2017年に連載終了した、主人公・織田照朝と、グングニルという組織との超常の頭脳バトルを題材にした推理漫画。今回の記事では主要な登場人物、能力や名言に加え、人気の高い本作の見所について紹介していきます。
容姿端麗、頭脳明晰、運動神経抜群で異性・同性ともに人気に溢れ、人情に厚い主人公・織田照朝。日本有数の財閥「織田グループ」の会長でもある彼の元に、その財産、権利を奪おうと接触してきたマルコ・ベルモンドにアクマゲームを挑まれます。
彼の用意した「悪魔の鍵」を使用した、問い手の発言の真偽を見破る「真偽心眼」。閉鎖空間内において、悪魔の能力を持つマルコとの勝負に圧倒的不利な状況でも諦めずに思考を巡らせ、この勝負に辛くも勝利した照朝は、彼の裏に潜む組織「グングニル」の存在を知ります。
その非道なやり口に怒りを露にした照朝は、打倒グングニルに向けて動き始めるのです。
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2013-06-17
『ACMA:GAME(アクマゲーム)』には敵味方を問わず、魅力的なキャラクターが多く存在します。今回はそのなかでも、トーナメント参加者に絞ってご紹介します。
本作といえば、悪魔に与えられた能力を駆使して勝利するところも非常に魅力的。上記で紹介したメンバーを中心に、悪魔の能力をまとめてみました。
『ACMA:GAME(アクマゲーム)』はどのゲームも魅力的で非常に面白いですが、そのなかでも特に人気の高い勝負を5つほど紹介させていただきます。
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2014-03-17
ゲーム①「百金争奪(Hundred Contest)」
→対戦者 織田照朝vs長久手洋一
<ルール説明>
100枚の金貨を奪い合い、最終的により多くの金貨を取得していたプレイヤーが勝利です。奪い合いの方法については以下のとおりです。
<見所>
特に大きな見所は2セット目。1回戦で様子見を終え、ゲームについての理解を深めた2人は、次に奪い合う金貨の枚数が42枚と大量の枚数であることを知り、ここが勝負どころと踏んでさまざまな思考を巡らせます。
自身の悪魔の能力「拙い身代わり(プア・スケープゴート)」を使用することで照朝を罠にかける長久手ですが、それを看破し、逆手に取ることで見事勝利を収めました。
ゲーム②「籠球果実」Basket Fruits
→対戦者 照朝vs紫vs初vs伊達
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2015-05-15
<ルール説明>
<見所>
1セット目から常に激戦です。特に初のゲーム支配力は凄まじく、1度目の宣言からリスクを追うことで高得点を取る初には脱帽。しかし2セット目開始後、伊達の裏切りにあった彼の点数はマイナスまで落ち込んでしまいます。
このまま決まるかと思われた3セット目、裏切りにあった初の追い上げによって、再び照朝、紫コンビにピンチが訪れます。そして4セット目、相手の不和をついた照朝はチームとしての戦略を活かし、辛くも勝利することができたのです。
ゲーム③ 「しりとりドローイング」
→対戦者 照朝チームvs毛利チーム
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2016-07-15
<ルール説明>
<見所>
照朝チームvs毛利チームの対決するアクマゲーム、万中五選(Five in Numberless)での対決の1つです。よくある絵を描くことでしりとりを続ける絵しりとりですが、見所は照朝の前衛的な絵を、チーム一丸となって回答していく紫、初、伊達の3人の一体感。
特に、あまりに難解な絵を描く照朝に激昂する初の姿は必見です。対戦後、思わず紫と初の目には涙がこぼれる姿も印象的。
ゲーム④「石売り」
→対戦者 織田清司vs宝条院剣政
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2016-12-16
<ルール説明>
<見所>
河原に落ちている何の変哲もないただの石を売る、という単純なルールなだけに、勝負はどちらがより大きな付加価値をつけられるか、という点がポイントとなります。但し、石を売る際に「石がオマケ」となってはいけない点で注意が必要。2人は、友人の斉藤久利臣にジャッジを任せます。
高校生同士の純粋な対決のため、細かい点は審判の裁量に委ねるよう。しかし高校生とはいえ、清司の石を友人の山本麗華が条件付きで50万円で買うと言ったことにより、剣政には大きなハードルとなりました。
お互いがお互いに違うルートを使い、「付加価値を付けて販売」した剣政と「買う側が付加価値を予想」して販売した清司の対決は、どちらも100万円での販売で引き分けに終わりました。
ゲーム⑤ 「三単究明」(Word Investigation)
→対戦者 織田照朝チームvs先導者チーム
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2017-02-17
<ルール説明>
<見所>
これがアクマゲームの最後のバトルです。無敗を誇る先導者の圧倒的な力に一度は諦めを感じた照朝も、周囲の助けに自分を取り戻して改めて立ち向かう姿には惚れ惚れします。
一進一退の攻防を続ける両者の戦い、見どころ満載の最終戦です。
ここでは、作中に出てくる心を動かす名言を紹介します。
「オレはどんなに困難な状況にも目を背けない
理由は一つだ ー男が下がる」
(『ACMA:GAME(アクマゲーム)』3巻より引用)
上杉とのアクマゲーム中、上杉を追い詰めた照朝の上を行った潜夜。逆に追い詰められた状況で放った一言。以降、何度も照朝を奮い立たせる言葉として登場します。
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2013-11-15
「自分の人生を生きてない人に僕は負けないよ
織田照朝クン」
(『ACMA:GAME(アクマゲーム)』3巻より引用)
突如家族を奪われ、失意の中自殺しようとした上杉、そこを同級生のビッグに助けられた上杉は自分の為に生きようと決意。人の為、会社の為に自分の全てを捧げる照朝の重すぎる重荷に対して放った皮肉の一言です。
「見ている人がいるなら
アイドルはたとえ待ち時間でも意識はきらさない」
(『ACMA:GAME(アクマゲーム)』7巻より引用)
照朝とのアクマゲーム中、紫の姿を見て答えを確信した照朝を欺いた際に放った一言。アイドルとしての自分を自覚し、照朝を追い込むほどの演技力は圧巻です。それは初との対戦中でも如何なく発揮されます。
「俺達はお前が勝つと思うからついて来たんじゃない、
お前の出した結果なら悔いはないからついて来たんだ」
(『ACMA:GAME(アクマゲーム)』22巻より引用)
最終戦、照朝にやる気をださせた一言。これまでの仲間との対戦や日常のやり取りの中で照朝の仁徳がこの一言を出させたといっても過言ではありません。
アクマゲームを管理するグングニルですが、そのトップである先導者(ザ・ガイド)とはどういった人物なのでしょうか?
作中では何度も照朝の父親である織田清司であると伝えられますが、既に事故で亡くなっていることや、自社の社員を家族と言って大切にしてきた生前の父の姿とはかけ離れた非道な行動にどうしても信じられない照朝。
アクマゲームトーナメントを進めて行く中その姿も明かされますが、見た目は照朝の父とは思えないほどの老人であり、謎は一層深まります。照朝にとってはトーナメントを進めて先導者に会い、自分の父であることを証明することも理由の一つになっています。
- 著者
- 恵 広史
- 出版日
- 2017-04-17
先導者とのアクマゲームを終えた照朝一行は、以前の日常に帰っていきました。グングニルの残した爪跡は非常に大きなものでしたが、成長した照朝たちはそれぞれの思いを胸に、日常を過ごしていきます。
本作はアクマゲームにおける頭脳戦だけでなく、メインキャラクター達の生き生きとした姿も非常に魅力的です。照朝の優しさ、懐の広さを知って変わっていったキャラクターの成長した姿が見られないのが非常に残念です。
とても面白い作品ですので、気になる方は是非本編をご覧ください。