5分でわかるてんとう虫の生態!種類ごとの特徴や、幸運を呼ぶジンクスなど

更新:2021.12.12

まんまるとかわいらしいフォルムの体に、鮮やかな模様。昆虫は苦手だけどてんとう虫なら大丈夫、という方も多いのではないでしょうか。ただ彼らの魅力は外見だけではありません。この記事では、生態や種類ごとの特徴、幸運を呼ぶといわれているジンクス、害虫と益虫についてわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひご覧ください。

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てんとう虫の生態は?

甲虫目テントウムシ科に分類される昆虫の総称です。日本でもっとも多く見られるナミテントウは全国各地に生息しているほか、樺太や朝鮮半島、中国、シベリアなどにも分布しています。

半球形の体をしていて、赤や橙色などの光沢のある背面に斑紋があるのが特徴です。体と比較して頭は小さく、ほとんど隠れて見えません。体長は種類によって異なりますが、平均で7~8mmほどです。

てんとう虫というと、成虫のかわいらしい姿の印象が強いですが、実は幼虫から蛹を経て成虫になる完全変態の昆虫です。幼虫のときはゲジゲジのような見た目をしています。足が長くて光沢はなく、ややグロテスクです。

寿命は昆虫としては比較的長く、2~3年ほどです。ほとんどの種類が虫食性で、自分よりも小さな虫を捕食しています。なかには草を食べるもの、菌を食べるものもいて、この違いによって人間との関わり方も大きく異なってくるのです。

 

てんとう虫の種類ごとの特徴。毒のあるものや黒いものなど

約5000という非常に多くの種類が存在しています。代表的なものを紹介しましょう。

ナナホシテントウ
鮮やかな赤地に黒の斑紋がある、「てんとう虫」といわれて真っ先に思い浮かぶ種類です。これだけ目立つ色をしていると天敵である鳥たちの標的になりそうですが、実はナナホシテントウは毒をもっていて、鳥は体に入れることができません。

ナミテントウ
ナナホシテントウのように規則的に斑紋が並んでいるわけではなく、紋のないものから19個あるものまで存在します。ひとつひとつの大きさも大小まちまちです。

斑紋の数が少ないものは黒地に赤の斑紋、斑紋の数が多いものはオレンジの地に黒の斑紋という配色です。

キイロテントウ
幸運の象徴ともいわれている種類で、その名のとおり鮮やかな黄色をしています。大きさは4~5mmほどです。

植物についている菌を食べる食性をもち、益虫とされています。

 

てんとう虫の名前の由来と、幸運なジンクスを紹介

「てんとう虫のサンバ」という曲が往年のウェディングソングとして歌い継がれているように、てんとう虫には「縁起がよい」というイメージがあります。これには、彼らのある習性が関係しているようです。

てんとう虫を手に乗せて掌を縦にすると、指先に向かって歩き、先端に到達すると飛びたちます。これが太陽=お天道さまに向かって羽ばたいているように見えることから、「てんとう虫」と名付けられました。光に向かって羽ばたくというポジティブな習性が、縁起がよいというイメージに繋がっていったのでしょう。

ちなみに英語では「Lady bird」と呼ばれています。「Lady」はマリアさまを意味しているので、神の使いとして親しまれていることがわかります。体に止まると幸運が訪れるといわれていて、病気が治ったり、亡くなった人に会えたりするなど超自然的な言い伝えも存在しているのです。

また、てんとう虫が体に止まっている滞在時間の長さによって、結婚をする年齢がわかるという逸話もあります。飛んでいった方向に運命の人がいるそうで、なんともロマンチックなジンクスだといえるでしょう。

 

てんとう虫は害虫なのか益虫なのか

幸運のジンクスがあり、人を襲うような習性もないてんとう虫は、人間にとってメリットばかりのように思えます。ただ実は種類によっては、害虫として扱われているものもいるのです。

代表的なのが「テントウムシダマシ」でしょう。別名「オオニジュウヤホシテントウ」ともいいます。草食性のため農作物の葉などを食い荒らしてしまうことから、害虫とされています。家庭菜園などをしている方は駆除したくなるところでしょう。

ただ、正反対の習性をもつ益虫となるてんとう虫も存在します。ナミテントウやナナホシテントウは肉食性で、農作物に悪さをするアブラムシなどを捕食してくれる強い味方です。また先述したキイロテントウは、植物を枯らしてしまう病原菌を食べてくれます。

ここで厄介なのが、草食性の種類と肉食性の種類の外見がよく似ていることです。間違って益虫を駆除してしまってはいけません。見分け方としては、肉食性は体に艶があって鮮やかで、草食性は体にざらつきがあり艶がありません。よく観察してみてください。

益虫のてんとう虫は無農薬栽培に役立つとして、専門機関などで研究もされています。

 

生態がよくわかる絵本

著者
["パスカル ド・ブルゴアン", "ガリマールジュネス社", "Gallimard Jeunesse"]
出版日
2001-10-01

愛くるしいフォルムと色合いから、男女ともに人気のある昆虫であるてんとう虫。本書は、そんな彼らの生態を記した絵本です。

イラストはかなり写実的で、まるで本物のよう。生きている個体をじっくり観察することはなかなか難しいですが、体の細かい部位までしっかりと確認することができるでしょう。

また本自体のつくりも凝っていて、ページをめくるたびに驚きがあります。小さなお子さんでも興味をもって読んでくれるでしょう。説明も簡単な言葉で書かれているので、ぜひ親子で一緒に読んでみてください。

 

てんとう虫のかわいい仕掛け絵本

著者
["メラニー ガース", "ハリスカ・ベイス,ローラ", "Gerth,Melanie", "Huliska‐Beith,Laura", "まさお, きたむら"]
出版日

てんとう虫が立体になっていて、実際に触ることができる仕掛け絵本です。10匹いる彼らのもとにカエルやちょうちょなど他の生き物がやってきて、てんとう虫は1匹ずつ減っていくストーリーです。ページをめくるごとに数が変わっていくので、簡単な算数の勉強も一緒にできます。まだ文字の読めない年齢の子どもでも、数の概念を学べるよい機会になるでしょう。

身近な生き物がたくさん登場するほか、イラストの色も鮮やかで、見ているだけでも楽しめます。

1匹ずつ消えていったてんとう虫が最後にどうなるのか、ぜひ実際にお確かめください。

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