのものと鑑定されましたが、1876年に頭部の骨が見つかると新しい種類であることがわかり、プテラノドンと名付けられたのです。

2004年には中国の研究者によって「翼竜の卵の化石」が発見され、それまで仮説にすぎなかった卵性説を確実なものにしました。しかもこの卵には孵化直前の胚が残っていたのです。胚の大きさは4~5cmほどでしたが、頭部から翼の先までしっかりと骨格ができていました。

このことから、翼竜の赤ちゃんは生まれてからすぐに飛ぶことができたと考えられています。

翼竜の卵は殻がやわらかく、保水性が低いことがわかっています。鳥のように卵をあたためると中の胚が脱水症状を起こしてしまうため、自然孵化させるしかなかったようです。このような生態が絶滅の原因のひとつになったのではないかと考えられています。

恐竜好きの子どもが夢中になる図鑑絵本

著者
出版日
2015-07-03

 

トリケラトプスやティラノサウルス、プテラノドンなど40種類以上の恐竜の特徴や、化石を紹介した図鑑絵本です。読みやすいように恐竜博士の解説はひらがなで書かれており、写真のようなイラストが美しく、分類や大きさの比較をわかりやすく解説しています。

プテラノドンの特徴も、楽しく学べるでしょう。卵やフンなどの化石はしっかりと写真が掲載されているので、よりイメージを膨らませながら彼らの暮らしを知ることができます。

プテラノドンとトリケラトプスの戦い!

著者
黒川 みつひろ
出版日
2001-04-01

 

「たたかう恐竜たち」シリーズは、トリケラトプスの親子がさまざまな恐竜たちとの戦いを乗り越えながら、冒険をしていく物語です。

海に出た彼らが遭遇したのが、プテラノドンの群れでした。ちょっとした勘違いからタマゴ泥棒と間違えられ、攻撃を受けてしまいます。はたしてこの窮地を脱することはできるのでしょうか

細部まで細かく描かれたイラストは、リアルさと可愛らしさを兼ね備えており、色彩豊かでページをめくるのが楽しくなります。翼竜についての簡単な解説もあり、物語を読みながら知識も得ることができるでしょう。

誰もが知る翼竜、プテラノドン。しかし調べてみると分類上は恐竜ではなかったり、鳥のように羽ばたくことはできなかったりと、知られざる一面がわかりました。興味をもった方はご紹介した2冊を読んで、さらに知識を深めてみてください。

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