5分でわかるメジロの生態!鳴き声や巣作り、ウグイスとの違いなどを解説

更新:2021.7.23

「目白押し」という言葉がありますが、その語源は小鳥の「メジロ」だそうです。小さな体をぎゅっと寄せ合ってくっつく姿を想像すると、たまらなくかわいく思えるのではないでしょうか。この記事では、そんな彼らの生態や鳴き声、巣作り、よく間違えられるウグイスとの違いなどを解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひご覧ください。

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メジロの生態は?生息地や寿命など

スズメ目メジロ科に分類される鳥類です。日本や中国などの東アジア、ベトナムやタイ、フィリピンなどの東南アジアに分布しています。

自然の多い低地や山地に多く生息していて、都会の市街地でも緑地のある公園などで姿を見ることができるでしょう。大分県と和歌山県では、県鳥にも指定されています。

全長は約12cmで、スズメよりも小さな体です。オスとメスに違いはほとんどありません。深みのある緑色の体色をしていて、羽は暗褐色です。目の周りが白く縁どられています。この目が白いことが「メジロ」という名前の由来で、英名も「White-eye」と付けられています。

基本的には雑食で、好物は花の蜜です。くちばしが細くとがっていて、中からは筆先のような舌を出し、蜜を味わいます。緑の体色に色鮮やかな花というのは見た目にも美しく、「はなすい」や「はなつゆ」と呼ぶ地域もあるそうです。

また、木の枝にくっつくようにして止まる習性があり、時には10羽近くが並んでいたり、間に割り込もうとしたりする姿が見られることもあります。この様子から、「目白押し」という言葉の語源になりました。

寿命は野生下で3〜4年、飼育下では7年ほど生きることもあります。

 

メジロの美しい鳴き声!「鳴き合わせ」や「聞きなし」について

春になるととても耳なじみのよい鳴き声を聞かせてくれ、豊かな自然を眺めながら彼らの声を聞くと、心が洗われるような感覚になるでしょう。古くから人々はこの鳴き声に関心を寄せていて、ただ耳を澄ませるだけにとどまらない関係性を築いてきました。

そのなかのひとつが「鳴き合わせ」です。江戸時代からの道楽で、複数のメジロの鳴き声を大きさや美しさなどで競わせるものです。優勝したメジロには「横綱」などと称号も与えられていたそうです。ただ美しく鳴く個体が高値で取引されることもあり、密猟が摘発されています。

実は彼らは、絶滅の恐れがある野生動物のリストである「レッドリスト」において、「軽度懸念」に指定されています。現在は捕獲も飼育も禁止されていて、個人が勝手に捕まえて鳴き合わせをさせることはできません。

その代わり、「聞きなし」というものがあります。これは、鳥の鳴き声を人間の言葉に変換する遊びです。メジロであれば、「長兵衛、忠兵衛、長忠兵衛」や「チルチルミチル」などが有名です。友人とどのように聞こえるか、語りあってみるのもよいかもしれません。

 

メジロの巣作り。産卵から巣立ちまで

彼らは直径7cmほどの小さな巣を作ります。使われる素材はコケや樹皮、細いビニールなど繊維状のものです。集めた素材をくっつけるのに使用するのが、クモの糸です。これらを活用して天敵に見つかりにくい木の枝などに作ります。

他の鳥の巣と比べて深さがあるのが特徴です。メジロはとても綺麗好きで、巣の中にゴミが溜まるのを好みません。雛の排泄物なども、親がくわえて遠くに捨てにいくほどです。

繁殖期は4月から7月頃です。緑が生い茂る時期なので、敵に見つかりづらいからだと考えられています。

1度に産む卵の数は3〜5個で、大きさは1.5cmほどと、ウズラの卵よりも小さいです。オスとメスで協力しながら、約11日間あたためます。

孵化した雛は、親から餌を与えてもらいながら大きくなり、約12日後には巣立ちます。産卵から合わせても1か月ほどで、非常に成長の早い鳥だといえるでしょう。

ただ子育て中は警戒心が強く、巣に人間や動物などの外敵が近づくと、親が強制的に巣立ちをさせてしまうことがあります。発育しきっていない雛は生存率が低いので、観察をする際には注意しましょう。

 

メジロとウグイスの違い。間違えてしまう理由とは

メジロによく似た鳥として、ウグイスが挙げられます。ウグイスも鳴き声で春を告げる鳥なので、多くの人が混同してしまい、見かけても判別がつかない時があるようです。それぞれの相違点を紹介しましょう。

まず最大の違いは、鳴き声です。ウグイスは「ホーホケキョ」というのが特徴的で、知っている方も多いでしょう。一方のメジロは、「チチチチチ」「チーチー」と高く短めの鳴き声をしています。

こんなに異なるのに彼らを混同してしまう理由は、体色にあります。「ウグイス色」というと、やや灰色がかった深い黄緑色のことをいいますが、実際のウグイスの体色はどちらかといえば茶色や灰色に近いもの。「ウグイス色」をしているのは、メジロの方なのです。

さらに、ウグイスは鳴き声の存在感はあるものの、なかなか木の陰から姿を現しません。その一方でメジロは民家の庭先にもよく表れます。

こうしたことから、両者を混同してしまう人が多いようです。

 

かわいすぎる!写真集としても楽しめる図鑑

著者
中村 文
出版日
2014-06-20

とにかくかわいい野生の小鳥たちを紹介している図鑑です。ただ図鑑といっても学術的な要素は少なく、アーティスティックな編集を意識していて、眺めているだけでも満足できる内容になっています。写真集のように楽しむことができるでしょう。

また全体は5つのストーリー仕立てになっていて、生態を学びながらも、小さくても懸命に生きる彼らの世界観に入り込みやすいつくりになっています。

小鳥たちは警戒心が強いため、メジロやスズメなど身近な種でも、間近でじっと観察することはなかなか難しいでしょう。本書で彼らについて学んだ後に街を歩けば、いつもの風景も少し違って見えるかもしれません。

 

メジロなどの野鳥を季節ごとの解説する図鑑

著者
出版日
2017-04-07

日本は、バードウォッチャーの多い国だといわれています。その数なんと100万人。

本書では、400種の野鳥を日本特有の四季に合わせて紹介しています。見た目や鳴き声はもちろん、羽音の特徴まで掲載しています。見た目が似ている種の見分け方も解説していて、バードウォッチャーも納得できる内容でしょう。

監修を務めた真木広造 は、「野鳥の会」に長年携わってきた人物で、野鳥に対する愛情が伝わってくる1冊になっています。

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