5分でわかるオカメインコの生態!性格や種類ごとの特徴、飼い方などを解説!

更新:2021.12.9

チークパッチと呼ばれる頬の丸模様がかわいらしいオカメインコ。知能が高く、人間とコミュニケーションをとるコンパニオンバードとしても知られています。この記事では、彼らの生態や種類ごとの特徴、飼育方法、性格などを解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

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オカメインコの生態は?大きさや寿命など

オウム目オウム科オカメインコ属に分類される鳥類です。全長は30cmほどで、その半分を尾羽が占めています。体重は80~110gほどです。

名前には「インコ」と付いていますが、オウムの仲間です。オウムとインコは祖先が異なり、一般的には頭に冠羽と呼ばれる飾り羽がついているのがオウムだとされていて、オカメインコも頭頂部にはしっかりと冠羽がついています。

野生種はオーストラリア内陸の乾燥地帯に生息しています。樹皮や昆虫などを食べ、人工的に繁殖された種とは異なり全体的に灰色がかった地味な体色をしているのが特徴です。これは天敵の猛禽類に見つからないためだと考えられています。

ペットとしては、1800年代にオーストラリアの野生種をイギリスに輸入したのが始まりといわれています。日本には1900年代初頭に持ち込まれたものの、品種の改良が進んでおらず地味な色合いをしていたため、あまり人気が出ませんでした。飼育している人も少なく、高価な鳥だったそうです。

現在は色鮮やかな種が数多く誕生し、ペットの鳥としてはもっともメジャーだといえるでしょう。人とコミュニケーションをとる「コンパニオンバード」の地位を確立しています。

寿命は、野生下で10~15年、飼育下では20年ほど生きるそうで、比較的長生きです。

 

オカメインコの種類ごとの特徴を紹介

オカメインコの種類は、体や顔の色、模様で区別されます。体色は、主に茶色・灰色・黒色を発色する「メラニン色素」と、黄色・オレンジ色を発色する「リボクローム色素」で構成されていて、これらが変化したり欠損したりすることで、多様な色が生み出されているのです。

では主な種類を紹介していきましょう。

ノーマル
野生でみられるオカメインコの原種です。体は灰色で、オスは「チークパッチ」と呼ばれるオレンジ色の頬の斑が色濃く出ています。メスはチークパッチが薄めで、尾羽や翼の一部に縞模様がみられます。

ルチノー
メラニン色素が極端に薄く、体は白やクリーム色、頭部と冠羽に黄色みがかかっています。別名「白オカメ」。雛の時は瞳が赤く、成鳥になると紫がかった黒になります。

アルビノ
メラニン色素、リボクローム色素がともになく、全身が真っ白の種類です。生物学上の「アルビノ」は突然変異によって色素を失った種を指しますが、オカメインコの場合は掛け合わせて生み出しているため、本来の意味で使われているわけではありません。

パイド
体に斑模様がある種類です。斑が入る場所や大きさには決まりがなく、個体差があります。斑の大きさ順にライト、ミディアム、ヘビー、クリアとさらに細かく分類されています。

パール
羽毛の1枚1枚にメラニン色素の欠損があり、さざ波のような細かい模様がある種類です。

エメラルド
薄い灰色とクリーム色が重なり、全身が薄く緑色がかって見える種類です。オリーブと呼ばれることもあります。

シナモン
赤茶色の色素が黒い色素を上回る遺伝子をもつため、体が灰色がかった薄茶色をしています。

ファロー
ノーマルのメラニン色素が薄く変色した種類で、体は薄ピンク色をしています。

 

オカメインコの飼い方を解説!販売価格やエサやりなど

全長が30cmほどあるため、高さが50cm以上ある大型のケージで飼育する必要があります。ケージの中には、エサ入れや水入れのほか、2mm前後の太さの止まり木を少なくとも2本は用意しましょう。皮膚に腫瘤ができるのを防ぐため、足への負担が少ない天然木が好ましいです。

健康な成鳥は、1日に自分の体重の10%ほどのエサを必要とします。朝と夜の2回与えるのがよいでしょう。ただ太りやすいため、高脂質のものやカロリーの高いものは避けることをおすすめします。専用のペレットのほか、ビタミンAを補給するための青菜なども与えてください。

臆病な性格をしている個体も多いため、迎え入れてから1週間ほどはケージに入れたまま過ごし、エサや水を交換する際に優しく声をかけてあげましょう。餌をしっかりと食べて環境に馴染んできたと感じられれば、手からエサをあげてみるなどコミュニケーションをとってみてください。

販売価格は、ノーマルで9千~2万円、ルチノーが1万~2万5000円、シナモンが1万2000~2万5000円、パイドが1万5000~2万7000円、アルビノが2万5000~4万5000円、エメラルドが4万5000~6万円と、珍しい種類ほど高額になります。

 

オカメインコの性格は?しつけのコツを紹介

知能が高く温和な性格をしているため、さまざまなしつけをすることが可能です。その一方で、物音や光に反応し、すぐに興奮してしまう臆病な面もあります。びっくりすることがあると、ケージの中で飛び回る「オカメパニック」という状態になることもあります。大ケガに繋がることもあるので、注意が必要です。

そのため、声を荒げて叱るというしつけは避けてください。一緒に遊びながら、好ましい行動を強化していく方法が適しています。ご褒美としてすぐにおやつを与えると、その行動をくり返すようになるでしょう。

ただ成果を出そうとしつこくトレーニングを続けると、集中力が切れてしまいます。1回のしつけは10分程度に収めてください。またご褒美であるおやつも与えすぎると肥満の原因になってしまうので、トレーニングはなるべく空腹の時間におこない、与えたご褒美のぶんだけ食事の量を減らすなど工夫をしてみてください。

 

まるで人間?心の動きを理解する本

著者
細川博昭
出版日
2016-05-08

賢い鳥として知られているオウムやインコ。本書では、彼らがなぜ人間の声を真似するのか、飼い主のことをどのように見ているのかなど、人間と一緒に生活をしていくうえでの彼らの行動や心の動きを解説しています。

いちペットとしてではなく、家族としてともに暮らしていこうと考えている人におすすめです。オウムやインコと心を通わせ、彼らにも幸せを感じてもらえることを目指しましょう。

 

オカメインコの飼育書!初心者にもおすすめ

著者
すずき 莉萌
出版日
2015-08-20

飼い主とコミュニケーションをとるコンパニオンバードとして知られるオカメインコ。本書は、飼育をする際の個体の選び方やケージのセッティング、かかりやすい病気など、必要な情報がつまった飼育書です。

カラー写真が多く、初心者にもわかりやすく解説しています。さらに、「黒い影を思わせるようなものは、野生下の天敵である大型猛禽類が頭上を飛んでいることを想像させるので苦手」など、オカメインコの心理状態を理由付きで説明しているのも嬉しいポイントです。しっかりと頭に入れることができるでしょう。

 

人間とコミュニケーションをとれるほど知能が高いということは、それだけ感情の揺らぎがあるということでもあります。オカメインコをペットとして迎え入れる場合は、相応の覚悟をもちましょう。寿命も約20年と長いので、先のことまで考える必要がありますね。

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